
今回は、「フナのエサになっているプランクトン」について解説していきます。
フナが食べているのは、水の中にいる目に見えないほど小さな生き物なんです。

えっ!目に見えないってどれくらい小さいんですか?
🔍 プランクトンってどんな生き物?





フナは、水中の小さな生き物=プランクトンをエサにしています。これらはとても小さく、「微小生物(びしょうせいぶつ)」とも呼ばれています。
実際の大きさはほとんどが1mmより小さく、「μm(マイクロメートル)」という単位で測ります。
生き物 | 大きさの目安 |
ミドリムシ | 60~75μm |
ゾウリムシ | 180~300μm |
ミカヅキモ | 220~370μm |
アオミドロ | 直径20~50μm |
ツリガネムシ | 40~90μm |
※1μmは1mmの1000分の1!
🧬 プランクトンはどうやって動くの?
プランクトンには、自分で動くタイプと動かずにその場でエサを取るタイプがあります。
- ミドリムシ
しっぽのような「べん毛(flagellum)」で進む - ゾウリムシ
全身にある「せん毛(cilia)」を動かして泳ぐ - ツリガネムシ
岩などにくっついていて泳がず、口のまわりのせん毛を動かしてエサをとる
べん毛は1~数本の長い毛、せん毛は短くてたくさんある毛です。
☀️ プランクトンは何を食べている?
プランクトンには、光合成するタイプと、他の生物を食べるタイプがあります。
✅ 光合成タイプ(植物プランクトン)
ミドリムシ、ミカヅキモ、アオミドロなど
葉緑体を持ち、光・水・二酸化炭素からデンプンなどの栄養を作り出します
太陽の光があれば「自分で栄養を作れる」生き物たちです
✅ 捕食タイプ(動物プランクトン)
ゾウリムシ、ツリガネムシなど
バクテリアなど、自分より小さい生物を食べて生きるタイプです
なお、ミドリムシの仲間は光合成もできるし、暗い場所に長く置くと葉緑体が消えてバクテリアを捕まえて食べるようになることもあります。
こうした「植物でもあり、動物でもある」不思議な性質を持つ種類もいるのです。
🐟 フナとの関係:プランクトンは大切なエサ!

フナの稚魚(赤ちゃん)や小さな個体にとって、プランクトンはとても大事な栄養源です。
水田、池、川などにすむフナは、水と一緒に吸い込んだプランクトンをエラや口でこし取って食べています。
特に春から夏にかけては、プランクトンがよく増える季節。
この時期は、フナの成長にも大きく関係しているのです。
🔬 プランクトンを観察してみよう!

フナのエサとなるプランクトンは、肉眼では見えないほど小さな生き物です。
しかし、家庭でも簡単な道具を使って観察することができます。

ここでは、スマートフォンや顕微鏡を使った観察方法をご紹介します。
🧰 準備するもの

- 池や川、田んぼなどの水
ペットボトルなどで採取し、持って帰りましょう。 - スポイトまたはストロー
- スライドガラスとカバーガラス
- 顕微鏡またはスマートフォン用マイクロスコープ
- ライト
必要に応じて使用しましょう。
🔍 観察方法
- 水の採取:
池や川などから水を採取し、清潔な容器に入れて持ち帰ります。 - プレパラートの作成
スライドガラスにスポイトで水を1滴たらし、カバーガラスを静かに乗せます。 - 観察
顕微鏡やスマホマイクロスコープで観察します。倍率は100倍程度が適しています。
🧫 観察できるプランクトンの例
- ミドリムシ: 光合成をする植物プランクトン。べん毛で動きます。
- ゾウリムシ: せん毛を使って泳ぐ動物プランクトン。バクテリアなどを食べます。
- ミカヅキモ: 三日月形の植物プランクトンで、光合成を行います。
- アオミドロ: 糸状の植物プランクトン。水面に浮かんで見えることも。
- ツリガネムシ: 固定生活をする動物プランクトン。口周りのせん毛でエサをとります。
💡 観察のポイント

- 光の調整
ライトを使ってプレパラートを明るくすると観察しやすくなります。 - 倍率の調整
観察対象によって倍率を調節し、ピントをしっかり合わせましょう。 - 記録
観察したプランクトンの様子をスケッチしたり、そのままスマホで撮影するのもおすすめです。
📷 スマートフォン用マイクロスコープの活用
スマートフォンに取り付けるマイクロスコープを使えば、手軽にプランクトンの観察ができます。
倍率は100倍程度が適しており、比較的安価で購入できます。
観察した映像を写真や動画として保存・共有することもでき、自由研究にもぴったりです。
📝 まとめ
- 家庭でもプランクトン観察は可能。準備する道具も手軽です。
- フナの食べている生き物を実際に観察することで、生態系への理解が深まります。
- 観察内容を記録することで、学習や自由研究にも役立ちます。
プランクトンの観察は、身近な自然を知る第一歩です。ぜひ自分の手で、小さな世界をのぞいてみてください!
まとめ:フナの生きる世界には“微小な命”がある

プランクトンってただの小さい生き物じゃなくて、
いろんな種類や役割があるんですね!

そのとおり。小さな生き物の世界を知ると、
フナの暮らしももっと深く見えてきますよ。
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