
先生、魚を飼いたいんですけど、何を用意すればいいですか?

いい質問だね!魚を飼うには、水槽やろ過装置、エアポンプなどいろいろな道具が必要なんだよ。どんな魚を飼いたいの?

フナを飼いたいです!

それなら、水をきれいに保つためのろ過装置が特に大事だね。他にも必要なものがたくさんあるから、詳しく説明するよ。
水槽関連
今回は飼育に必要な器具を紹介していきます。
最低限用意した方が良いものになりますので、ぜひ参考していきましょう。
少しずつ買い足していくのも構いません。魚のためにも快適な環境を作ってあげましょう。
水槽

水槽は魚の生活空間であり、飼育を始める上で最も重要なアイテムです。
専門店やペットショップでは、材質やサイズ、デザインなどさまざまな種類の水槽が販売されています。長く使うものなので、慎重に選びましょう。
水槽の材質
水槽の材質には主にガラス・アクリル・プラスチック(スチロール)の3種類があります。
- ガラス水槽:一般的で扱いやすく、傷がつきにくい。価格も比較的手頃で、初心者におすすめ。
- アクリル水槽:透明度が高く、軽量で丈夫。ただし、ガラスに比べて高価で傷がつきやすい。
- プラスチック(スチロール)水槽:安価で手軽だが、強度が低いため長期間の使用には不向き。繁殖用や治療用の一時的な水槽として活用されることが多い。
水槽のサイズ
水槽のサイズは小さいほど扱いやすいですが、水量が少ないと水質が不安定になりやすく、魚の数も限られます。
初心者には45〜60cmのガラス水槽がおすすめです。このサイズなら水量が確保でき、水質も安定しやすいため、魚にとって快適な環境を作りやすくなります。体長30cm以上の魚を飼う場合は、90cm以上の大型水槽の導入も検討しましょう。
フィルター

ろ過装置(フィルター)は、水を浄化し水質を維持するために必要な器具です。魚の健康を守るためには、適切なろ過装置を選び、定期的なメンテナンスを行うことが重要です。
ろ過装置の種類
ろ過装置にはさまざまな種類があり、それぞれ特徴が異なります。
- 底面式フィルター:水槽の底に敷いた砂利を利用してろ過を行う。水槽の立ち上げ時に適しているが、掃除がやや大変。
- 外掛け式フィルター:水槽の縁に引っ掛けて設置するタイプ。手軽に設置できるが、大型魚や多くの魚を飼育する場合はろ過能力が不足することも。
- 投げ込み式フィルター:水槽内に直接入れるタイプ。小型水槽向けで、補助的なろ過装置としても活用される。
- 上部式フィルター:水槽の上部に設置し、水を循環させながらろ過する。ろ過能力が高く、管理もしやすい。
- 外部式フィルター:水槽の外に設置するため、景観を損なわず強力なろ過が可能。中・大型水槽向け。
ろ過材の役割
ろ過装置には「ろ過材」を入れます。
これは水の汚れを取り除くだけでなく、有害物質を分解するバクテリアの住処にもなります。適切なろ過材を使用することで、より良い水質を維持できます。
フナ飼育に適したろ過装置
フナは多くの餌を食べるため、水を汚しやすい魚です。
そのため、ろ過面積の広い上部式フィルターや外部式フィルターを選ぶと、水質管理がしやすくなります。
水槽のサイズや飼育する魚の種類・数に合わせて、最適なろ過装置を選びましょう。
水槽台

水槽台の重要性と選び方
水槽に水を入れると、想像以上に重くなります。
例えば、60cmの水槽では、水槽本体が約11kg、水を満たすと総重量は約71kgにもなります。
大型の水槽ではさらに重くなるため、安定した設置場所を確保することが重要です。
水槽台を使うメリット
水槽を直接床に置くこともできますが、以下のデメリットがあります。
- 魚の目線が低くなる
魚が周囲の環境に慣れにくい - 床の振動が伝わる
人が歩くたびに揺れ、魚にストレスを与える - 掃除やメンテナンスがしにくい
そのため、専用の水槽台を使用するのがおすすめです。水槽台は、重さに耐えられる構造になっているだけでなく、振動を吸収し、水槽を適切な高さに保つことで魚のストレスを軽減します。
水槽台の選び方
- メーカー専用の水槽台
各メーカーが販売している専用の台は、安全性が高く設計されており、安心して使用できます。 - 耐荷重をチェック
水槽のサイズと総重量に耐えられるか確認しましょう。 - 収納付きタイプ
フィルターや飼育用品を収納できるタイプも便利です。
水槽を長く安全に管理するためにも、適切な水槽台を選びましょう。
水槽蓋

