
今回は「愛知こどもの国のフナ展示の現状」についてお話ししていきますよ。
水族館とはちょっと違う、地域型の展示施設での観察体験です。

へえ、そんなところでもフナが展示されているんですね。
どんな水槽なんでしょう?

そこがちょっと残念なところでね。
実は展示環境としては課題が多かったんですよ。今回はその観察の様子と感じたことを紹介しますね。

なるほど…じゃあどんな様子だったのか、気になります!
愛知こどもの国




愛知こどもの国は、愛知県西尾市東幡豆町に位置する、約100万平方メートルの広大な児童総合遊園施設です。
自然豊かな「あさひが丘」と「ゆうひが丘」の2つの丘から構成され、子どもたちが自然の中で遊びながら健康で豊かな心を育むことを目的としています。
園内には、全長130メートルの「ドラゴン遊具」や100メートルの「ローラーすべり台」などの大型遊具があり、キャンプ場やバーベキュー施設も完備されています。
また、本物の蒸気機関車「こども汽車」やゴーカート、ランドトレインなどの乗り物も楽しめます。屋内施設では、科学実験が体験できる「サイエンスLABO」や、乳幼児向けの「にこにこフロア」などがあり、雨の日でも安心して遊べます。
フナが展示されている水槽コーナー



愛知県西尾市にある「愛知こどもの国」。
その中央管理棟1階の入り口には、水槽が3基とメダカを飼育している小さな池があり、「愛知こどもの国に棲息するいきもの」というテーマのもと、魚類と淡水貝の展示が行われています。
その中の1基に、フナの展示水槽が設置されていました。解説パネルには「ギンブナ」との表記がありましたが、水槽の中は非常に見づらく、実際に確認するのは困難でした。
水槽のサイズは高さの低い60cm水槽で、透明度はほとんどなく、全体的に茶色く濁っており中の様子はほとんど見えません。壁面には苔が広がっており、定期的な掃除が行われていないことがうかがえます。

底床はソイルではなく砂利でしたので、濁りの原因は底に堆積した汚泥が巻き上がっているのではと推察されます。ただ、魚が生きていることから最低限の濾過機能は働いているのでしょう。

水槽の右上には木の板が設置されており、魚が落ち着ける暗所(シェルター)を作っている様子です。たまにその陰からフナが顔を出す姿が確認できますが、透明度の低さから撮影はほぼ不可能な状態です。



展示されているのは体長15cmほどのフナが2匹。水槽のサイズと濾過能力のバランスを考えると、やや過密飼育と言えるでしょう。とりあえずエアレーションは設置されているので酸欠にはならないと思われますが、展示というよりは「維持しているだけ」に近い印象を受けました。
中には、魚が落ち着けるようにあえて透明度を下げる展示手法や、自然河川の水をそのまま使用して環境を再現するケースもありますが、この水槽に関しては「見せる気がない」、あるいは「自然環境の再現」に特化しているようにも思えます。
他の水槽の状態


フナ以外の水槽もあまり良好とは言えませんでした。メダカの水槽には濾過装置が設置されておらず、全体が苔に覆われていました。モツゴの水槽には濾過装置が付いてはいたものの、稼働しておらず、サカマキガイが爆発的に繁殖しているという状態。水槽展示施設としては、やや残念な印象を受けました。
展示テーマと実際のフィールドへ
これらの水槽は、「愛知こどもの国に棲息している魚たち」を紹介するコーナーとして設置されています。せっかくなので、展示の元になった生息地を自分の足で確かめに行ってみることにしました。

向かったのは、施設の東側にある「ゆらゆら橋」のある池。中央広場から徒歩で向かうと、それほど距離はありませんが、森林の遊歩道を通るため軽い登山気分になります。カメラを背負っての道中はなかなか大変で、途中でヘビに遭遇したときには引き返そうかと思ったほどです。


目的地の池は、いわゆる普通のダム湖といった印象で、特段美しいというわけではありません。魚の姿も見えず、かろうじて錦鯉が一匹確認できた程度。魚の観察という点では、正直あまり成果のない探索となりました。
愛知こどもの国|施設概要

基本情報
- 施設名
愛知こどもの国 - 所在地
〒444-0701 愛知県西尾市東幡豆町南越田3番地 - 電話番号
0563-62-4151 - 開園時間
9:00〜17:00 - 休園日
年末年始(12月29日〜1月1日) - 入園料
無料(※乗り物や一部施設は有料)
アクセス方法
- 公共交通機関をご利用の場合
最寄り駅:名鉄蒲郡線「こどもの国駅」下車、北へ徒歩約15分 - 自動車をご利用の場合
東名高速道路「音羽蒲郡インター」より約30分
駐車場情報
- 普通車:500円/日
- 大型バス:1,500円/日
- マイクロバス:1,000円/日
- 二輪車:100円/日
- 駐車場:あさひが丘駐車場・ゆうひが丘駐車場(民営)
まとめ

愛知こどもの国の水槽展示は、「地域に棲息する生き物を伝える」というテーマこそ意義深いものですが、展示としての管理面では多くの改善点があるように思えました。
水槽のメンテナンスや展示の工夫次第で、もっと魅力的に伝えられるはずです。
とはいえ、こうした場所を訪れることで、地域の自然に関心を持つきっかけにもなります。今後の改善と進化に期待しつつ、引き続きこうした施設を記録していきたいと思います。

実際に見に行ったけど、なかなか厳しい環境の水槽だったんですね…。
もう少し手入れされてたらよかったのに。

そうですね。
ただ、地域の生き物を紹介する意義はとても大きいですし、
改善の余地があるからこそ今後に期待したいところです。

展示を見るだけじゃなくて、実際に現地の池まで行ったのもすごいです!
次はもっと魚が見られるといいですね。

はい、これからも足を運んで、
地域の自然や展示のあり方について考えていきましょう。
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