
今回は「魚の分類体系」について解説していきます。
毎日食べる魚も、実は進化の歴史や分類の仕組みを学ぶととても面白いんですよ。

えっ、魚って進化の歴史があるんですか?知らなかった!

そうなんです。魚の進化を辿ると、生物全体の進化の仕組みもわかってきます。
今日は魚の分類と進化についてお話ししましょう!
魚の進化の歴史

昔の魚ってどんな姿だったの?

今、私たちが見ている魚たちは、長い進化の歴史の中で姿を変えてきました。化石を調べてみると、昔の魚は今とは全く違う形をしていたことが分かっています。
硬い殻のような体を持つ魚や、顎がなく口の形がシンプルな魚など、想像もつかないような生物がいました。
進化の過程では、新しい特徴を持つ生物が生まれる一方で、環境の変化や競争に負けて絶滅してしまうものもいました。

この絶滅と繁栄を繰り返してきたことが、
今の多種多様な魚たちを生み出したのです。
魚の分類体系の基本
魚はどんなふうに分けられているのでしょうか?
現在、魚は以下のように大きく2つのグループに分けられます。
- 無顎類(むあくるい)
顎がない魚の仲間 - 顎口類(がっこうるい)
顎を持つ魚の仲間

それぞれの特徴を詳しく見てみましょう!
無顎類(むあくるい)
無顎類ってどんな魚?
無顎類はその名の通り、顎がない魚の仲間です。口はあるものの、硬い骨でできた顎はなく、食べ物を捕まえたり噛んだりすることが得意ではありません。
昔の無顎類
無顎類は、太古の地球で栄えた魚たちの仲間です。彼らは、体が硬い骨板や鱗(うろこ)で覆われており、敵から身を守る工夫をしていました。しかし、積極的に餌を捕まえることが苦手だったため、時代が進むにつれて数を減らしていきました。
現代の無顎類



もう無顎類は全て絶滅してしまったんですか?

今でも無顎類の仲間は少しだけ生き残っています。
淡水魚でいえば、ヤツメウナギがそうですね。
- ヤツメウナギ
吸盤のような口で他の魚にくっつき、体液を吸って生きています。 - ヌタウナギ
敵に襲われると大量の粘液を出して身を守る不思議な魚です。
顎口類(がっこうるい)
顎口類って何がすごいの?

顎口類は、名前の通り顎を持つ魚の仲間です。この顎の進化によって、彼らは無顎類にはできなかったような多様な食べ物を食べられるようになりました。
その結果、魚の中でも最も成功したグループと言えます。
顎口類はさらに次の3つのグループに分かれます。
- 板皮類
- 軟骨魚類
- 硬骨魚類
1、板皮類(ばんぴるい)
古生代デボン紀に繁栄した魚たちのグループです。
体の前半分が硬い骨板で覆われていましたが、今ではすべて絶滅しています。
2、 軟骨魚類(なんこつぎょるい)

体が軟骨でできている魚の仲間です。
サメやエイが代表的です。

サメの骨って軟骨だけなんですね、知らなかったです
軟骨は骨よりも柔らかいですが、
彼らは素早く泳ぐ能力や鋭い感覚器官を持ち、現在も海で多くの種類が生きていますね。
3、硬骨魚類(こうこつぎょるい)
最後に紹介するのは硬骨魚類になります。
硬骨魚類は顎口類の中で最も多様なグループで、私たちが普段食べている魚(サケ、コイ、サバ、フグなど)はすべてこの硬骨魚類に含まれます。
顎が魚の運命を変えた!

顎の進化は、魚たちにとって非常に大きな出来事でした。顎がない魚は、水中に漂う小さな粒子を主な食べ物にしていましたが、顎を持つ魚たちは次のような食べ物を手に入れられるようになりました。
- 他の魚を食べる捕食者になる
- 海底の生物を食べる
- 水草や海藻などを食べる

顎口類の魚たちは、こうした多様な食生活のおかげで無顎類を上回る勢力を持つようになり、
「デボン紀は魚類の時代」と呼ばれるほど繁栄しました。
魚の進化と分類をもっと学ぼう!

ということで今回は「顎に着目した分類体系」について解説していきました。
魚の進化の歴史を学ぶことで、地球の壮大な物語を感じることができますね。

先生、魚の進化の話、とっても面白かったです!
顎ができたことで生活が変わるなんて、魚の世界ってすごいですね。

そうですね。魚の進化や分類を学ぶことで、地球の歴史や生物の多様性のすばらしさが見えてきます。
これから水族館に行ったときは、ぜひ進化や分類の視点から魚を観察してみてください。

はい!もっと魚について調べてみたくなりました。

その気持ちが大事です。図鑑や資料を活用して、
ぜひさらに深く学んでみてくださいね。
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