今回は私が大学時代に提出した卒業論文についてまとめてみました。
なんとなくでいいので、私が行ってきた1年間について理解していただけると幸いです。
所言
飼育していたフナがたまたま水槽から飛び出し体色が青みがかることを観察した。
このことから、皮膚の乾燥が色調変化に関与するのではないかと考え、フナの皮膚を人為的に乾燥させ、色調と皮膚構造の変化がどのように関係するか調べた。
乾燥実験

供試魚に氷冷麻酔を掛け、不動化した後、ドライヤーの冷風を使用して体表面を乾燥させた。
通常、10分程度の乾燥体色が青味がかった。ギンブナの他に比較の為に近縁のコイとキンギョも同様に処理した。
乾燥処理の結果、ギンブナは側線よりも上側の鱗が青味がかった。
コイやキンギョを使用して同様に処理した結果、側線から上側の鱗が青味がかったが色調はやや異なった。
体色変化を乾燥処理前と処理後のデジタル写真をもとに、米国NIHの画像解析ソフトであるImageJを用いて数値化した。
青のシグナル強度は実験前と比べて高くなる傾向があったが、有意差が認められなかった。
顕微鏡観察
乾燥処理が色素胞に及ぼす影響を調べる目的で顕微鏡観察を行った。
供試魚を乾燥処理後、鱗を摘出し、リンガー緩衝液に浸して光学顕微鏡で観察した。
また、虹色素胞については、暗視野でも観察を行った。
ギンブナ

ギンブナの鱗では、実験前と比べて黒色素胞の色素顆粒が凝集した。
黄色素胞は変化がみられなかった。また、虹色素胞は実験後に薄い青色に変色した。
同じ鱗を暗視野で観察した結果、鱗上の虹色素胞の虹色域の増加が見られた。
コイ

コイの鱗では、ギンブナと同様に黒色素胞の色素顆粒が凝集し黄色素胞は変化しなかった。
暗視野で観察した結果、虹色素胞の銀青色の光沢が増した。
金魚

キンギョにおいては、多数の黄色素胞と赤色素胞が存在していたが、これら色素胞の色素顆粒には変化は認められなかった。
一方、キンギョの鱗の暗視野での観察では、虹色素胞の銀青色化が著しかった。
皮下組織の観察

組織レベルでの影響を皮膚組織切片の顕微鏡観察を行った。
乾燥処置の後、皮膚組織を摘出し、ブアン溶液で固定した後、顕微鏡観察を行った。
その結果、乾燥後は鱗表面の表皮細胞の委縮が著しかった。
以上から、乾燥により、表皮細胞が委縮し、その下に位置する虹色素胞中のグアニン結晶小板の配列が変化して反射光の波長が青色側に傾いたと推測された。
まとめ
以上です。まぁ、詳しい実験内容については別で作成していますので、4
時間があるときに見ていただければ嬉しいです。
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