体色青くなる条件についての予備実験
これは私が、大学の研究室に入室する前に実施したフナの体色変化に関する実験です。
大学3年に病理の部室で個人的に実験していました。詳細的な内容は高校時代の研究内容とほとんど変わらないかと思います。
実験内容
- 日時:2013年5月11日
- 実験個体:ギンブナ(Carassius auratus langsdolfii)
- 体長:10cm程度
実験方法
- ギンブナを水槽から出して湿った雑巾に包み固定する。
- 1時間ごとに体色の変化を見る為、写真を撮影し経過を観察していく。
- 6時間経過の後、再び外部初見を行い水槽に戻して経過を観察する。
実験結果
実験直後、1時間後、2時間後、6時間後の4回で写真観察を行いました。
6時間後の鱗を確認すると青みが見られるようになりました。
考察
水槽からフナを上げて1時間で鱗の内側の真皮部が青く変色したのが確認された。
1時間ごとに変化を見ていたが、鱗には特に際立った変化が見られなかった。
実験の途中で大学の講義に参加していたこともあり、実験経過2時間から6時間後まで観察ができなかった。それでも6時間経過後、フナの体を確認すると僅かに青く変色していた。
これは魚を水から取り出して陸上環境に6時間以上おくと体色が青く変化したのだと考えられる。
鱗を細かく観察をすると、実験前と6時間後で比較すると鱗の中で黒色素細胞が増加していた。
黒色素胞はストレスを受けていることにより色素胞が拡散する為、これはフナが6時間も水から取り上げられ、酸欠状態が続いていたことにより、過度なストレスをあたえられて黒色素細胞が拡散したと判断できる。
実験終了後、陸上環境に6時間も経過した後のにも関わらず、フナを水槽に戻すと状態は回復し、普通に呼吸していた。このことから、フナの青色変異の現象において酸欠状態が変色のトリガーとしてあまり関与していないと考えられる。
また、今回の写真を撮影していた際、カメラのホワイトバランスをオートにしていた為、6時間後の結果のみ若干暗くなってしまった。
次回からはホワイトバランスや照明環境を整えて観察する必要がある。
まとめ
いかがでしたでしょうか、フナの体色変化に関する現象の再現性を得ることはできましたが、明確な原因などを掴むことができませんでした。
今後は、研究室で本格的な実験を行なっていきます。
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