
今回は『自然遊学館の近木川下流域の魚展示』について解説していきます

先生、近木川ってどんな川なんですか?

近木川は大阪府貝塚市を流れる小さな川で、豊かな自然と多様な魚たちが生息しています。その様子を再現した展示が自然遊学館にあるんですよ。

わぁ、どんな魚がいるのか楽しみです!
自然遊学館について


自然遊学館は、大阪府貝塚市に位置する、自然観察と環境学習をテーマにした体験型施設です。
「自然とふれあい、学び、楽しむ」をコンセプトに、子どもから大人まで幅広い世代に向けて、自然環境の大切さを伝える場となっています。
建物自体は比較的小規模ながらも、館内外には自然とのふれあいを深める工夫が随所に施されています。
館内には、河川や湿地、森林といった身近な自然をテーマにした展示があり、野外フィールドにも出かけて学びを深めることができる設計です。
屋外フィールドとの連携


自然遊学館の特徴は、館内だけにとどまらず、周囲の自然環境を活かした屋外活動にも力を入れている点です。
周辺には自然観察路や池、里山エリアが整備されており、実際に自然の中を歩きながら、生き物や植物の観察、季節の移ろいを体感できます。
定期的に実施される自然観察会や体験イベントも人気で、スタッフの案内のもと、子どもたちが生き物を探したり、植物を観察したりすることで、五感を使って自然とふれあうことができます。
近木川と下流域の魚たち

大阪府貝塚市を流れる近木川は、和泉葛城山を源流とし、大阪湾へと注ぐ約10kmの小河川です。
流域には豊かな自然環境が残され、特に下流域ではコイ科を中心とした多様な魚たちが暮らしています。

この環境を再現した水槽展示では、川の生態系を身近に感じることができます。
大型水槽の様子

展示に使われているのは、2mを超える大型のオーバーフロー水槽です。
常に新鮮な水が循環しているため、水の透明度が高く、魚たちの姿がとても見やすくなっています。
水槽の底には明るめの砂利が敷かれ、照明にはLEDライトが使用されている様子。
魚たちの体色もくっきりと映え、流木も配置されているため、ハゼたちが止まる自然な光景も見られます。
フナとその仲間たち


この水槽内では、ギンブナ、ゲンゴロウブナ、そしてコイとフナの交雑個体(コイフナ)が確認できました。
ギンブナは丸みを帯びた体型、ゲンゴロウブナは体高が高く、筋肉質な印象を受けますね。


特に注目すべきはコイフナですね。この魚の見た目はフナ寄りですが鱗の質感や顔つきにコイの特徴が見られました。
黄色がかった体色をしており、おそらくはオオキンブナ系統との交雑個体の可能性も感じられました。

コイフナを展示している水族館は全国を巡ってもここが唯一になりますね。
混泳する魚たち




同じ水槽には、オイカワ、タモロコ、コイ、ゴクラクハゼといった中流〜下流域に生息しているような魚たちが泳いでいます。
オイカワは婚姻色が出ていて、ブルーと赤の鮮やかな色彩がとても美しく映えています。

流木に止まっているゴクラクハゼや、活発に泳ぐコイとオイカワの対比も面白いですね。
観察の楽しみが広がります。
展示と解説パネルについて

水槽周辺には丁寧な解説パネルが設置されており、特にフナの紹介はスペースを広くとって説明されています。
フナとコイの違いや、自然界における交雑についての解説もあり、教育的な展示内容になっています。

「生物部」的な学びの雰囲気が漂う、真面目で見ごたえのある展示です。
健康状態と水槽環境

展示個体の健康状態はおおむね良好ですが、コイの尾鰭に病変が見られる個体もいました。
また、水槽背面や流木には黒ひげ苔が生えており、強い光や水質の影響が考えられます。
とはいえ、水槽はオーバーフロー式で管理されているため、水質自体は非常に良好です。
撮影のコツ


水槽は明るく見やすいものの、魚たちは人に慣れていないため、フナにカメラを向けるとすぐに逃げ出してしまいます。そのため、撮影には少し根気が必要です。
じっとと構え、カメラを移動するときもゆっくりと動かし、魚たちがリラックスするタイミングを狙いましょう。
施設情報

- 施設名
貝塚市立自然遊学館 - 住所
〒597-0091 大阪府貝塚市二色3丁目26-1 - 電話番号
072-431-8457 - FAX番号
072-431-8458 - 公式サイト
https://www.city.kaizuka.lg.jp/shizen/index.html
開館時間・休館日
開館時間
- 9:00~17:00(通常)
- 4月~10月の土・日曜日は9:00~19:30
- 祝日は9:00~17:00
休館日
毎週火曜日(祝日の場合は翌日)
アクセス
電車の場合
南海本線「二色浜駅」から徒歩約15分
車の場合
阪神高速湾岸線「貝塚出口」から約10分
駐車場
- 土・日・祝日は自然遊学館隣の臨時駐車場をご利用ください。
- 平日は自然遊学館から20メートル東の市民の森駐車場をご利用ください。
- 自然遊学館敷地内に障がい者等用駐車スペースがあります。
まとめ

ということで今回は『自然遊学館の近木川下流域の魚展示』について解説していきました。

フナやコイフナが見られるなんて、すごく貴重な展示なんですね!

そうですね。自然の大切さや生き物たちの多様性を学べる、素敵な場所でした。ぜひ訪れてみてくださいね。

はい!行ってみたくなりました!


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