岡山県の郷土料理「ふな飯」|歴史・作り方・食べられるお店

食品学
先生
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今回はフナの郷土料理について解説していきます。
岡山県の郷土料理「ふな飯」をご存じでしょうか?

女の子
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え、知らないですね。どんな料理ですか?

先生
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ふな飯は、フナのミンチを使った炊き込みご飯のような料理で、
岡山県の一部地域で古くから親しまれています。

本記事では、ふな飯の歴史や作り方、購入できる場所、食べられるお店について詳しく紹介します。

「ふな飯」とは

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ふな飯は、ミンチ状にしたフナを野菜と一緒に炒め煮し、脂ののった寒鮒と根菜の旨味が溶け込んだコクのある汁をご飯にかけて食べる料理です。

フナの出汁がご飯全体に染み込み、あっさりとしながらも深い味わいが楽しめます。
ショウガや醤油を加えることで、フナ独特の風味が和らぎ、食べやすくなっています。

ふな飯の歴史・由来

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ふな飯の歴史は、岡山県南部の児島湾干拓の歴史と深く関わっています。
この地域は江戸時代から本格的な新田開発が進められ、水田や水路が広がる環境の中で、フナが豊富に捕れるようになりました。

特に冬の寒い時期に獲れる「寒鮒」は、身が締まり特有のコクがあるため、貴重なタンパク源として重宝されました。

かつて、農業用水路やため池で獲れたフナをまな板の上で包丁で細かく叩いて調理していたことから、「とんとこ汁」「とんとこ飯」とも呼ばれ、地元の人々に親しまれてきました。
現在でも、郷土料理として岡山県内の一部の飲食店で提供されています。

ふな飯の食習と食べられる時期

寒の時期(1月~2月)に獲れるフナは臭みが少なく、より美味しいとされています。昔は、田んぼの水が不要になる12月頃にため池の水を抜き、レンコン堀りと一緒にフナを捕獲し、食材として利用していました。

ふな飯の作り方(レシピ)

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材料(4人分)

  • フナのミンチ … 50g
  • ごぼう … 50g
  • 金時人参 … 30g
  • 小芋 … 4個
  • 生しいたけ … 2つ
  • こんにゃく … 1/4枚
  • 油揚げ … 1/4枚
  • 小口ねぎ … 少々
  • もみのり … 少々
  • 出汁 … 2カップ
  • サラダ油 … 少々
  • ごま油 … 少々

調味料(A)

  • 濃口醤油 … 大さじ3
  • 薄口醤油 … 大さじ1
  • みりん … 大さじ1
  • 酒 … 大さじ3
  • 砂糖 … 大さじ1

作り方

  1. ごぼうはささがきにし、水にさらしてアク抜きをする。金時人参、しいたけ、こんにゃく、油揚げは短冊切り、小芋は皮をむいて輪切りにする。
  2. フライパンにサラダ油とごま油を入れて熱し、弱火でフナのミンチを炒める。ミンチが白っぽくなったら、強火にして1の野菜を加えてサッと炒める。
  3. 鍋に出汁を入れて強火にかけ、2を加えて煮立ったらアクを取る。【A】を加えて味を調え、弱火で野菜が柔らかくなるまで煮込む。
  4. 丼にご飯を盛り、3をたっぷりかけ、小口ねぎともみのりをふる。

フナのミンチを販売している場所

岡山県内では、以下の店舗でフナのミンチが販売されています。

  • 備南淡水
  • 光吉商店
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購入を検討している方は、訪問前に電話で在庫の確認をしておきましょうね。

ふな飯を提供している飲食店

岡山県内では、以下の飲食店でふな飯を食べることができます。

  • おにぎり茶屋
  • 峠の茶屋

基本的には12〜2月の冬の時期に提供していますが、流通量が少なくなっており、売り切れになっていることも多いです。

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訪問前に提供状況を。

ふな飯の保存・継承の取り組み

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岡山市内の飲食店で提供されるほか、かつては「児島湖ふなめし交流会」によるコンテストなどが行われ、地域の文化として継承されてきました。
近年ではSNSやメディアを活用し、郷土料理としての魅力を発信する取り組みも進んでいます。

まとめ

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岡山県の伝統料理「ふな飯」は、フナの旨味を活かしたシンプルながら奥深い味わいの料理です。
地元では今も親しまれ、フナのミンチが販売されているほか、
飲食店でも提供されています。

岡山県を訪れた際には、ぜひ一度ふな飯を味わってみてください!

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