どうも、あおいふなです。青色の体色をする金魚の解説をしていきます。
ヒブナ青色変異個体を研究していく上でも欠かせない内容となっておりますので、ぜひともご覧ください。
青い金魚には2種類が存在する。
青色の体色をする金魚には2種類の個体が存在しています。
鉄青色の金魚。浅葱色の金魚です。
どちらも青とは言っておりますが、金魚の赤色のような鮮やかな色味ではございません。
それぞれの個体についてはこの後に説明をしていきますが、どちらも固定された品種として現在も流通しており、多くの人に愛されている金魚になります。
鉄青色の金魚
まず説明していく色味は鉄青色の金魚です。
これは実際に見てみると思いますが、ヒブナ青色変異に近い色味をしています。
おそらく、大昔にこの色味の個体が存在して、それを品種改良したものが後にいう鉄青色の金魚というようになっているのだと考えます。
ちなみにこの色は下記の金魚以外にも、鉄魚の養殖界隈にも存在し、鉄青個体として流通しております。
青文魚(せいぶんぎょ)
オランダシシガシラの体型に青黒い体色を持つ品種で、比較的流通量の多い金魚です。
名前の由来としては、上から見た姿が漢字の「文」に似ていることから青文魚と呼ばれています。
オランダシシガシラ系統なので、頭部には肉瘤がありますが個体によって発達しているもの、していないものをまちまちです。
肉瘤の発達加減で体型が変わりやすく、発達していないものは体がやや長く、発達していないタイプは短い体型をしています。
写真の個体は綺麗な青色をしていますが、褪色していない個体は「羽衣」、白く褪色した個体は「白鳳」とも呼ばれています。
現在この鉄青色の金魚の中では最も流通量が多く、入手しやすい品種ですね。
青隼人和金(あおはやとわきん)
青隼人和金(あおはやとわきん)とは、鉄青色をする和金体型の金魚です。
体型からしてもフナに近い体型であり、ヒブナ青色個体に最も近い見た目をしています。
ただ、通常の和金とは異なり、大きく成長する品種となっています。
隼人錦(はやとにしき)とは
隼人錦(はやとにしき)は比較的最近生まれた金魚の1品種であり、平成20年に巻木養魚場で作られ、命名されました。
隼人錦はジャンボアズマと呼ばれる品種を肉瘤が発達せず、尾が短い個体が生じ、それらを元に交配し続けたことで隼人錦は生まれた品種になります。
隼人錦は通常、キャリコ柄の大型化する和金タイプの金魚を指しますが、普通の和金に比べて体高が非常に高く、やや寸づまりな体型が特徴です。
なお、キャリコ柄ではなく、更紗(サラサ)や素赤のものは隼人錦と区別して隼人和錦と呼ばれます。
今回の品種もその隼人錦から青色の金魚を掛け合わせた品種改良品ということになりますね。
この品種の特性上、体高が高くて非常に大型に成長しますので、飼育を行う際には60cm〜90cm程度の水槽を用意しておいた方が無難かと思います。
浅葱色の金魚
続いて紹介していく品種は浅葱色の金魚になります。
浅葱色(あさぎいろ)とは、蓼藍という植物で染めた青色のことで、明るい青緑色のことを示します。
ちなみに、浅葱と「薄いネギの葉っぱ」にちなんでおり、平安時代から存在する伝統的な色なのです。
ポケモン金銀版に出てくるアサギシティの名前の由来にもなっている色ですね。
浅葱色は幕末に新撰組がダンダラ模様の羽織に使用された色としても有名で、伝統色の中でも最も有名な色の一つと言えます。
ですが、実際は新撰組結成より1年ほどで廃止されていることもあり、あの浅葱色の羽織はあまり着られていなかったとも言われております。
浅葱色の構造
金魚の場合の浅葱色というのは通常の青とは少し異なる構造をしております。
というのも、浅葱色といわれているこの色は青ではなく、
体の内部の黒い色素が透明な鱗や皮膚を通して青黒く見えている構造なのです。
朱文金
浅葱色をしている金魚の中で最もよく見かける金魚がこちらの朱文金です。
写真をみてわかるとおり、浅葱色の体色をしているものの、それ以外にも赤色や黒色などもしており、3色の色が混じり合った模様をしているのがこの金魚の品種の特徴です。
色味が多い品種になりますので、この金魚を水槽に入れるだけでも華やかに感じられます。
また、このマダラ模様は個体によって異なりますので、飼い主が各々の模様の好みを選ぶのが楽しみの一つとも言えます。
無限にまだら模様があるなんてポケモンのパッチールみたいですね。
ちなみに、赤の割合が少ない朱文金のことを「青朱文金」と呼ぶこともありますが、需要は通常個体と比べて高くないそうです。私はすごく好きですけどね。
キャリコ琉金
先ほど説明した朱文金のように浅葱、赤、黒の斑点をもつ金魚であり、こちらは体型が琉金型をしています。
この品種はアメリカのフランクリン・パッカード氏により依頼され、作出された金魚であり、英語の「キャリコ」が使われています。「キャリコ」は英語でまだらという意味です。
ちなみに、作出した人はアメリカ人ではなく、金魚商の秋山吉五郎という方がサンショクデメキンと琉金を交配して作出されたと言われています。
こちらの個体は飼育が容易ですが、他の琉金同様に餌のやり過ぎにより転覆病になりやすいので、注意しましょう。
東錦
東錦はサンショクデメキンとオランダシシガシラの交配によって作出された品種となっています。
上記の品種と同様に浅葱色の体色に赤、黒の斑点が入るのが特徴です。
体型はオランダ型に似ますので、同じ青色の金魚である青文魚との飼育をするのも面白そうですね。
ただ、流通量はそこまで多くないので、自分の好みな模様の個体を探すのは少し難しそうではありますね。
飼育自体も餌の上げ過ぎだけ気をつければ難易度が高くないかと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか、
青い色の金魚は日本の伝統的な色として今も受け継がれているんですね。
ヒブナ青個体とも関係がありますので、今後も色素胞について研究していきたいと思います。
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