今回は飼育する上で欠かせない水槽について解説していきます。
フナを飼育する際、最も大切な準備の一つが「水槽選び」です。
水槽の大きさや材質によって、フナがどれだけ快適に過ごせるかが決まります。
今回は、初心者の方にも分かりやすく、水槽の選び方を解説します。ガラスやアクリル水槽の違い、飼育匹数の目安など、フナが元気に育つために必要なポイントを一緒に確認していきましょう。
フナの種類に合った水槽を選んで、
快適な環境を作り上げてください。
水槽の種類
水槽を選ぶ際には、材質やデザイン、サイズなどが非常に重要です。
ここでは、代表的な水槽の材質ごとに、メリットとデメリットについて詳しく説明します。
一度購入するとなかなか買い替えが難しいですし、
丈夫さ、きれいさ、管理しやすさの点を重視して慎重に選択したいものですね。
ガラス水槽
現在、一番多く流通しており、値段も一番安定しています。
一昔前には枠がステンレス製であったが、現在は下枠だけを残し、シリコンで固定した物が多く出回っており、さらに一枚の曲げガラスでできた水槽が開発されている。
ガラス水槽は多くの家庭で利用されており、価格も安定しているため、
初めてのフナ飼育に適しています。
各メーカーから作られている品は非常に安価なので、90cm以下の水槽を買うにはオススメである。
特に60レギュラー(60×30×36cm)が価格もこなれている上水量も確保できて扱いやすいですね。
一方で大型のガラス水槽になると、価格がが跳ね上がり、重量も非常に重くなるためお勧めできない。
一般的に流通しても90〜120cmの水槽が限界になります。
メリット
- 透明度が高く、クリアな視界が得られる
- 傷がつきにくく、メンテナンスが簡単
- 安価でさまざまなサイズが手に入る
デメリット
- 重量があり、大型になると持ち運びが難しい
- 割れる可能性があるため、取り扱いに注意が必要
アクリル水槽
アクリル水槽は透明度が高く、美しい見た目が特徴です。
同じ大きさのガラス水槽と比べれば軽量のため、大型の水槽を必要とする場合に特におすすめです。
アクリル板は非常に高価であり、そこまで流通していないが、水族館の水槽で多く使用されている。
アクリル板の厚さを調節することで大きさを自由に変えることができるため、オーダーメイドが可能。
水槽の幅が90cmを超える大型水槽の設置する際には着目しておいた方が良い。
割れにくい反面表面に傷つきやすいので、壁面のコケ取りはアクリル面を傷つけずに慎重に行う必要があります。一応、傷がついても補修ができるということは覚えておきましょう。
メリット
- 軽量で取り扱いやすく、割れにくい
- 自由なサイズでのオーダーメイドが可能
- 高い透明度を維持しやすい
デメリット
- 傷がつきやすく、手入れに注意が必要
- ガラス水槽よりも高価で、市場に出回っている種類が限られる
ガラス水槽とアクリル水槽の比較
ガラス水槽 | アクリル水槽 | |
重量 | 重い | 軽い |
透明度 | 高い | 非常に高い |
耐久性 | 割れやすいが傷つきにくい | 割れにくいが傷つきやすい |
価格 | 比較的安価 | 高価 |
サイズ展開 | 種類は多いが サイズに限界がある | 種類は少ないが オーダーメイドが可能 |
それぞれの材質には特徴があり、設置環境や予算に合わせて選ぶことが重要です。
例えば、大型水槽が必要な場合やフナを多く飼育する場合は、アクリル水槽がオススメです。
一方で、初期費用を抑えたい場合や中型以下の水槽を選ぶなら、ガラス水槽が適しています。
目安としては60cm以下の水槽はガラス、90cm以上はアクリル水槽を選択した方が扱いがしやすい印象を受けますね。
スチロール水槽
昆虫採集の虫かごとして出回っているプラスティック製の水槽です。
春〜夏にかけてホームセンターなどで販売していることが多く、価格も非常に安価で入手しやすいです。
大きいものでは幅40cmまでのものもあり、重さも軽量です。
ふたや取っ手がセット付属しているため、持ち運びもしやすく、モノにとってはエアチューブ用の穴が開いていることも多いので扱いやすい品になります。
ただ、スチロール素材のため、アクリル水槽以上に傷がつきやすく時間が経つうちに表面が曇って鑑賞性が悪くなります。
