ここでは、私が実際に提出した卒業論文の諸言を記載していきます。
研究背景
ギンブナ(Carassius auratus langsdolfii)は日本各地、朝鮮半島、中国大陸の温帯域に生息するコイ目コイ科の淡水魚である。
体色はオリーブ色を基調として、背側は褐色、腹側は銀白色を帯びている。
詳細はこちら↓
研究目的

以前、自宅でギンブナを飼育していた際に水槽の蓋を閉め忘れたために魚が飛び出したことがあり、その個体の体色が青色に変色しているものを観察した。
その個体を水槽に戻したところ、蘇生して青い体色を数日間保った。
これらの観察から、空気中でのギンブナの青い体色変化は、乾燥による生理的反応ではないかと考えた。
一般的な色素胞に関する情報

一般に魚類の体色は黒色素胞、黄色素胞、赤色素胞、白色素胞および虹色素胞の5種類からなり、通常フナの場合は黒色素胞、黄色素胞および虹色素胞の3種類を持つ。
黒色素胞はメラニン顆粒を多く含みメラノソームとよばれる。表皮と真皮に多く含まれており、直径約5μmの球形に近い形態を示している。
また、枝状型色素胞には運動性があり色素顆粒が拡散と凝集する。黄色素胞は色素胞としてザンソソームを含んでいる。
黒色素胞と混在的に存在しており、一般的に茶色や褐色に見える皮膚は黒色素胞と黄色素胞の共存効果によるものだとされている。
虹色素胞の特徴

一方、虹色素胞は上記色素胞とは異なり通常は突起がない球状の細胞である。
細胞内にはグアニンの板状結晶(反射小板)の重なり含んでおり、反射光の薄膜干渉現象によって鏡のような光反射や鮮やかな青色を示す。
本来、虹色素胞は皮膚の高い反射性を生かす為に細胞運動性を持たない。
しかし、ルリスズメなどは細胞小板の間隔が変わることにより反射光のスペクトルが変化する。
この種の場合はコミュニケーションを行うために運動制御には神経支配で作動して長波では緑色、短波では紫色の体色へ能動的に変化する。
研究方針

本研究では先に述べたフナが青くなる現象は乾燥によって色素胞が変化することによるものであると仮説を立てた。
現在までに色素胞に関する研究は数多く行われているが、乾燥と体色変化についての研究はされていない。本研究ではギンブナの皮膚を一時的に乾燥させ、体色変化の原因を調べた。
また、ギンブナの近縁種であるコイ(Cyprius carpio)とフナが品種改良されたキンギョ(Carassius auratus auratus)を用いて同様な実験を行い比較した。
まとめ
以上が私の卒業論文の内容となっています。
今見返してみても、、、難しい文章で書かれていますね。
今の自分がみても分かりづらい内容な気がします。
コメント