ここでは、金魚の品種を紹介していく。まぁ、種類が非常に多いので、私の興味のある個体をメインに書いていく。
ワキン(和金)

金魚すくいの金魚といえば、この品種。最も一般的であり、飼育しやすい品種である。10年以上生き、体長は30cmにもなる。フナに似た流線型。尾鰭に変化が富んでいるが、中でも3つ尾や4つ尾などがよい。体色は更紗で、腹部が赤いものがよい。中国から渡来し、最も古くから日本で飼われている金魚だ。
シュブンキン(朱文金)

明治時代に日本で生まれた品種。三色出目金と和金(ヒブナ)との交配種である。体型はワキン型で各鰭が長く、尾鰭は特に長いフナ尾。体型はコメットに似ているが、三色出目金の血が入っているので、体色がキャリコ。浅黄色という薄い青色の地に赤や黒が散らばる。個体さが非常に激しく、自分の好みの柄を見つけるとよい。ちなみに、個人的には藍朱文という濃い浅黄色の地に黒色が小さく全体に散らばる体色の個体が好みである。
ジキン(地金)

名古屋近辺で古くから飼育されており、和金の突然変異といわれている。特徴は尾鰭と体色である。完全な4つ尾でX字型に押し広げた形。クジャクが羽を広げたようにも見えるため、「クジャク尾」とも呼ばれる。体色は「六鱗」といい、口先、各鰭が赤く、他が白いものが良いとされる。自然にそうなることが稀なので、愛好家は人工調色を行うこともある。とにかく、体型、体色がとても河合らしく人気が高い。愛知県の天然記念物。
デメキン

目がでているから出目金。生まれてきた時には普通の目だが、2ヶ月後から少しずつ飛び出していく。優秀な出目の条件は、体の割に大きく、力強く飛び出して、左右対称であること。体型は流金に近い。体色は黒色が有名だが、赤やキャリコも存在する。目が傷つきやすいので、飼育の際には注意が必要である。
オランダシシガシラ(獅子頭)

「オランダ」とあるが、江戸時代に輸入されたと言われている。当時、外国から輸入された
珍品はなんでも「オランダ」と呼ばれていた為、この名称になった。流金の突然変異種。流金よりやや細長い体型で頭部に肉瘤が盛り上がっている。非常に大型になる金魚で、50cmを超える個体も存在する。
セイブンギョ(青文魚)
名前に「青」が入っているように、体が青みを帯びた黒色である。日本の金魚にない渋い色彩が魅力的である。体型はオランダシシガシラに近く、頭部に肉瘤も発達する。日本名は羽衣。中国では体色や体型、鰭の形なので細かく分類している。稀に褪色をして白くなることがある。褪色したものを白鳳(パイフォン)と呼ぶ。
スイホウガン

金魚屈指の珍妙な姿。目の下に大きな袋をぶら下げている。袋の中身は殆どがリンパ液である。袋が破けると中身が流れ出て、袋はしぼんでしまう。一度しぼむとそのままなので、取り扱いには注意が必要である。体型は背鰭がなくランチュウに似る。購入するときには水泡が大きくて左右対称のものがよい。見た目とは裏腹に手に入れやすく、丈夫な品種である。
チョウテンガン
目が上向きに突き出て、奇妙な姿である。デメキンに似ている。体型はやや細長く筒型。背鰭はない。目を真上に向いているものがよいとされる。泳ぎが上手くなく、水底でじっとしている静かな金魚である。もともとは中国産で明治時代に初めて輸入されたが、絶滅。以降、たびたび輸入されている。なお、優良魚の発現率が高くない。
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