耐久性もあまり高くないため。観賞用水槽としての使用はオススメできませんね。
それでも水換え掃除や繁殖の隔離用や稚魚の育成用、病気個体の治療専用として短期間における一時的な水槽としての使用には非常に向いています。
さまざまなサイズを用意しておきサブタンクとしての使用するのはおすすめですね。
水槽の大きさの目安
小型水槽(40cm以下)
水槽は大きければ大きいほど水量が多く、快適に生活できます。
小型水槽では飼育できないということはありませんが、エアレーションや濾過装置をしっかりと用意すれば飼うことはできます。
濾過装置としては投げ込み式がコンパクトで便利かと思います。濾過性能を最大限に生かすなら底面式もありかと思いますね。
フナを飼育する場合ならキンブナ程度なら快適に飼育させることができると思いますね。
メリット
- 小型で省スペース、どこにでも設置しやすい
- 比較的安価で購入しやすい
デメリット
- 水量が少ないため、水質が変化しやすい
- フナが成長した際に狭く感じることがある
中型水槽(45〜60cm)
60cm程度の水槽ならば小型水槽以上に飼育匹数をふやすことができます。
水量か確保でき、水質変化が激しくなくなるようになりますので、それなりにエサを与えて大きく育成することも可能になります。
濾過装置としては安価な上部式フィルターや景観を損わない外部式フィルターも候補に入ってきます。
メリット
- 小型水槽に比べて水質が安定しやすい
- より多くの個体を飼育でき、レイアウトを楽しむ幅が増える。
デメリット
- 設置スペースが必要で、価格も小型水槽よりやや高め
- 成魚個体は育てるのが難しい。
中型水槽では、エサをたっぷり与えてフナを大きく育てることが可能です。特に、60cm程度の水槽があると、複数のフナを快適に飼育できます。
大型水槽(90〜120cm以上)
大型水槽になればいよいよ多くの個体を水槽で飼育することができます。
水質の変化が緩やかになるので、大型個体を育てたりレイアウトに凝ることも可能です。
90cm以上のサイズがあると、大型のフナが群れをなして泳ぐ姿も観察できるようになります。
濾過装置としては中型水槽同様にサイズが合う上部式や外部式が候補になります。
また、水槽導入時にオーバーフロー式濾過装置を採用することで、さらなる濾過性能を得ることも可能になります。
メリット
- 大量の水量で水質変化が緩やかになりやすい
- 大型のフナも快適に飼育でき、自然に近い環境を再現しやすい
- レイアウトや装飾に工夫ができる
デメリット
- 大きく重いため、設置場所の選定が難しい
- 初期費用が高く、メンテナンスに手間がかかることがある
フナの種類別に適した水槽の選び方
フナの種類によって成長速度や最終的な大きさが異なるため、
それに応じた水槽の選び方も考慮しましょう。
10cm未満の小型のフナ(キンブナの成魚)の場合
体長10cm以下の小鮒や成長しても大きくならないキンブナの場合は小型水槽(45cm以下)でも飼育が可能です。
しかしエサをよく食べて水を汚しやすいので、水質変化に対応できるように性能の高い濾過装置は用意しておきましょう。
10cm〜15cm程度の中型のフナ
そこそこ成長したギンブナなどの未成魚の場合は60cmレギュラー水槽での飼育が一般的です。
水質が安定しやすく濾過性能の高い上部式フィルターがセットで付属していることもあり、成長に適した環境を提供できますね。
体長20cm以上の大型のフナ
ギンブナやナガブナ、オオキンブナの成魚やゲンゴロウブナやニゴロブナの未成魚を飼育するならば60cm水槽では手狭になります。
その際には90cm以上の大型水槽を用意し、十分な遊泳スペースを確保することが重要です。
奥行きも45cm以上ので上部濾過や外部濾過の水槽セットが望ましいでしょう。
まとめ
フナに適した水槽を選ぶことは、飼育を成功させるための重要なステップです。
水槽の大きさや材質だけでなく、フィルターや水質管理にも気を配りながら、
少しずつフナにとって理想的な住環境を整えていきましょう。
長期的な飼育を目指して、フナが元気に育つ姿を楽しんでください
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