本栖湖のダイビングで確認できる魚たち|撮影ポイントとコツ

水中写真

本栖湖は、その透明度の高い水質と独特の生態系から、ダイビングスポットとしても人気のある場所です。

ダイバーはこの美しい湖で様々な魚を観察しながら、水中撮影を楽しむことができます。
特に本栖湖では、ブラックバスやアユ、フナ類などの淡水魚をはじめ、ウナギやナマズといったユニークな魚たちにも出会うことができます。

この記事では、本栖湖で確認できる代表的な魚たちと、それぞれの撮影ポイントや撮影のコツを紹介していきます。

ブラックバス

ブラックバスは、アメリカ原産の淡水魚で、日本にはスポーツフィッシング用として持ち込まれました。
強い肉食魚で、小魚やエビ、カエルなどを食べます。

攻撃的な性格から他の魚を減らしてしまうことがあり、生態系への影響が問題視されています。釣りの対象として人気ですが、在来種の保護の観点から厳しい規制がある地域もあります。

残念ながら大抵のダイビングポイントにて姿を観察できる魚です。
縄張りを持つ魚であり、ダイバーが近づいてもそこまで逃げないため、撮影映えはする魚にはなります。

撮影のコツ

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水中撮影を狙うには広角〜標準レンズがオススメです。極力近づいてストロボを焚き、綺麗な緑色の体色をいれてあげると綺麗な写真が撮れるでしょう。

アユ

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アユは、清流に住む魚で、日本の川や湖でよく見られます。春から夏にかけて成長し、秋になると産卵のために川を遡ります。
アユの食べる藻類が、特有の香りを持っているため「香魚」とも呼ばれます。日本では食材としても人気が高く、特に塩焼きが有名です。

本栖湖のコアユ

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ここのアユは小型で通年生息しています。いわゆる「コアユ」と呼ばれる個体になります。
望遠マクロレンズなどを用いて撮影して群れの一部を切り取ってあげると生態を写すことができて映えますね。

じっくり撮影するならナイトダイブ

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また、夜になると泳ぎ回らずに水底でじっとしていますので、ナイトダイブでは近距離からの撮影も狙えます。
水底にいるので泥を編み上げないように注意が必要ですね。

ハゼ類

ハゼ類は、小型の底生魚で、多くの種類がいます。湖や川の底に生息し、泥や砂地に隠れていることが多いです。水中で小さなエビや虫を捕まえて食べます。
種類によって大きさや色が異なり、淡水や汽水域にも生息していることがあります。

通常のハゼやチチブなど多くの種類が確認できます。
そこまで逃げることもなく、水底でじっとしている個体も多いので、初めて本栖湖に来た人はとりあえずマクロレンズを使って撮影すればそれなりの写真を撮ることができますね。

コイ

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コイは、体が大きく、色鮮やかで、観賞魚としても有名な淡水魚です。雑食性で、水中の藻類や小動物などを食べます。繁殖力が強く、日本各地で見られます。観賞用に交配された色鮮やかな「ニシキゴイ」も有名で、池や庭園でよく飼われています。

本栖湖一の大物

比較的浅い場所を回遊している大型魚。本栖湖の中では一番の大物になるのかな?
基本的には見かけるとすごい速度で逃げていきますので撮影難易度は高め。

望遠レンズで遠目から撮影するのがいいですが、近づきすぎると体が大きいので見切れてしまいます。

逆によるに見かけるとじっとしているので広角レンズなどで接近して撮影もしやすいですね。

あと、青や赤色混じりの錦鯉も存在します。見かけたらとりあえず撮影しておきましょう。

フナ類

フナ類は、淡水魚で、湖や川に広く分布しています。丈夫で環境の変化に強く、泥底でも生きられるのが特徴です。食べるものは雑食で、小さな虫や植物の葉なども食べます。釣りや食材としても親しまれており、日本各地で見られる身近な魚です。

