日本最多クラスのフナ展示!四万十市の『あきついお』を徹底紹介

水族館解説
男の子
男の子

先生、四万十川って“最後の清流”って聞いたんですけど、そこにある水族館ってどんなところなんですか?

先生
先生

そうですね、実は四万十市には「四万十川学習館 あきついお」という淡水魚水族館があって、フナの展示数が全国でもトップクラスなんだよ。

女の子
女の子

へぇ〜、そんなにフナがいるんですか?
どんな種類がいるのか気になります!

先生
先生

キンブナ、ギンブナ、ゲンゴロウブナなど5種類もいるんだ。
今回は、その水槽の様子や見どころを詳しく紹介していくよ。

最後の清流の汽水域にこだわる

高知県四万十市に存在する淡水魚水族館。高知県の方言で「あきつ」はトンボ。「いお」は魚を示している。名の通り、四万十川の魚とトンボの展示をメインとして展示を行なっています。

当館の展示しているフナは5種類。変異種も3種類と全国の水族館の中でも最多の展示種類数を誇る水族館です。

そんな展示の中心となっている「さかな館」四万十川意外にも世界の淡水魚の展示も豊富です。

四万十川について

四万十川は高知県を流れる全長196kmの四国最長の川で、「日本最後の清流」と称されます。
源流は不入山で、蛇行しながら太平洋へ注ぎます。沈下橋や多様な生物、カヌー体験などが魅力で、自然と人々の暮らしが調和した美しい川です。

フナのいる水槽

四万十川 上流

四万十川に環境を展示している水槽。中・下流域の環境を切り抜いている。この水槽にはフナが2種類展示されています。

オオキンブナ展示をしている数少ない水槽で、魚の健康状態は良好です。

水槽が暗く撮影がしにくいのが難点で、ガラス面では反射して上手く撮影するのは難しいですね。

それでも展示個体数が多く、飼育密度が高いので、見ていて楽しい水槽です。

展示個体:ゲンゴロウブナ、オオキンブナ
混泳個体:ニホンウナギ、ウグイ、ブルーギル、ナマズ

ギンブナのいる水槽

ギンブナ展示がメインの水槽。他の個体が小さく実質主役となっている。水槽の外も環境を模しているジオラマ型ですね。

周りの岩が暗い色をしているので、こちらの水槽もISO感度を高めにして撮影に臨まないと何も撮れなくなるので注意が必要です。

水槽全体の印象からすると、川の水飛沫や光がとても綺麗。
それでもエアレーションのホースや水槽の底にあるグレーチングが気になります。

ムギツクとタモロコが喧嘩しているのが気になります。

男の子
男の子

ナワバリ競争かな。

展示個体:ギンブナ
混泳個体:シマヨシノボリ、タモロコ、ヤリタナゴ、ムギツク

コイがいる水槽

大型のジオラマ水槽。上記で記述した水槽の隣にあります。
メインがコイで、フナは水槽の奥にいることが多いです。
水槽の展示説明にはゲンゴロウブナのみの記載ではあるが、よく見るとギンブナも混じっているように見られます。

水槽の前面には黒いコケが多く生えているので、少し撮影をする時には気になりますね。

展示個体は大きいこともあり、インパクトがある水槽ですね。天敵もなく、伸び伸びと泳いでいる雰囲気を感じがあります。

展示個体:ゲンゴロウブナ、ギンブナ(?)
混泳個体:コイ(ニシキゴイも有り)

世界の魚コーナー(ニゴロブナ)

シンプルな展示水槽。ニゴロブナが複数匹泳いでいます。

混泳魚はコウライニゴイやタウナギなどのレッドデータブックに記載された魚ばかりです。

明るくて撮影がしやすい反面、展示水槽のある通路が狭くて横が広いので、水槽全体を写すためには広角レンズで撮影するのがポイント。

女の子
女の子

小型のニゴロブナがなかなか可愛いですね。

展示個体:ニゴロブナ
混泳魚:コウライニゴイ、タモトハゼ、タウナギ

日本の淡水魚

先生
先生

こちらも小型展示水槽。キンブナを展示している数少ない水槽になります。

フナの中でも小型種であるキンブナにもかかわらず、展示個体がそこそこでかいのが印象的ですね。

この水槽で撮影をするためには通路を挟んだ反対柄の水槽の照明がガラス面に映り込むので、綺麗に撮影を行うには下からのローアングルでの撮影を行うのがポイントになります。

通常の水槽では正面から撮影しないと画質が落ちるが、そこまで水槽のガラスが厚くないため、そこまで気にしなくても綺麗に撮影ができるのはいいですね。

先生
先生

混泳魚はカワヒガイ。奇遇にも準絶滅危惧種コンビですね。

展示個体:キンブナ
混泳個体:カワヒガイ

コイ科魚類の混泳水槽

コイ科魚類をまとめた水槽。一目見ただけでもわかるくらいにわかるほど過密ですね。

とにかく珍しく、ヒレ長個体は結構大きめである。

先生
先生

窮屈そうであるが、栄養状態はそれなりに良いですね

展示個体:フナ(ヒレ長個体、透明鱗個体、色彩変異個体)
混泳個体:ニゴイ、エゾウグイ、アオウオ、ズナガニゴイ、ソウギョ(アルビノ個体)、ヌマムツ

女の子
女の子

押し込められててなんだか可哀想。

先生
先生

可哀想にも見えますが、群集心理を生かした水槽展示なのですよ。

魅力のある魚たち

ヘテロティス

私の好きな魚の一つであるヘテロティス。別名ナイルアロワナ。

ヘテロティス(ナイルアロワナ)は、アフリカのナイル川などに生息する古代魚で、アロワナ目に属しますが、実際にはピラルクに近い種です。
特徴的なのは、口がやや下向きで、砂とともに水底の餌を吸い込み、鰓耙で濾して食べる独特の食性を持つ点です。この行動や体型がフナに似ており、親しみを感じさせます。

飼育下では1メートル近くまで成長することもあり、長期飼育にはここのような広い水槽と適切な環境が必要ですね。

ワタカ

ワタカは日本固有のコイ科魚類で、珍しいクルター属に属します。
流線型の体と大きな目が特徴で、フナに似た魅力を持ちます。ベジタリアン傾向が強く、水草の新芽を好んで食べ、中層を優雅に泳ぎます。

近年は数が減り、絶滅危惧IA類に指定されています。

水族館情報

TEL 0880-37-4110
住所 高知県四万十市具同8055-5
URL http://www.gakuyukan.com/
開館時間 9時~17時
休館日 月曜(祝日の場合は翌日。春・夏・冬休み期間は無休)
入館料 大人840円、中高生420円、小人(4〜小学生)310円

交通 電車: 土佐くろしお鉄道中村駅からタクシー約8分。
車:高知道須崎東ICから国道56号線で約2時間30分
駐車場 あり

展示個体 キンブナ、オオキンブナ、ニゴロブナ、ギンブナ、ゲンゴロウブナ

まとめ

先生
先生

ということで、今回はあきついおについて解説していきました。

男の子
男の子

フナだけでもそんなに展示されているなんてすごいですね!しかも水槽ごとの演出も工夫されてて楽しそう!

先生
先生

そうなんだ。「あきついお」は四万十川の環境を再現しているし、希少な魚や変異種も見られて勉強にもなるよ。
ぜひ実際に足を運んで、四万十川の自然と魚たちの魅力を体感してみてね。

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