今回はマリンピアにある水族館である「マリンピア神戸 さかなの学校」について解説していきます。
水族館としては小規模ですが、フナの展示がなされていたので、一緒に観察していきましょう。
さかなの学校
まずはマリンピア神戸について解説していきます。マリンピア神戸は兵庫県の神戸市にある三井アウトレットパークのアウトレット商業施設です。
神戸とはいっておりますが、施設からは明石海峡大橋がを見ることができるので、神戸というよりも明石のような気がします(正確には西神戸ですが)。
ここは商業施設が集まっており、連日多くの人が訪れております。私もよく利用しているモンベルショップなどがあったりしていてここの水族館やお昼を楽しみつつ買い物に出かけておりました。
そんな水族館ですが、ある程度の水槽展示が行われています。飼育水槽は一般的なサイズがほとんどですが、規模の小さい水族館と比較しても水槽の展示数が多いのではないかと感じます。
また、子供たちが楽しめる遊びや物販を常時運営していたり、定期的に魚に関する展示やイベントが開催できる部屋があったりとボリュームとしては悪くありません。
フナのいる水槽
入ってすぐの場所に180cm水槽が置いてあり、ここにフナが飼育しています。
底砂は通常の砂利で、河川から拾ってきたであろう石と流木が設置され、背面にはブラックとシンプルなレイアウトとなっていますね。
展示個体は表記上は「ギンブナ」。こちらが3匹泳いであります。
混泳魚としてはタナゴ、ヒガイ、モツゴ、オイカワ、ムギツクなどのコイ科の淡水魚がおり、フナよりも小さい個体が多いですね。
本当にギンブナ?
ここでの展示個体としてはギンブナと説明しております。
ただ、少し個体を観察しているといくつか疑問点が浮かんできます。まずは体色が黄色ががっていること。底砂に対して体色の黄色みが非常に強いんですよね。
また、水槽の背景が黒なので、体色自体はかなり暗めになっているのはわかりますが、明らかに黄色すぎます。
次に体高が低めなこと。これも一概には言えませんがこの個体を観察してみましたが、体高があまり高くありません。さらには臀鰭付近の体長の窄まりも少ないのが気になります。
以上の点から踏まえるに、この個体はもしかしたらギンブナではなくオオキンブナの可能性があります。
オオキンブナは西日本に生息している点からして違和感はないんですよね。ただ、地域差によって体高や体色に変異もありますから一概には言えないでしょう。
明確な判断をするには本種を解剖して背鰭や鰓耙数を確認するくらいですからこれも一般人である私から依頼などもできないかと思います。
ギンブナと表記している理由。
まぁ、個体がギンブナと記載さてれている原因としてはそこまで同定作業を行なっていなかったのではないでしょうか。大半の場合、日本に生息しているフナの表記としてオオキンブナが記載されていない図鑑も少なくはないでしょうし、体型や生息域としてもギンブナがマッチしてしまったのではないでしょうか。
だいたいこれがオオキンブナだったとしても子供達に説明しても分類点の説明などをしなければいけないですし、大人しく知名度の高いギンブナと記載した方が無難なのでしょう。だったら「フナ」という記載でもいい気もしますが。
さかなの学校と言っているように学術的なことを教える場ではないので、そこまで熱心にフナの分類を教えるのではなく、神戸の川にはフナをはじめとしたこんな生物がいるよと教える機会となっているのでしょう。
訪問記
私は仕事の都合で明石にいたことがありまして、その関係でこの商業施設には何回か訪れていました。
そこでたまたま見つけたこのちいさな水族館。
規模こそ小さいですが、私の心を躍らせてくれ、今でも印象が良い水族館の一つでもあります。
ここの近くで見ることができる明石海峡大橋は夜になるとライトアップをしています。私は夜な夜な出かけてここの景色を撮影していたことが多かったです。
まとめ
以上となります。マリンピア神戸は23年1月に一時休業しておりまして、24年には建て替え工事をするそうです。また、フナをみにいける日が来ればいいなと常々感じています。
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