本栖湖で見られるフナの種類と撮影のコツ|ギンブナとゲンゴロウブナの生態

ダイビング

本栖湖は、美しい風景だけでなく、様々な種類のフナが観察できるスポットとしても有名です。
この湖には、回遊するフナと物陰に隠れているフナの2つのタイプが見られ、それぞれに特徴的な行動を見せます。

また、本栖湖にはギンブナとゲンゴロウブナという2種類のフナが生息しており、それぞれ異なる生態を持っています。

この記事では、本栖湖で見られるフナたちの特徴や撮影のコツ、季節ごとの観察ポイントについて詳しく紹介していきます。

本栖湖に生息する2種類のフナ

本栖湖でみられるフナ類の特徴2つあり、回遊している個体ともの影に隠れている個体があります。

回遊個体の撮影ポイント

回遊個体の場合はMDR前浜やスポーツセンター前、長崎などになります。

基本的には回遊個体というのはタイミングがありますので回遊の群れがないと残念ながら何も得られないでダイビングが終わってしまいますね。

回遊個体はそこまで逃げないものの遊泳速度が速いため、追いかけての撮影は難しいですね。
いかに群れを早く見つけて全体を撮影するかどうかで成果が変わります。

遠目からマクロレンズで狙ってもいいですが、群れとしての迫力が弱まってしまいますので広角や魚眼レンズで撮影ができるのが理想ですね。

物陰に隠れる個体

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次に存在するパターンとして物陰に存在するパターンですね。
この場合はどのポイントでもありえますので、細かく探していくしかありません。

物陰に隠れている個体の場合はバレるとすぐに逃げてしまうことがあり、追いかけながら撮影するかバレないように遠目から狙う方法があります。

このパターンでの撮影をする際には望遠レンズで狙う方法になります。
バレないようにジリジリと接近して撮影をしていきましょう。

2種のフナ

また、本栖湖に生息するフナは2種類存在しており、ギンブナとゲンゴロウブナになります。

見分け方としては体高と顔つきになります。

本栖湖のフナの見分け方

ゲンゴロウブナ
 体高が高く、口の位置がよりも高い、口がとんがっている。

ギンブナ
 体高はゲンゴロウブナより低め、口が目より下、顔が丸め

どちらもは群れて回遊していることが多いですが、ギンブナの方は隠れている個体も存在しているので、出現頻度としてはギンブナの方が高めでしょうか。

ゲンゴロウブナは見つけたらラッキー程度で探してみましょうね。

老成個体が多い

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また、本栖湖の特徴として、老成個体が多いという特徴があります。高所の淡水域の特徴からか老成個体も少なくなく、稀にあまり逃げない個体がMDR前浜では確認ができます。

この個体に会えた時にはさまざまな角度からじっくりと撮影をしていきましょう。

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ただ、じっくりと観察すると体に腫瘍がある個体や体が折れ曲がった個体を見かけることも少なくありません。おそらく、他の個体に襲われた箇所が化膿してしまったり怪我を負ってしまったりと長い歳月の中で影響が出てしまったのかもしれませんね。

これにより、比較的大型個体の比率が高いのです。逆に小型個体はブラックバスやレイクトラウトなどの外来の肉食魚の影響により数が減っておりあまり確認できませんね。

オススメレンズ

というのも小型から大型まで種類はさまざまなのでマクロからワイドまでさまざまな撮影を楽しめますね。逆を言うと、どのレンズがオススメと言い切ることができません。

魚眼レンズを用いて景色を入れてたワイドマクロレンズも可能ですし、広角レンズを用いて群全体を写すワイド撮影、望遠レンズを用いての小型個体や体の一部を撮影するマクロ撮影などフナを撮影するだけでも可能性はさまざまです。

季節ごとにさまざまなフナの姿

春先のフナ

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湖開きとなる6月下旬になるとようやく本栖湖は産卵に適した水温に近くなるのか産卵行動を確認することができます。

雌雄のフナが岸辺に集まり産卵する姿を見ることができますので、水草や岸辺に抽水植物が多く生えている浅いポイントを探してみましょう。MDR前浜は特にオススメですね。

冬場のフナ

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水温が10度を下回る厳しい環境下では流石にフナも活動が鈍っており、水底でじっとしている姿を見ることができます。
この状態でもバレると大急ぎで逃げてしまいますので、じっくりと撮影をするのは難しいですね。

何よりダイバー自身もこの低水温環境は死ぬほどしんどく、ドライスーツを着てフードをしっかりとかぶっても顔など直接水が肌を触れると針が刺さったかのように痛く厳しいダイビングです。

そこまでして狙うものではないですが、一度は経験しておくと面白いですね。

時間帯別でオススメの撮影方法

ナイトダイビングでのフナ

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ナイトダイビングでは浅瀬の水草では小型のギンブナを見かけることもありますのでマクロレンズで狙うといい具合です。沖の湖底や藻場では比較的大型のギンブナも見かけます。

光に反応してすぐに逃げてしまったり、寝ぼけてさまざまな場所に激突していたりと個性的な姿を見ることができます。しかし、基本的には逃げることが多いので、じっくりと撮影するのは難しめですね。

サンセットダイブが一番オススメ

個人的に一番オススメな時期は日没前のサンセットダイビングですね。
日没前は魚が寝る準備をするために動きが緩慢になり、なおかつ水中はそれなりに明るい時間帯になりますね。

この時間帯にフナの群れに出会う場合、稀に全速力で逃げ出さずにフラフラと水中を泳ぐ個体が出てきます。体内時計では睡眠の準備をしており寝ぼけている個体に近い状態でしょうね。

この場合は非常にラッキーで長い時間をかけてじっくりと撮影をすることができます。
さまざまな構図やアングルをかけて撮っていきましょう。

個人的に好きなのは煽りのアングルで背景に太陽や光芒を入れる構図ですね。
特に本栖湖は透明度が高いので、背景が青色でなおかつ明るい環境での撮影をすることができます。

逆光になるので、ストロボはしっかりと当てていきましょうね。

まとめ

本栖湖で見られるフナたちは、その行動や生態が非常に多様で、観察や撮影には工夫が必要です。
老成個体や小型個体、季節によって異なる行動を見せるフナたちは、ダイビングやナイトダイビングの中で特別な瞬間を与えてくれます。

しかし、フナの数や健康状態は外来魚の影響を受けるなど、環境変化にも敏感です。

ぜひ、この記事を参考に本栖湖のフナ観察を楽しんでみてください。そして、自然の中での撮影や観察を通して、フナたちの魅力をもっと感じてもらえたら嬉しいです。

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