フナは日本の池や川でよく見かける魚ですが、その種類や生態は意外と奥が深いものです。
この記事では、ギンブナやニゴロブナなど日本でよく知られるフナの仲間を、それぞれの特徴や生息地、歴史的な背景に分けてご紹介します。
形態的の変異も大きいため、例えばある程度の違いがある個体います。参考程度に見ていきましょう。
また、稚魚期から幼魚期の初期までに出現する尾柄部の稚魚斑も区別点の一つになります。
そちらも確認していきましょう。
人で言うところの蒙古斑(もうこはん)みたいなもんですかね
そうですね、蒙古斑と似たように、尾柄部に暗色の斑点が現れることが多いんですよ。
フナを通じて、生物の多様性や私たちの身近な生態系についてもっと理解を深めてみましょう!
ギンブナ|全国に生息する不思議な繁殖方法の持ち主
まずはギンブナです。
日本から朝鮮半島、中国にかけて分布する。多くは雌のみで生殖することで知られています。
無性生殖の一種の雌性生殖でクローン増殖を行います。
尾柄部に現れる稚魚斑は、体長3cm前後まで、他のフナ類に比べて非常に顕著であることが多く、
これが小型個体の場合良い区別点となっていますね。
全国にいるしとりあえずフナはギンブナと思うようにしています。
極論すぎますね。
ヘラブナ(ゲンゴロウブナ)も全国にいますよ(放流個体だけど)
キンブナ|一番小柄なソロ充
続いてはキンブナです。
日本産フナ類の中ではもっとも小型のフナになります。
関東地方・東北地方の太平洋側に分布しています。
名の通り体が黄色っぽく、ギンブナに比べて体高が低くて体の幅が広いです。
円筒型に近い体型をしています。
尾柄部の暗色稚魚斑は、体長3cm未満でうっすらと現れる程度で、不明瞭で現れないことが多い。
現在、準絶滅危惧 (NT) (環境省レッドリスト)に登録されています。
鱗の内側に色素胞が溜まっているのが特徴的ですね。
そうですね、明確な分類点ではありませんが
キンブナの特徴の一つとも言えますね。
オオキンブナ|キンブナよりも大きなマイナー種
国内では静岡県以西の本州、四国、九州と朝鮮半島に分布する。
名の通り、キンブナに似ていますが大型になります。
最近は関東地方にも見られるようになり、フナの種苗放流などに混じり移入されたと考えられている。尾柄部の暗色稚魚斑は、体長3cm以下で出現するが、ギンブナより不明瞭です。
関西方面ではギンブナと混同していることが多いですね。
ゲンゴロウブナ|ヘラブナという名で全国進出
琵琶湖固有種。体高が高く円盤型の体型をしている。
植物プランクトンを食べるため、鰓把が長く発達し、数も多い。釣りの対象として人気があり、ヘラブナとはゲンゴロウブナを品種改良したものですね。
尾柄部の暗色稚魚斑は、体長3cm前後まで、ギンブナ同様に非常に明瞭だが、他のフナ類との大きな違いは、暗色斑を取り囲むように、後ろ側に並んで顕著な乳白色斑が現れる点である。
この黒白2色の帯がでる特徴は、むしろコイの稚魚に似ているが、コイでは黒白が並んでいるだけで、ゲンゴロウブナのように黒斑を白色斑が後ろ側から半分を取り囲むような模様にならない。
現在は絶滅危惧IB類 (EN) (環境省レッドリスト) (2007年)
とりあえず体高が高いフナを見つけたら
ゲンゴロウブナだと思うようにしています。
極論すぎますね、あながち間違いではないですけど。
二ゴロブナ|ふなずしの原料として使用されるフナ
琵琶湖固有種。頭が大きく、下顎が角張っているのが特徴である。
滋賀県の郷土料理である鮒寿司にも使われる。眼球がやや大きく、視力が弱い。
5cm程度の幼魚期までの期間、色彩や体型がギンブナににているものと幼魚期から区別しやすいものとがあるが、詳細は不明です。
現在は絶滅危惧IB類 (EN) (環境省レッドリスト) (2007年)
ちなみに先生はふなずしが嫌いです(本人談)
かなり好き嫌いが分かれる食べ物ですからね。
ナガブナ|一番影が薄いフナの仲間
三陸地方、山陰地方、福井県三方湖、長野県諏訪湖に分布。名の通り体高が低くて幅が厚く、円筒型に近い体型をしている。
また、体に対して頭と眼が大きいのも特徴である。
情報不足 (DD) (環境省レッドリスト) (2007年)
一番影が薄いフナですね。
それでもギンブナと混同されるオオキンブナよりはマシだと思いますけどね。
野生化金魚|川に放流された金魚の末路
尾の長いタイプと短いタイプが存在する。国内分布は不明。
全長25cm関東地方からは比較的多く採集できる。外形は側偏し、体色は銀褐色~灰褐色であることが多い。
ギンブナ誤同定されることがあるが、背鰭分岐軟条数がやや少ない傾向があり、鰓蓋の後ろ側に膨らみが少なく、直線部分がある。
臀鰭部分で体型に段差があって臀鰭がやや後ろ方向に生えるように見える傾向がある。
口先を動かす際の突出長が大きい。
また、幼魚期には同体長の日本産フナ類と比べて、背鰭不分岐軟条の棘化傾向が少ない。
稚魚期にはフナ類全般に現れる尾柄部の暗色帯が、幅広くぼんやりと出現し、体長5cm前後までよく残る傾向がある。
まとめ
と言うことで、今回はフナの種類について解説していきました。
フナは日本各地の川や池、湖で親しまれてきた身近な魚でありながら、各種にはそれぞれ独自の生態や歴史が隠されています。
今後もその生息環境の保護や学術的な研究が進むことで、新たな発見が期待されます。
この記事を通じて、フナと自然環境のつながりに興味を持ち、さらに深く学んでみてくださいね。
詳しい内容については魚類解説の記事や各々のまとめ記事も書いていますので、
参考にしてみてください。
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