水と共につながる、いのち。
京都の真ん中に設立された水族館。
しかも、最新の水族館なだけあって、イルカショーやペンギン、クラゲなどが展示されるアミューズメント性と京都の川や海を再現する本格的な総合水族館になっている。
フナのいる水槽は、京の川という、京都に流れる鴨川と由良川という清流を再現した水槽であり、京都の水族館という存在意味を与えている。
フナのいる水槽

京都に流れる由良川の展示。大きな水槽をい擬岩で3つに分けて、上流、中流、下流をそれぞれ再現している。
非常に自然の再現性が高く、水中だけでなく水槽上部の景観も擬岩や水辺植物など細部まで丁寧に展示が行われている。
館内入り口付近に存在する水槽であり、もっとも人通りが多いが、淡水魚の水槽であるため、そこまで長居する人が少なくすぐに人がはけて撮影やしやすかった。
この水槽の良いところは、天井が筒抜けである上に、水槽上部がこちら側に大きく湾曲していることである。
これにより太陽光が入り、自然と水槽全体が明るいのである。
本来、暗い館内と光量の少ない水槽照明で、水槽内が暗いのがほとんどであったが、
自然光が差し込み非常に撮影がしやすい環境へと変わっているのだ。
京の川 中流
京の川コーナーで真ん中に位置する水槽。巧みな擬岩や植物の演出を行って中流を表している。
この水にはギンブナがおり、主に中層の流木付近を2〜3匹で集まって泳いでいる。
水槽内ではアユが泳ぎ、オイカワとタナゴが婚姻色を出していて大変美しい水槽である。
他にもオヤニラミが泳いでいたりとフナの混泳魚のなかでは異例である。
若干場違い感を感じてしまうが、中流の淀にいることを考えたフナの展示だと思えば十分に考えられる。
太陽光が入り、擬岩の色も明るい色をしているので、無理にISO感度を上げずとも撮影が楽しめる。
展示個体:ギンブナ
混泳個体:オイカワ、ムギツク、ツチフキ、タナゴ、オヤニラミ、アユ
京の川 下流
京の川コーナーでは一番左側で、下流を再現した水槽。
今までの綺麗な魚がいた場所とは裏腹に、コイやナマズなどの大型魚の存在感で人を引き寄せている。
ここに展示されているギンブナも中流のギンブナと比べて大きく老成化しており、小型のコイと間違えるほどである。
下流なだけあって今までの水槽の水がこちらに流れ込んでくるためか、水が澱んでいるのがわかる。
それでも水の中が明るく、水槽の奥に泳ぐフナを撮影するのにISO感度を弄らずにシャッター速度が稼げ撮影が楽しめる。
また、フナは常に擬岩の苔をついばむように摂食行為をとっているので、岩に隠れてしまうことが多い。
全体と写すには少々の根気が必要である。
展示個体:ギンブナ
混泳個体:コイ、ウグイ、ニゴイ、ギギ、ナマズ0
おまけ
京の里山
水族館の出口の付近になると、館内からいきなり外へと連れていかれるルートとなる。
外には京の里山と題して京都の自然を川や池、棚田を用いて再現しており、
四季折々の生き物たちを会うことができる。
多くの人はイルカショーを見た後にそのままスロープを通って出口へと行くため、
このコーナーではお客が少なく、のんびりできるコーナーの一つである。
ここのにもフナがおり、里山に設置されている上部と下部それぞれの池に泳いでいる。
上部にはソウギョやコイ、ニゴイなどの大型魚が、
下部にはタモロコやヌマムツなどの小型の魚と混泳している。
撮影ワンポイント

ここでフナを撮影するポイントは意外にも下部の池である。
というのも上部の池は個体こそ大きいものの、池自体が大きく、深いため水底を泳ぐフナを綺麗に撮るのは非常に難易度が高い。
また、池の周りにある木々の影が水面に映り込みやすく、
さらには池義眼表面の苔が水域全体を暗くしており撮影の難易度が高くなっている。
一方、下部の池では水深が浅く、水底は明るいクリーム色をしているので、撮影自体は難しくない。
ただ、池大半にはエビモやマツモなどの水草が覆っており、フナはその中に隠れがちになる。
極力水草から離れてエサを食べているタイミングを狙うのが吉である。
魅力的な魚たち
京の川のオオサンショウウオ

水族館の入り口で多くの人が集まっているのコーナーがある。そこには世界最大の両生類である「オオサンショウウオ」が展示している。
独特なも模様で擬岩と同化しようとしているが、残念ながら義眼の苔の色味が違い目立っている。
驚くことに、ここの水槽には10匹を超えるほどの大量のオオサンショウウオがおり、一見すると色の濃い擬岩と間違えるほど。
現在はオオサンショウウオをはじめとする両生類の特別展が開催されており、おおくの人で賑わっていた。
クラゲワンダーのミズクラゲ
同じく多くの人で賑わっているコーナーにクラゲコーナーがあった。
ここでは飼育員がクラゲの幼体を実際に管理している姿を見ることができ、まるで研究室の光景を目の当たりしている気分になる。
ここのクラゲ展示も非常に丁寧、品種の紹介をはじめ、照明の色を変えて水槽に舞うクラゲたちを映える演出を行っている。
水槽内はとにかく暗いので、撮影にはコツが必要である。
交流プラザのナベカ
私が特に驚いた水槽として交流プラザの魚の生態を表した水槽である。
水槽の中は人工物しかない無骨な水槽展示であったが、そんな展示でも魚の生態がうまく作用して人工物に隠れる魚たちを見ることができる。
まぁ、実際の水槽にある岩も擬岩であることを考えると自然なことなのかもしれないが、
この美しい景観を再現された水族館の中でも人工物の中の飼育展示は非常に関心させられた。
訪問記

この水族館に行くときに一番気をつけてほしいところは、駐車場がないところである。
東京など都心の水族館でありがちであるが、駐車場が併設しておらず、近くのパーキングに車を止めていかねばならないというのは少々ネックである。
私がこの水族館に訪れた際には、日曜日ということもあり近くにある駐車場はどこも満車で京都の路地をぐるぐる回り、少し離れたタイムズに車を預けて行きました。
私の停めた駐車場は20分300円で、平日以外は上限がなく、水族館を行って蜻蛉返りしただけで駐車代に1650円も掛かりました・・・下手したら入館料よりも高くなるかもしれませんね・・・汗
この水族館に車で行く際には駐車スペースの確保と駐車料金の節約のためにも、平日に行かれることをお勧めします。
(まぁ、京都にわざわざ車で観光に行く人もそんなに多くないと思いますが・・・)
水族館情報
TEL 075-354-3130 住所 京都市下京区観喜寺町35-1 URL http://www.kyoto-aquarium.com/ 開館時間 9時~17時 休館日 無休 入館料 2200円 高校生1700円 中・小学生1100円 幼児700円 交通 京都駅中央より西へ徒歩約15分 駐車場 なし(近く有料駐車場を使用する必要あり)
展示個体:ギンブナ
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