日本有数の淡水魚水族館
山梨にある淡水専門の水族館、「富士湧水の里水族館」について解説していきます。
淡水魚の種類が多く日本淡水魚ならここが一番と言っても過言ではないですね。
標高1000mに位置する水族館でもあり、イトウやチョウザメなどの冷水に生息する大型魚も多く展示しています。
この水族館の目玉は施設の中心に存在する二重回遊水槽で、中外の二重で仕切られた楕円形の大型水槽に小型魚と大型魚を大きさごとに入れて一つの水槽で混泳しているように見せています。
また、館内2階には企画展やシアターホールが存在し、魚について深く学ぶことができる施設となっています。
フナのいる水槽
深みの魚
天井まで高さのある水槽で、ここには富士五湖に生息する魚類が展示されています。
壁面が擬岩で岩肌を模しており、湖底が溶岩でできた富士五湖の岸辺を再現している水槽ですね。
水槽の上部には木製のボートらしきものが浮かんであり、水槽全体に影を作っていますね。
また、入り組んだ岩陰なども影をつくり、隠れ家として魚の生態を観察することができます。
水槽は全体的に暗いものの、少しばかりの光が水槽に差し込む為、わずかながらの神々しさを感じるのはいいですね。
数年前にこの水族館に来た時にはここにはブラックバスとヒメマスくらいしかいなかったが、今回はこの水槽にゲンゴロウブナを確認できたのは嬉しいですね。
時折群れて回遊する姿を観察でき、以前私が本栖湖で潜っていた時の記憶が甦ってきました。
高い撮影難易度
今まで見てきた水槽の中でもトップクラスの暗さを誇る水槽になります。
演出としては素晴らしいものの、撮影難易度も同じく高めでしょうか。
ISO感度を6400に設定してもシャッター速度が稼げず、SSが1/10になります。
一応、ゲンゴロウブナは水槽の奥で動かない個体もいる為、極端にSSを落としてそれを狙うのもありですが、それでもぶれやすいですね。
また、光が差し込む場所がいくつかある為、そこにゲンゴロウブナが通り過ぎるのを待つという戦法が確実かつ綺麗に取ることができます。
フナの行動パターンを観察して挑みましょう。
展示個体:ゲンゴロウブナ
混泳個体:ヒメマス、コイ、ブラックバス、ブルーギル、ナマズ
岸辺の魚
フナの展示している水槽では良く見かける水槽上部が開けている水槽。
こちらは湖畔のアシ原の風景を再現したジオラマ水槽で、上部にはアシが施されていますね。
桟橋らしきものも作られており、亀が甲羅干しをしていた。
おそらく外池にいた亀でしょうかね。
主に岸辺に集まるような魚の群れを観察することができ、展示個体はどれも小さくそれでも飼育密度が高く水槽を泳ぎ交っています。
ここにはそれぞれ10cm程度のギンブナとゲンゴロウブナが展示されており、水槽の下部で岩や沈木に付着したコケを啄む姿を観察できますね。
ヒレの欠損個体の確認
ちなみに、この水槽のフナも背鰭や胸鰭など、ヒレが欠損している個体がいくつか見られました。
原因を考えてみましょう。
他の個体に噛まれたのかとも考えたが、この水槽に生息している個体で肉食個体は存在しませんし、尾ぐされ病も視野に入れてみました。
しかし、そもそもフナが感染していて川魚も感染していないというものおかしい。
近くを通った飼育員さんに話を聞いたところ、「岩や砂によるスレ」が原因だそうですね
たまに体を岩に擦り付ける素振りを見せているが、それでヒレが削れてしまったとのことである。
また、この水槽の水換えを行う際には水位が低くなるのだが、それにより擦れてしまったともいっていた。
少々説得力が薄いが、実際のところどうなのでしょうね。
何はともかく展示個体の回復と再生を祈りましょう。
以前よりも改善された撮影環境
以前はこの水槽にしかフナがいなかった為、ここで撮影しかなかったですね。
一応、水槽全体が若干斜めに傾いている為、本来は下部で泳ぐフナの撮影は難易度が高いのですが、自然と斜めに影ができ、フナを写せるのがこの水槽の嬉しいところですね。
さらに照明が非常に弱く水も緑に濁っていたこともあり、暗い水槽で撮影難易度が非常に高かったですね。
今ではまあまあ明るくなり、比較的撮影が行いやすいかと思います。
展示個体:ギンブナ、ゲンゴロウブナ
混泳個体:タモロコ、モツゴ、アブラハヤ、タイリクバラタナゴ、コイ
おまけ
外の池
水族館の外に池があり、大型のチョウザメやニジマスが泳いでいます。
川の水が流れ込んでいるためか、水温が低く、透明度も悪くないですね。
また、館内からもアクリル板を通して池の中の景色を見ることができ、館内に池にいる魚の種類を解説しています。
解説板にはゲンゴロウブナがいると記載されているが、残念ながら館内からはゲンゴロウブナを確認できませんでしたね。
一応、館内を出て池を覗くと少し端のところで泳ぐ個体を1尾観察できました。
企画展示コーナー
水族館2階にある企画展示コーナーでは期間限定で特別展としてテーマに沿った珍しい魚の展示を行っており、ここでは、ヒブナとピンポンパールの2種類が確認された。
また、パネルにはメスしかおらず単為生殖を行う珍しい魚としてギンブナが解説されていました。
訪問記
私がこの水族館に訪れた際、ちょうど地方のテレビ局が来ていて撮影をしていました。
普段からテレビを見ないのでようわからないがこの水族館の特集をするのでしょうね。
実際にイワナのいる水槽の水を抜いて水槽掃除の体験をしていた。
完全に川の魚の水槽の水位が減って濁っていた。そこにフナが展示されてなくてよかったですね
幸い、私はフナのコーナーにしか長居はしなかったが、館内にテレビ放送用の三脚や撮影機材が多く置かれており撮影がしづらかった。
水族館に行くタイミングを完全に間違えてしまった気がしますね。
水族館情報
TEL 0555-20-5135
住所 山梨県南都留郡忍野村忍草3098-1 おさかな公園内
URL http://www.morinokanano-suizokukan.com/
開館時間 9時~18時
休館日 火曜
入館料 420円、子供200円
交通 富士急行吉田駅から忍野いきバス約25分、さかな公園下車河口湖行き。
車:東富士五湖道路山中湖ICから約5分
駐車場 あり
展示個体:ギンブナ、ゲンゴロウブナ
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