【水族館コラム】ふれあい水槽とフナの関係

水族館
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今回は水族館で見かけるふれあいコーナー(ふれあい水槽)について解説していきます。

ふれあい水槽は子供達に大人気な水槽の一つです。
そんな水槽とフナとの関係を知ることができたらいいですね。

ふれあい水槽について

愛媛県 おさかな館のふれあい水槽

ふれあい水槽は水族館の中では異質な水槽で、水槽の高さが低く上から眺めることが多いです。

水槽に手を入れることが許されている場合が多く、自然の中で魚と触れ合うような気分になれる展示ですね。

大抵の場合は水族館近辺の河川や潮溜まりの環境を模して作られられているので、実際の自然に近い環境で、安全に生物との触れ合いができる特徴があります。

全国の水族館でも多くがこのパターンの水槽を取り扱っており、休日には子供たちがこの水槽での生物としてのふれあいの場として群がっていることも多いです。

ふれあい水槽は一般的に海洋生物(磯に生息している生物)の展示が多いが、淡水専門の水族館の場合には淡水魚のふれあい水槽となる場合が多いです。

ふれあい水槽の種類

生物と触れ合う水槽

三重 しまリンランドのふれあい水槽。アカエイは尻尾に毒針があるので、現実で触るのはやめておこう。

ふれあい水槽にはさまざまなパターンがあり、一つは生物に餌を与える水槽。もう一つは生物を触ったりする水槽ですね。

前者は魚類が多く、後者はヒトデやナマコなどの海洋生物が多いです。
こちらは名の通り実際に生物と”触れ合う”水槽となっている。
触覚で生物を感じることができる為、見るばかりの水族館では新鮮な体験を行うことができますね。

これは魚以外の海洋生物が多く、ヒトデやナマコなどの特殊な触感のある生物を展示していることが多いです。

大体の場合はこのコーナーには専属の係員がいて、生物の触り方や解説をしてくれます。

魚も一緒にいることが多いですが、魚の泳ぐ速度が速くまともに触ることができないことが多いです。

派生として、生物に「食べられる」ふれあい水槽があります。

これはガラルファという魚の水槽に手を入れると手の角質を食べてくれるというものであり、ある種のふれあい水槽なのでしょうね。

生物に餌を与える水槽

魚に餌を与えて捕食姿を見ることができるコーナーで、これは淡水魚の水族館に多く、水槽だけでなく池での展示である場合も多い。

餌が販売しており、それを購入して餌を与えます。

近くで捕食シーンを見られるのでいい姿を撮影できますね、
大抵の場合は餌で水が濁っており、横から魚を観察するのが難しい印象を受けました。

ふれあい水槽における生物としてフナ

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淡水のふれあい水槽の展示では、フナの他にどんな魚が展示していることが多いのでしょうか。
基本的にはウグイやオイカワなどの10cm以上とある程度大きめで動きが機敏な川魚が多いです。
それ以外の個体だとナマズやウナギ、ハゼなど大型で土管や底砂に隠れることができる底生魚、アカテガニやザリガニなど外が堅くて丈夫な甲殻類が展示される傾向がありますね。

ふれあい水槽と言っていますが、実際に触れてしまうと展示している個体が傷ついてしまう為、なるべく触れ合うには難しい生物を入れていることが多ですね、何とも皮肉らしいです。

ちなみにふれあい水槽で使用されるフナの種類はたいていの場合はギンブナであり、これは日本全域に生息して最も個体数が多く、入手しやすく安価である為だと考えられます。
前にも述べたようにふれあい水槽の魚は弱りやすく頻繁に補充する必要もありますので、コスト的にギンブナより安く、多く入手できるので適正なのでしょうね。

フナがいるふれあい水槽を設置している水族館

ふれあい水槽でフナが展示される理由

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ふれあい水槽ではフナを展示していることも少なくないです。
これはフナの存在感が比較的強く、丈夫である淡水魚であることが理由でしょうね。

ふれあい水槽の生物は子供たちと触れ合う機会が多いので病気や怪我に合いやすく、魚の体力が消耗しがちである。
そうでなくても多くの人の手が水に入るため、他の水槽と比較して汚れやすいですね。

そのため、水族館側は展示しているふれあい水槽の生物は裏で複数匹飼育おり、ふれあい水槽内で弱まった個体を取り出して裏でストックしている魚と交代して展示しているパターンが多いです。

フナは非常に機敏であり、素早く逃げる。大人でさえふれあい水槽にあるフナを捕まえることは難しく、幼い子供に関して触れることさえができないほどです。

このためフナは外傷を負うことは他の生物として圧倒的に少なく、ローテーションする手間も少ないので、管理する方からしても非常に相性のいい魚になりますね。

それでもまれに子供に捕まって乱暴に扱われたり、長期間逃げ回ったりすることによるストレスも生じることも少なくない為、ローテーションして展示されているのでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか、

魚とのふれあい水槽で少しでもフナについて関心を持ってくれたら嬉しいですね。

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