実験期間
平成26年9月20日〜9月24日
実験目的
今回の実験ではフナ以外の個体を用いても乾燥環境において体色変化をするのか調べていく。
金魚はギンブナと比較して色素胞の配置が異なっており、異なるパターンを確認できる。
実験個体
キンギョ
キンギョ (Crassius auratus auratus ) 品種:ワキン 体長:10cm程度
スズメダイ
ソラスズメダイ (Pomacentrus coelestis) 体長:7cm程度
実験方法
今回の麻酔方法は氷冷麻酔を使用する。
氷水の入った発泡スチロールの容器に供試魚を入れ、10分麻酔を掛ける。
その後、供試魚を取り出して氷の上に置き乾燥させる。
実験前と実験後に供試魚の鱗を摘出して顕微鏡で観察する。
顕微鏡の観察倍率は色素胞の観察のしやすい40倍と100倍の倍率で観察を行う。
実験後は供試魚を水槽に戻して経過を確認する。
実験結果
キンギョ:体色変化
キンギョ:乾燥環境の下の鱗
- 目視で確認した結果では体色変化を確認できなかった。
- 実験90分後の鱗を顕微鏡で観察した結果、皮下組織側の鱗から虹色細胞が青みを帯び出したことが確認できた。
- 実験後、水槽に戻したんですが、麻酔が覚めず、翌日に死亡が確認された。
スズメダイ
ギンブナと同じように体表が同じ色味で青くなった。
考察
キンギョ
金魚を用いて実験を行ったが、目視で体色の変化が確認できなかった。
鱗を顕微鏡で観察した結果、虹色素胞が青色に変色していたのを確認できた。
それでも体色が青く見えなかったのは、表側の赤色素胞が拡散しきれなかったためであると考えられる。
また、今回の供試魚は実験後に死亡してしまった。
これはギンブナと比較して麻酔や乾燥に対する負担が大きいためであると考えられる。
スズメダイ
元々、体色が青に近いスズメダイでも実験で確認してみたところ、
こちらでも体色変化が確認できた。しかもこの個体の場合は通常体色の青とは異なる青の色味をしていた。
乾燥による虹色素胞自体は同じ現象であるというのが判明した。
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