
今回はフナのいる?水族館として「弥富金魚水族館」を紹介していきます。
金魚の生産地として名高い愛知県弥富市。この地は古くから金魚の養殖が盛んに行われており、「金魚のまち」として広く知られています。
そんな弥富市の文化を象徴する施設のひとつが「やとみ金魚水族館」です。
弥富市役所に隣接するこの水族館では、さまざまな品種の金魚が無料で展示されており、訪れる人々を楽しませています。

本記事では、「やとみ金魚水族館」の魅力を紹介しながら、弥富の金魚文化や漁業文化にも触れていきます。金魚好きの方はもちろん、魚類に興味のある方にもおすすめの内容となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

わーい、金魚だー
やとみ金魚水族館とは?


弥富まちなか交流館ロビーにオープンした「YaToMiAQUA」。ここでは多く種類の金魚を展示しております。
また、ロビーの奥には「文鳥」のふれあいができる歴史民族資料館があり、ここにも20個の水槽で皆様のお越しをお待ちしております。
金魚と文鳥のまち『弥富』で癒しのひと時を過ごしてみてはいかがですか?
やとみ金魚水族館は、弥富市の金魚文化を発信するための施設として設けられた、小規模ながらも魅力あふれる水族館です。
市役所の隣に位置し、無料で入館できるため、気軽に立ち寄ることができます。館内には多くの水槽が並び、金魚の美しさや品種の多様性を間近で観察することができます。
展示の中心となるのは、数多くの金魚たち。





一般的な和金や琉金、オランダ獅子頭などの定番品種から、珍しい品種まで幅広く展示されており、金魚の持つ独特の魅力を存分に味わうことができます。特に、光を浴びて煌びやかに群泳する金魚たちの姿は圧巻です。
宇宙金魚


また、ここには宇宙に行った金魚の子孫も展示されています。これは、かつて宇宙空間で行われた魚類実験の一環として、フナ属の魚が無重力環境でどのような影響を受けるかを調査したものです。

その子孫がこの水族館で飼育されているというのは、なんとも感慨深い話です。

そういえば、フナはいたんですか?


残念ながらフナの展示はありません。
ですがフナに近い姿をした金魚もおり、フナ好きとしては十分に楽しめる内容ですよ。
弥富の金魚文化

弥富市は日本でも有数の金魚産地であり、その歴史は江戸時代にまで遡ります。
江戸時代中期、弥富の農民が水田を利用して金魚の養殖を始めたのが、この地の金魚文化の始まりと言われています。
その後、養殖技術が発展し、弥富の金魚は全国に広まるようになりました。
弥富発祥の金魚の品種



現在でも弥富市には多くの養殖業者が存在し、さまざまな品種の金魚が生産されています。特に、「桜頂点眼(サクラチョウテンガン)」や「桜蘭鋳(サクラランチュウ)」といった弥富生まれの品種は、その美しい姿から人気を集めています。
品種名の桜(さくら)の意味
金魚は、赤と白の紅白模様を持つ普通鱗の個体と、赤・黒・浅葱色のまだら模様(キャリコ模様)を持つモザイク透明鱗の個体を交配することで生まれます。
この交配により、赤と白の紅白透明鱗を持つ金魚が誕生し、その独特の美しさから「桜金魚」と呼ばれます。
代表的な品種には、桜東錦や桜琉金などがあり、透明感のある鱗と淡い紅白の色彩が特徴です。この優雅な姿は、観賞魚として多くの人々に親しまれています。
金魚は単なる観賞魚としてだけでなく、地域の文化や伝統と深く結びついています。
弥富市では毎年「弥富金魚まつり」が開催され、地元の人々だけでなく全国からも多くの金魚愛好家が訪れます。

このように、弥富の金魚文化は現在も脈々と受け継がれているのです。
弥富の漁業文化とフナみそ


弥富市周辺では、かつては金魚養殖だけでなく、自然の川や池での漁業も盛んに行われていました。その中でも特に有名なのが「フナみそ」です。
フナみそは、フナを味噌で煮込んだ郷土料理で、愛知県の一部地域で伝統的に食べられてきました。水産資源が豊富だったこの地域では、フナは貴重な食材として重宝され、さまざまな調理法が編み出されました。
やとみ金魚水族館の文化展示コーナーには、この「フナみそ」の食品サンプルが展示されており、地域の漁業文化の一端を垣間見ることができます。
こうした伝統的な食文化も、弥富の魚類養殖や漁業の歴史を知るうえで非常に興味深い要素の一つです。
施設情報
名称:やとみ金魚水族館
所在地:愛知県弥富市前ケ須町野方802-1(弥富市役所隣接)
開館時間:9:00~17:00
入館料:無料
アクセス:
近鉄名古屋線「近鉄弥富駅」またはJR関西本線「弥富駅」から徒歩約10分
名古屋駅から電車で約20分
※最新の情報は公式サイトや市役所のホームページでご確認ください。
まとめ

やとみ金魚水族館は、弥富市の金魚文化を知るうえで欠かせない施設です。無料でさまざまな品種の金魚を見ることができ、金魚の美しさや多様性を堪能できる展示内容となっています。
また、宇宙実験に参加したフナ属魚類の子孫の展示や、弥富の文化展示コーナーにある「フナみそ」の紹介など、金魚以外にも興味深い展示が多数あります。

弥富市は、日本の金魚文化を支える重要な地域の一つです。金魚養殖の歴史や文化に触れることができるこの水族館は、金魚好きにはたまらないスポットと言えるでしょう。
弥富を訪れた際には、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
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