どうも、あおいふなです。
今回は、フナと放射性セシウムの関係について解説していきます。
「フナと放射能」と聞くと、少し重いテーマに感じるかもしれません。
しかし、フナのような淡水魚は、川や池、湖の水質だけでなく、底の泥や水辺にたまった物質の影響を受けながら生きています。
2011年の福島第一原発事故後、各地の水産物では放射性物質の検査が行われ、淡水魚から放射性セシウムが検出された事例もありました。
この記事では、不安をあおるのではなく、フナを通して「淡水魚と水辺環境に放射性物質がどのように関わるのか」を整理していきます。
この記事では、一般的な言い方として「放射能」という言葉も使いますが、主に扱うのは福島第一原発事故後に環境中で問題となった放射性セシウムです。 放射性セシウムは水や泥、食物連鎖を通じて魚に取り込まれることがあります。
淡水魚と放射性セシウムの関係
淡水魚は、川や湖、池などの水域にすむ魚です。
海の魚と比べると、生息場所が限られていることが多く、水の入れ替わりもゆるやかな場合があります。
そのため、周囲の土砂や流入河川から運ばれてきた物質の影響を受けやすい特徴があります。放射性セシウムは水中にただ漂うだけでなく、細かな土や泥に結びつき、底質にたまることがあります。

フナのように底付近で餌を探す魚は、このような水辺環境との関わりが深く、
淡水魚と放射性セシウムの関係を考えるうえで重要な存在です。
放射能・放射線・放射性物質の違い

この記事では、主に環境中に残る放射性セシウムについて扱います。
放射能・放射線・放射性物質は、似た言葉ですが意味が少し違います。
- 放射線
物質から出る目に見えないエネルギーのことです。 - 放射性物質
その放射線を出す性質をもつ物質のことを指します。 - 放射能
放射性物質が放射線を出す能力のことです。

たとえるなら、
放射性物質は「光る電球」
放射線は「電球から出る光」
放射能は「光を出す力」のようなものです。

なるほど・・・
福島第一原発事故後、水辺では何が起きたのか

2011年3月11日にあった東日本大震災。それが原因で3月から4月にかけて東京電力福島第一原発から吹き出したセシウム137やヨウ素131の人工放射能は気流と雲により流れ、降雨として地表や水面に沈着したものが多い。
淡水域に流入した者は、水や懸濁物、底質の間に循環するものもあれば、淡水域にとどまらずに海洋に流出してしまう放射性物質の流れもある。
今回の原発の事故で環境中に放出された放射性物質の4/5近くが海に流れ込んだという指摘があるが、2~30年の間に淡水系を経てゆっくりと海へ流れ出していくという流れもあり、その量的把握は難しい。特に淡水域の底質は、そのような放射性物質の流れにおける溜りとなっている。
なぜ淡水魚は放射性セシウムの影響を受けやすいのか

湖底の沈殿物中では粒経3~4ミクロン以下の粒子がもっともセシウム137と結びつきやすく、セシウム濃度が高くなる。しかも、底質のセシウム濃度は土壌と比べてなかなか下がらないのが特徴がある。
そのため、ギンブナのような底質に依存する魚はセシウムに蓄積しやすい。底泥というセシウムの溜まりやすいものを食べているということもあり、非常に数値が高い。
ちなみに、当時は霞ヶ浦ではギンブナの捕食者であるアメリカオオナマズやウナギがもっとも高い数値を示していました。

霞ヶ浦・手賀沼でのフナの検査事例


2012年4月14日、茨城県の霞ケ浦と北浦で9~10の間に取れたアメリカナマズとギンブナから、
食品の新基準値(1キログラム当たり100ベクレル)を超える175~112ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。県は流入河川も含め、周辺の漁協に出荷自粛を要請した。
フナが放射線汚染にあったと報道されたのはこれが初めてである。原発の放射線漏れがフナにも影響を与えてしまったという事実は非常に衝撃的である。
| 採取日 | 品目 | 漁場 | 放射性ヨウ素 131 | 放射性セシウム134 | 放射性セシウム137 | 分析結果 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 3月1日 | フナ | 手賀沼 | 検出せず(8.2未満) | 160ベクレル/kg | 240ベクレル/kg | 暫定規制値以下 |
※暫定規制値(魚)
放射性ヨウ素:2,000ベクレル/kg
放射性セシウム:500ベクレル/kg

釣った川魚を食べるときに確認したいこと


せんせー、僕たちが川で釣った魚は食べていいの?

自己判断せず、管轄の都道府県に相談することが大切です。
自分で川や海で釣った魚を食べる場合、放射性物質が心配なときは、まず釣った魚と同じ種類、または同じ水域に生息する魚の検査結果を確認しましょう。
検査結果は、都道府県や水産庁のホームページで公表されています。
もし釣った場所の近くで基準値を超える放射性物質が検出されている場合や、出荷制限・漁業自粛の対象になっている場合は、
フナから考える水辺環境の記録

フナは地域の水辺に根づいた魚であり、その地域の環境変化を受けながら生きています

だからこそ、フナを調べることは、水質、底質、外来種、河川改修、人間活動の影響を考える手がかりになります。
まとめ
フナと放射性セシウムの関係を考えると、淡水魚は水だけでなく、底質や餌、生息場所の影響を強く受けていることがわかります。
特に湖沼や河川では、放射性物質が細かな粒子や泥に結びつき、水辺の環境に長く残る場合があります。底の餌を利用するフナは、そのような水辺環境とのつながりを考えるうえで重要な魚です。
現在は食品中の放射性物質に基準値が設けられ、検査結果も公表されています。過去の事例を学ぶことは、むやみに不安になるためではなく、水辺の環境が人間活動の影響をどのように受けるのかを知るために大切です。
フナはどこにでもいる普通の魚に見えますが、実は地域の水辺の変化を映し出す存在でもあります。フナを通して環境を見ることは、身近な川や池をより深く理解することにつながるのです。


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