ヘラブナ釣り
釣り期
一年中釣れる。仕入れて差し魚する釣り堀は別として天然魚の釣り場では産卵の為に深場から浅場に集まる晩春初夏の”のっこみ”がもっとも釣りやすい時期である。
釣り方
餌釣りである。ヘラブナ専用のウキ、竿を使用して釣る。冬季野池で赤虫を投げて合ベラを釣る人もある。
竿
ヘラブナ専用の竿が必要である。素材は竹、カーボン、などがある。長さは2.7、3.6~5.4mなどの長短さまざまあるが、2~3本備えておくと便利である。釣り堀ではおおむね短い竿を使う場合が多いようだ。
仕掛け
道糸は0.8~1号、針スは0.6~0.8号、食いの不活発な寒中には細手、乗っ込みの活発な時には太手を使い分ける。仕掛けの全長は竿よりやや長めに。
針スは長短2本とするのが普通である。針は戻り(顎)のないスレ針、戻り付きなど各種がある。
エサ
ヘラブナは植物質の餌を好み、寄せ餌に集まる習性がある。以前はウドンが主流でしたが、最近はマッシュポテト、カユネリなどに人気がある。普通2本針の上針に寄せ餌用のばらけ、下針に食わせ餌をつける。釣り餌メーカーがしのぎを削って効果的な餌の研究に余念がない現在なので、定評のある銘柄を選んで用いるとよい。無論、ウドン、サナギ粉もヘラブナの餌として根強く使われている。
ポイント
野池では、よく踏まれた釣り座がある。ない場合は出っ張り、流れ込みのきわ、岸近くの水没している樹木の左右、菱や藻の周辺が目安である。臆病な魚なので、何らかの身を隠すことのできる障害物の周りにいることが多い。魚のいるポイントでも、そのときの泳層、棚を把握しなければならない、このため底どり(水深を知る)が大切である。釣り堀の場合はとくに棚を掴むことが重要である。
釣り方の実技
釣り座が決まったら、竿受け、網台、手網、餌などを自分の体の回りに設置したらまず底(そこ)をとる。つまり、水深をはかる。消しゴム、板重りなどを下針につけてはかる方法のほか、餌をつけて撒き餌をかねてはかる方法もある。水深が決まったとき、ウキ下の長さを、竿のどの部分にウキがあるか、また、道糸にウキの頭が接するところに印をつけたりしてすぐ分かるようにしておくと何かにつけて便利である。
最初のしばらくは撒き餌をかねて打ち込みを繰り返す。同じところにピタリと打ち込むことが大切である。そのうちにウキにビビりが出たり、横に揺れたり、ピクッと少しだけ水中に引き込まれたりするが、このときはまだ本格的な食い込みに入っていない「スレ」の当たりであることが多いようだ。しばらくじっとしていると、ウキの上下動きにつづいて食い上げ、力強い消し込みなどが表れる。このときにあわせる。
ウキ釣り
ヘラブナは専用の”ヘラウキ”を用いて微妙な当たりを楽しむ釣りである。釣り堀でも野池でも釣り方の基本は同じである。ただ、野ベラ野の場合は、釣り堀に比べ釣り場が広く、池の形状やポイントに変化があるので、長竿を用いるなど、ケースバイケースの処置が必要である。
投げ込み釣り
マッシュポテトやウドンを餌に投げ釣りはできないが、野池で、特に寒中、深みに潜む合ベラを狙って投げ釣りをする事がある。合ベラは動物質の餌も食う雑食性ですからこの釣り方が可能なのだ。
竿やリールは海の投げ釣り用を使用する。遠くに投げる場合はそれなりの丈夫なものが必要だが、普通は4m前後の振り出し投げ竿に中型スピニングリール、道糸3~5号、遠投の場合は力糸をつける。幹糸は8号くらい、枝すは2号とする。重りは先重りで8~20号を使い分ける。餌は赤虫の房掛けとする。
ポイントは深みから浅場にかけての斜面、かけ上がりである。ここに寝かせるように仕掛けを落ち着かせる。当たりは弱いのでよく竿先を見ていなければならない。寒中は大型がかかる率が多く、投げ釣りも結構楽しめる
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