【ヨーロピアンブナ】表現型の可塑性の授業

生物学
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ども、あおいふなです。今回は大学時代の授業で珍しくフナの話が出てたことがあるので、それについて記事にしてみました。

該当するスライド

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様々な生き物で見られる捕食者適応による表現型の可塑性

パイクの存在に反応したいこうを高くし捕食から逃れる

表現型の可塑性とは

表現型の可塑性は、生物がその表現型を環境条件に応じて変化させる能力のことであり、
これは同じ遺伝子でも表現型が異なる場合を指しています。型の違いによって複数の表現型が見られる場合はこれに含みません。

表現型可塑性は、形態的にはっきりと区別できる不連続な違いを生み出すこともありますが、環境と表現型の間の相関として現われることもあります。

もともとは発生生物学の分野で考案された用語ですが、現在ではより広く、行動の変化なども含むものとしてより広く使われています。

同じ環境変化にさらされたときに示す表現型可塑性の程度には個体差もありえます。

したがって表現型を変えることが適応度を増大させる場合には、自然淘汰によって適応的なものとして進化すると考えられます。一般に、環境が不均一だったり、予測不可能なかたちで変動する場合に、表現型可塑性は進化的に有利になると考えられます。

一方、どの個体も同じ環境に対して同じ反応を示すこともあります。環境が表現型に直接影響する場合には、表現型可塑性は適応的ではないかもしれません。

捕食者の影響

捕食者から逃れるための形質を持つ生物は多いが、それを作るのにコストがかかるとしたら、捕食者がいるときだけ作ることが有利になります。

ミジンコのなかには、捕食者のにおいを感知すると、捕食者から身を守るための突起を発達させるものがいます。それによってフナも捕食しにくくなります。

エゾアカガエルの幼生は、捕食者としてエゾサンショウウオ幼生がいると膨満型、オオルリボシヤンマのヤゴがいると高尾型と呼ばれ、それぞれの捕食者から逃れるのに適した形態になります。

ヨーロピアンブナの場合

フナを捕食するガーパイク

ヨーロピアンブナはヨーロッパに生息しているフナですが、主な捕食者として大型肉食魚のパイクが存在します。

パイクというのはカワカマスを指します。ヨーロッパに生息しているカワカマス類はノーザンパイク及びサザンカマスがいます。

海に生息している魚類としてオニカマスといいう個体が存在していますが、それと比較するとそこまで縦長ではないですね。

頭部は長く、先は上下につぶれ、横から見ると尖って見えます。ただし、横幅はほとんど狭まっておらず、口は横に大きく広がっており、大きな餌を丸呑みにします。

・・・そう、丸呑みを行う魚なのです。

フナはこの生態に対して丸呑みにできないように体高を高くする特徴へと変化していったのです。

この変化自体は全ての個体が行っていたわけではなく、捕食者であるパイクが生息している水域でのみ見られていたそうです。

遺伝子などを確認しても明確な差が出ていない為、進化とかそういう変化ではなさそうですね。

今回の授業で登場したヨーロピアンブナはこんな魚です。

ヨーロピアンブナは変異を富む魚

ちなみにヨーロッパブナの場合、変異をしやすい個体という論文を多く出ています。

通常は体高が2.3〜3.0倍程度と低めであり、池や沼に生息しています。見た目としては、下顎の斜め後方にそれたものや普通の口をしたものも存在しており、環境による変異はかなりあると言われています。

それだけでなく、摂餌条件の悪い所には先ほどのような個体が生息しており、
摂餌条件のよい環境下では頭が小さく体高が高くて成長が早い個体が生息するとも言われている。

生態による変化から多数の見た目が異なる品種がいることが想像できますね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。正直、どの授業でこの話題が出たのか・・・よく覚えていません。

突然フナの絵が出てきたので、あまりに嬉しくてスライドの写真を撮っていました。

同じスライドに対して連写して撮影しており、隣にいた友達に呆れられていたのは今でもいい思い出ですね。後悔はしていません。

その割には他の人の頭が映っていたり、正面から撮影できていなかったりと散々ですね汗

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