【混泳】フナが混泳しやすい理由と混泳しずらい魚

飼育室

ここからはフナがなぜ多くの魚と混泳とすることが可能となっているのか、フナの生態の特徴について解説します。

これを読めばなぜフナの混泳がしやすい魚なのか分かります。
また、混泳しづらい魚の条件も紹介しますので、参考に見ていってください。

群れを成す魚であること。

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「魚編に付く」と書いて「鮒」と読むように、フナは基本的に他の魚にくっつき合いながら群れを生成して泳ぐ魚です。よく群れながらフナが泳ぐ姿は自然界でも見ることができると思います。

また、コイの群れの中にフナが入っていったり、タナゴやオイカワなどの群れの中に混じったりと他の種類の群れに入り込むこともあり、

俊敏であり、体が丈夫であること

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次に挙げられるのは俊敏かつ丈夫な魚であると言うことです。
フナを飼育するとわかるのですが、気性が荒く、少しの刺激で水槽内を暴れるようにおよぎ回ること見受けられると思います。これは一見すると落ち着きがないとも見えますが、これは混泳においては特に重要で、待ち伏せ型の魚や攻撃的な魚の攻撃を避けることにつながります。

当然長期間飼育環境を続けていれば攻撃を受けてしまうこともありますが、ある程度混泳魚に体格差があると攻撃を避けることで、自然と捕食や攻撃対象から外れてしまうことも少なくありません。

一例を挙げるのでしたら、肉食魚の水槽でずっと長い間捕食されないエサの金魚などでしょうか、
意外と肉食魚との混泳に成功している実例があるのは、この性格があることが多いですね。

また、体が丈夫なのも混泳においては重要になります。
と言うのも、混泳においては複数飼育が前提になりますので、通常の飼育と比べて魚の飼育数が増えてしまい、水が汚れやすくなります。
水質の変化や体調を崩しにくいのもフナが混泳しやすい一因であると考えられますね。

繁殖の対象であること(ギンブナの場合)

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これはギンブナのみの事例になりますが、ギンブナはメスしかいない個体で
他のコイ科魚類の精子の刺激で繁殖する単為生殖を行う魚です。

その為、繁殖期になると他のコイ科魚類のオスに紛れて泳いでいることが多く見受けられます。
この生態があるように特にギンブナの場合は他の魚類との協調性が強い魚であるといえますね。

逆に混泳が難しい、不可能な魚

魚にはさほど気が荒くなく、水質にも順応性があります。
そのために安全な組み合わせを提案するのにはあまりいみがありませんね。

たとえば「フナとドジョウ」、「フナとオイカワとウグイとカマツカ・・・」と一つ一つをカウントしていくと天文学的な数字になってしまい、それを覚えることはまず無理ですね。

その為、ここでは「事故を起こしやすい習性(生態)」を紹介していきます。
事故を起こしやすい習性はある特定の魚(グループ)に集約されて、その数は多くありません。

ここを抑えていけば「うちの水槽に入れたら事故を起こすかもしれない」という予測が立つわけです。

事故を起こしやすい習性

・捕食関係になってしまう

・攻撃的な性格をしている(縄張り争いなど)

・生息する環境が合わない(水温、水質が特殊)

それでは、細かく見ていきましょう。

好んで魚を食べる

どんな魚でも口に入れば魚を食べることがありますが、それとは別に特に好んで食べる魚がいます。

特に大きな口をしたナマズには注意が必要ですね。

一例

肉食魚(ハス、ナマズ類、カムルチー等)

縄張り意識が強すぎる

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群れて泳ぐ魚でなければ多かれ少なかれ縄張りを主張するものですが、その主張が激しすぎる魚がいます。わりと草食性の魚にも多いので注意が必要ですね。

一例

スズキの仲間(オヤニラミ、ティラピア)

同種同士で激しく争う

縄張り意識とも意味合いが重なりますが、特に同種に対して執拗な攻撃を加える魚が存在します。
ある程度の密度で飼育することで緩和される魚もいます。少数で飼育すると激しく争います。

一例

ベタの仲間(タイワンキンギョ、チョウセンブナ)

特殊な水質を好む

今回はフナを対象としていますが、熱帯魚には海に住む海水魚や汽水に住む汽水魚も流通しており、それらは淡水に住むフナとは一緒に買うことは難しいです。

一部、海水魚と淡水魚との混泳ができる水も存在しますので、そちらを利用するのもアリですね。
フナを海水魚と混泳するための水作り

一例

海水魚全般(スズメダイ、クマノミ)

特殊な水温を好む

一部の魚には水温が高いとしんでしまう魚がいます。そもそもそのような性質を持つ魚は流通自体が少ないので、注意度は低めです。
そのような魚と混泳する際にはクーラーなどで水温管理を行う必要があります。

一例

トゲウオ(ハリヨ、イトヨ)

他の魚をかじる、なめる

魚の体を丸ごとでなく、チビチビとかじる魚がいます。
淡水魚の場合はヨシノボリやチチブには注意が必要ですね。

一例

ハゼ類(ヨシノボリ、チチブ、ウキゴリ)

エサになってしまう生物

エビの仲間は魚にとっても美味しいので、口に入れば大抵の魚が食べてしまいます。
また、口に入らなくても追いかけまわし、逃げたエビが水槽から飛び出す事故もよく起こります。

一例

エビの仲間(スジエビ、ヌマエビなど)

特殊な生態を持つ魚

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2cmに満たない小さな魚や陸上を好む魚など変わった生態を持つ魚はいくつかいます。もっともこれらを買う場合も知識があることが前提ですから、注意度は低めになりますね。

一例

トビハゼ

まとめ

と言うことで、今回はフナが混泳飼育しやすい理由と混泳が難しい魚について解説してきました。

混泳には絶対はないので、たくさんのフナの水槽を見てきた中でも「例外」を見てきた私からの実感です。

ベテランの方なら個人のノウハウで「通常の環境では飼育できない組み合わせ」となんとなく実現している方もいます。

その逆で間違いない組み合わせで失敗すると言うこともありますので、一概にはいえませんね。

では。

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