
今回は小さな水族館として「アクアピア芥川」を紹介していきます。

芥川っていうと作家の「芥川龍之介」が思い浮かびますね。

芥川が琵琶湖から流れる川の一つですね。
一緒に芥川に生息している魚を見ていきましょう。
施設情報

高槻市にある「あくあぴあ芥川」は、市内の自然や生態系を展示する博物館です。
入場料は無料で、水槽展示が充実しており、特にフナの展示が魅力的です。
小水槽エリアでは分類学的展示が楽しめ、大水槽エリアでは自然環境を忠実に再現した展示が見どころです。フナの骨格標本もあり、フナの生態や構造を詳しく学べます。

淡水魚や水生生物に興味がある方におすすめのスポットですね。
芥川とは

芥川(あくたがわ)は、大阪府北部を流れる淀川水系の一級河川で、京都府亀岡市を源流とし、高槻市で淀川に合流します。
全長約22kmと短いながら、奈良時代の万葉集にも登場する歴史ある河川です。
フナやコイ、アユなどの淡水魚やカワセミが生息する豊かな生態系を持ちます。

近年は水質改善が進み、地域の環境保全活動も盛んで、散策や自然観察に適した河川です。
展示水槽

館内の2階部分には「芥川の生きものたち」というテーマで芥川に生息している魚が多く展示しています。
小水槽エリア


水槽展示エリアに足を踏み入れると、まず目に入るのが「小水槽」と呼ばれるコーナーです。
「小水槽」といっても、実際には90cmのレギュラーサイズの水槽が20台近く設置されており、種類ごとに分けられた「分類学的展示」が行われています。
水槽ごとに異なる種類の魚が展示されており、学術的な視点からの観察が楽しめる作りになっています。
90cm水槽は水量を確保しやすく、飼育管理の面でも適したサイズです。
ここでは「ギンブナ」が展示されており、説明文にはコイとの見分け方やギンブナ特有の繁殖方法について詳しく記載されていました。
水槽のコンディションも良好で、底砂は明るめの色合い、大型の石が2つ配置されており、シンプルながらも自然に近い環境を再現しています。
展示個体は体長10cmほどのギンブナが5匹ほどおり、元気に泳ぎ回る姿を観察できました。
水槽の構造も特徴的で、前面が曲面ガラスになっています。これにより、水槽の角にシリコンの繋ぎ目がなく、前方から側面にかけての見栄えが美しくなっています。
ただし、曲面部分で写真を撮影すると光の屈折により歪みが生じやすく、画質が劣化するため、撮影には工夫が必要です。特に隅で泳いでいるフナを撮ろうとすると、なかなかうまく撮れないこともありますね。
大水槽エリア



次に紹介するのは、博物館の壁面一面を利用した超大規模なジオラマ水槽です。ここまで大きな水槽を無料で見られるとは驚きです。しかも、これは水族館ではなく「博物館」の展示施設なのです。
この大水槽は、上流から下流へと水が流れるような斜めの構造になっており、自然環境を忠実に再現した作りになっています。上流水槽、中流水槽、下流水槽の3つのエリアに分かれており、それぞれ異なる環境の魚たちが泳いでいます。フナが展示されていたのは、一番下流の「下流水槽」でした。
下流水槽には多くの大型のコイが泳いでおり、その中に混じって15cm以上のフナの姿が確認できました。サイズ的には成魚に近く、堂々とした雰囲気を感じさせます。
水槽の装飾にも工夫が凝らされており、壁面には擬岩が使われて岩肌を再現していました。さらに、水槽上部にはイネ科の植物が配置されており、下流域の岸辺環境がリアルに表現されています。
ただし、下流水槽ならではの課題もあります。水の流れが緩やかで澱みやすいため、上流や中流の水槽と比べるとコケの付着が目立ちます。擬岩の色が暗めで、照明も少ないため、水槽の撮影にはシャッター速度やISO感度の調整が必要でした。とはいえ、水槽内の魚たちは健康そうで、元気に泳ぐ姿を楽しめました。
フナの骨格標本

館内をさらに進むと、フナの骨格標本も展示されていました。
体長40cmを超える大型のフナを使用した精巧な標本で、細部まで丁寧に組み立てられていました。骨の一本一本が綺麗に配置されており、フナの骨格構造を詳細に観察できる素晴らしい展示でした。
まとめ
「あくあぴあ芥川」は、高槻市の自然を学べる素晴らしい博物館であり、フナをはじめとする多様な魚類の展示が充実しています。小水槽エリアでは分類学的展示が楽しめ、大水槽エリアでは自然環境をリアルに再現した展示を堪能できます。
特にフナの展示では、ギンブナの特徴や繁殖方法を学べるだけでなく、実際に元気に泳ぐ個体を観察できました。また、骨格標本も見応えがあり、フナの体の仕組みを詳しく理解できる貴重な機会でした。
無料でこれだけの展示を楽しめる「あくあぴあ芥川」。フナに興味のある方はもちろん、淡水魚や水生生物が好きな方にもおすすめのスポットです。次回訪れる際には、また新たな発見があるかもしれませんね。
施設情報
- 開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
- 休館日:月曜日(月曜が祝日の場合は翌平日)、年末年始(12月28日~1月4日)
- 入館料:無料
- アクセス:JR高槻駅・阪急高槻市駅から市営バス「上の口」行き乗車、「南平台小学校前」下車 徒歩5分
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