
みなさん、魚の仲間に顎(あご)がないものがいるって知っていますか?

え!魚なのに顎がないんですか?どうやって食べるんですか?

そうなんです。それが『無顎類』というグループなんです。
今日は、無顎類とその中でも特にユニークな絶滅した魚『サカバンバスピス』について一緒に学んでみましょう!
無顎類ってどんな魚?

魚の仲間には、少し変わった特徴を持つグループがあります。それが無顎類(むあくるい)です。無顎類はその名の通り、「顎(あご)」がない魚たちを指します。現在では、「ヌタウナギ」と「ヤツメウナギ」という仲間がその代表ですが、太古の昔には多くの無顎類が地球の海を泳いでいました。
無顎類は、他の魚たちとは異なるいくつかの特徴を持っています。
顎がない
無顎類の一番の特徴は、顎を持たないことです。その代わりに、口の中に角質の歯を持っていて、これを使って食べ物を削ったり吸い取ったりします。
細長い体
無顎類の体はウナギのように細長く、うろこはありません。皮膚はヌルヌルしていて、このヌルヌルが捕食者から逃れる助けになります。
骨格は軟骨でできている
無顎類の骨格は柔らかい軟骨でできていて、背骨の代わりに脊索(せきさく)という組織があります。この構造も、他の魚たちとは違う特徴のひとつです。
鰭(ひれ)が発達していない
無顎類には、胸びれや腹びれといった対になったひれがありません。そのため、泳ぎ方はゆっくりしていて独特です。
無顎類の仲間たち
無顎類には、現在でも生きている2つの仲間があります。
① ヌタウナギ

目はほとんど退化していて、代わりに触覚や化学感覚が発達しています。
また、粘液を大量に出すことで敵の攻撃から身を守ります。
生活環境:暗い海底で暮らし、死んだ動物の肉を食べます。
② ヤツメウナギ

特徴:視覚や側線感覚が発達しており、内耳もよく発達しています。
他の魚に寄生して体液を吸う種類もいます。
淡水や海で生活しています。
太古の無顎類

昔の無顎類は、現在のヌタウナギやヤツメウナギとは少し違っていました。
多くの太古の無顎類は、体が硬い外骨格(装甲)で覆われていたのです。
この外骨格は「鎧」のようなもので、敵から身を守るための重要な役割を果たしていました。
しかし、進化の過程でこのような外骨格を持つ無顎類は絶滅し、現代では化石としてその姿を知ることができます。
サカバンバスピスとは?

太古の無顎類の中でも特に有名なのが、「サカバンバスピス」という魚です。サカバンバスピスは、約4億年前のデボン紀に生きていた魚で、そのユニークな姿と名前で注目されています。
サカバンバスピスの特徴
平らな体
サカバンバスピスの体はとても平べったく、まるで皿や板のような形をしています。体長は30–50cmほどだったと考えられています。
外骨格で覆われた頭部
頭部は硬い外骨格で守られていて、これが鎧のような役割を果たしていました。ただし、顎はなく、口で小さな生物や有機物を吸い込む生活をしていたとされています。
原始的な構造
サカバンバスピスの感覚器官は非常にシンプルで、目や鼻は小さく、現在の魚とは大きく異なる姿をしていました。
サカバンバスピスが注目される理由

サカバンバスピスは、以下の理由で科学やアートの世界で話題になっています。
名前の面白さ
「サカバンバスピス」という名前は、ボリビアの地名「Saca Bamba」とギリシャ語で「盾」を意味する「aspis」を組み合わせたものです。そのユニークな響きが、多くの人々の興味を引きました。
ユニークな見た目
平べったい体と外骨格のある姿が、現代の魚にはない特徴を持っているため、イラストや3DモデルがSNSで人気を集めています。

無顎類の中でもサカバンバスピスは、魚類の進化を考える上で重要な存在です。
その化石から、魚がどのように進化してきたのかを知る手がかりが得られます。
サカバンバスピスの生活
サカバンバスピスは、海底に近い場所でゆっくりと生活していたと考えられています。
外骨格のおかげで捕食者から身を守りつつ、小さな生物や有機物を餌にしていたようです。
まとめ


無顎類って、こんなに不思議で重要な存在だったんですね!
サカバンバスピスの見た目も面白いです!

その通り!無顎類は魚類の進化を考える上で欠かせないグループなんです。
サカバンバスピスの化石を見ると、進化の長い歴史を感じられますね。
これからも生物の進化についてもっと学んでいきましょう!
次に水族館や博物館に行った際には、無顎類やその化石に注目してみてください。彼らの姿には、魚の進化や地球の歴史を感じるヒントがたくさん隠されています!

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