ここでは2種類存在し、ギンブナとゲンゴロウブナを見ることができます。
どちらも大型個体なので存在感は抜群ですね。

オイカワ

オイカワは、清流に住む小型の淡水魚で、水のきれいな川や湖で見られます。特に夏の繁殖期には、オスが美しい青色やピンク色の体色を持つことが特徴です。虫や小さな水生生物を食べ、アユのように泳ぐ姿が美しく、観察の対象としても人気です。

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比較的表層を泳ぐ魚。オスの婚姻色が美しいのでそれなりに大きい個体の撮影を狙っていきたいところですね。
ただ、泳ぐスピードもそれなりに早いので撮影難易度は高いですね。

夕方などサンセットダイブならば活性も落ち着いているので狙いやすい印象ですね。

ウグイ

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ウグイは、淡水の川や湖に住む魚で、全体的に銀色をした中型魚です。雑食性で、虫や小魚、植物など、さまざまなものを食べます。特に春になると川を遡り、産卵するために群れを成す姿が見られます。寒い地域でもよく見られる、非常に強い魚です。

比較的どこのポイントでも見かける魚ですが、個体は全体的に小型であり、アユと区別がつきません。
婚姻色も出ている個体もいませんしあまり映えませんね。

狙うならば望遠レンズを使って遠目から攻めましょう。

ギギ

ギギは、ナマズの仲間で、ひげのような触手が口元にあります。
夜行性で、暗くなると活動を始め、湖や川の底で小さな虫や魚を捕まえて食べます。体が小さく、観賞魚として飼育されることもありますが、野生ではあまり目立たない魚です。

ナイトダイブでは常連の魚。機敏に動くわけでもないので、それなりに接近してじっくりと撮影ができます。体長は10cm程度なので、マクロレンズで狙ってもよしです。

逆に日中にはほとんど見かけません。どこにいるんでしょうね。

ナマズ

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ナマズは、川や湖の底に住む大きな淡水魚で、ひげが特徴的です。夜行性で、夜になると活発に動き回り、小魚やカエルなどを食べます。力強い体と大きな口を持ち、日本では伝説や民話の中で地震を予知する魚としても知られています。

本栖湖の大物枠。見かけたらそれなりにテンションが上がります。ナイトダイビング中には普通に水中を泳いでいる姿を確認できます。

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また、ポイントによっては日中でも物陰に隠れている姿を見ることができますので、大きな流木の中や岩の影を狙っていきましょう。

可能ならば広角レンズで体全体を写せるといいですが、割と逃げやすいので望遠マクロレンズで顔など一部を撮影するのが無難かな?

ウナギ

ウナギは、細長い体を持つ淡水魚で、成長する過程で海と川を行き来します。ウナギは長寿命で、成魚になるまで数年から十数年かかることがあります。日本では「うなぎのかば焼き」として食べられることが多く、栄養価の高い食材としても有名です。

レアキャラ。純粋な体長ならば一番大きい個体になるのかな?夜になるとその姿を確認できます。
日中も溶岩地帯で確認できたりしますのでたまに見かけるとその姿からかなりびっくりさせられます。

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春先や冬場は動きが鈍いため、運がいいとツーショットを撮ることも可能。

その他

このほかにもワカサギ、ニジマス、ブラウントラウト、レイクトラウトなどの生息も確認できます。

しかし、生息地が沖や湖底などダイビングでの行動範囲よりも離れた場所になるため、ダイビング中では姿を見ることができませんね。

まとめ

本栖湖で見られる魚たちは、生態や特徴がそれぞれ異なり、撮影する際にも工夫が必要です。
ブラックバスのような縄張りを持つ魚から、夜行性のナマズやギギ、表層を泳ぐオイカワなど、撮影時の注意点や撮影機材の選び方を考えながら、水中撮影を楽しんでみてください。

本栖湖は、四季を通じて様々な魚たちに出会える場所ですので、何度も訪れてそれぞれの季節ならではの撮影体験を積み重ねてみてください。

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