今回は琵琶湖博物館で開催されていた特別展である「琵琶湖の環境と文化」から琵琶湖の紹介とフナとの関係について解説していきます。
フナ類の中でも固有種が2種類生息しているという世界でも稀に見る湖の素敵な特徴について見ていきましょう。
琵琶湖の地理的特徴
滋賀県は日本列島のほぼ中央に位置する内陸県で、周囲には標高1000m級の伊吹山、比良山、鈴鹿などをはじめとする山々が連なっています。
そして、その中央には日本最大の湖である「琵琶湖」が位置しています。
滋賀県における山の面積は県面積に対して約半分を占めています。
その山には花崗岩や堆積岩、石灰岩からなる地域があるなど地質的には非常に多様ですね。
また、日本海と太平洋を結ぶ距離が本州では最も短いことから、
県北部には冬の降雪量が多い日本海側なのに対して南部は太平洋側気候と瀬戸内海式気候のと複数の気候の特徴も伏せ持っています。
滋賀県における琵琶湖
琵琶湖は滋賀県に対して面積が大きく占めているとは言われていますが、
県面積の1/6程度なんですよね。
もっと大きいイメージがありましたが意外ですね。
そんな琵琶湖には岩礁、砂、礫、植物帯など変化に富む湖岸形態があります。
琵琶湖の最大水深は103m、平均水深は約41m、水深25m以深の水深は夏でも10度以下の冷水帯が広がっており、複雑で多様な環境となっていますね。
さらに琵琶湖は世界でも有数の古代湖としても知られており、その歴史は約400万年前に遡るほどです。
琵琶湖の生物的特徴
自然に恵まれた滋賀県には、多種多様な生物たちが生息しています。記録されているものだけでも鳥類は380種、昆虫類は記録されているだけでも約8000種もあります。
特に魚類と淡水貝類では、琵琶湖水系固有種を多く含み、魚類で16種、淡水貝類では20種類以上の固有種が知られています。
固有種のフナの紹介
これはフナにとっても例外ではなく、「ゲンゴロウブナ」と「ニゴロブナ」の二種類が琵琶湖固有種として存在しています。
日本に生息しているフナは標準和名が付いているものでは6種類しか存在していませんからそのうちの3分の1が琵琶湖固有種というのは本当に大きな比率であるということはわかりますね。
これほどまでに固有種が多い湖は国内では他になく、
世界的にも特筆すべきことなのです。
しかし、近年においてわれわれ人間の活動が活発化し活動範囲が拡大していきました。
それによって生物たちの生息場所の減少しています。
また、活動範囲の分断・消失したり、他の地域から持ち込まれた外来種の増殖による食害や遺伝的撹乱がおきています
さらには在来種であっても異常ともいえる繁殖により生態系のバランスが崩れていることにより、
他の生物が激しく減少してしまうこともあるのです。
まとめ
ということで、今回は琵琶湖の特徴について説明していきました。
400万年以上の歴史をもつ湖なので、生物の種の保存や独自の進化をしてきた環境となったというのは非常に尊重したいですね。
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