水槽の蓋の重要性と選び方
水槽の蓋は、水の蒸発を防ぎ、魚の飛び出しを防止するために重要なアイテムです。水槽に標準で付属していることもありますが、別売の場合は適したサイズのものを購入しましょう。
水槽の蓋の役割
- 水の蒸発を抑える
水槽内の水位が下がるのを防ぎ、水質の安定を保ちやすくなる。 - 魚の飛び出し防止
活発な魚種や大きめの魚は勢いよく飛び出してしまうことがあるため、蓋があると安心。
蓋の選び方と注意点
- 規格サイズの水槽なら、市販の蓋で対応可能。大きな水槽や特殊なサイズの場合は、メーカーにオーダーメイドで作ってもらうこともできる。
- 飛び出し防止の工夫:大型魚など勢いよく飛ぶ魚の場合、ガラス蓋だけでは持ち上げて飛び出してしまうことがある。そのため、照明やペットボトルなどの重しを載せるとより安全。
- 設置済みの機器を考慮:水槽の上に蛍光灯やろ過装置を設置している場合は、蓋が不要なこともあるので、環境に応じて調整する。
水槽の蓋は魚の安全を守るだけでなく、水質管理にも役立ちます。水槽の環境に合ったものを選び、適切に使用しましょう。
水質管理
エアーポンプ

エアポンプは水槽内の酸素補給に欠かせない器具です。魚は水中の酸素を取り込んで呼吸するため、適切な酸素供給が必要になります。
特に40cm以下の水槽で複数の魚を高密度に飼育する場合は酸欠になりやすいため、エアポンプの導入をおすすめします。
エアポンプのメリット
- 酸素供給
魚が酸欠にならないよう、常に水中に酸素を供給する。 - 水質の改善
エアレーション(空気を送り込むこと)によってpHやアンモニア(NH₃)の急激な変動を抑える。 - 油膜防止
水面を適度に揺らすことで、油膜の発生を防ぐ。
設置時の注意点
エアポンプを水面より下に設置すると、水が逆流する恐れがあります。
逆流を防ぐために、逆止弁を設置するか、水槽より高い位置にエアポンプを置くと安全です。
エアポンプは、魚の健康を守るだけでなく水質管理にも役立つアイテムです。水槽の環境や飼育する魚の種類に応じて、適切に活用しましょう。
水温計
魚は水温によって活動の活発さが変わるため、水温の管理はとても重要です。急激な温度変化は魚にとって大きなストレスとなり、病気の原因になることもあります。
そのため、水温を常に把握できるように、水温計を1本用意しておきましょう。
水温計には、ガラス製の浮かせるタイプや、水槽の壁に貼り付けるシール式のタイプ、デジタル式のものなどがあります。
どのタイプでも構いませんが、安価なものでも十分に役立ちます。定期的に水温を確認し、魚が快適に過ごせる環境を維持しましょう。
ヒーターとサーモスタット
ヒーターの役割と選び方
水温が下がると魚の活動が低下し、餌を食べなくなることがあります。特に寒い季節でも元気に過ごしてもらうためには、水温を一定に保つヒーターの設置が必要です。熱帯魚や一定の温度を必要とする魚を飼育する場合、ヒーターは欠かせない器具になります。
ヒーターには、温度調整機能がないヒーター単体と、温度管理を自動で行うサーモスタット一体型ヒーターがあります。前者は別途サーモスタットが必要ですが、細かい温度調整が可能です。一体型ヒーターは初心者でも扱いやすく、設定した温度を自動で維持してくれます。
水槽のサイズに適したワット数を選ぶことが大切で、水量が多いほど高出力のヒーターが必要になります。また、ヒーターを安全に使用するために、火傷防止用のカバーを装着すると安心です。特にヒーターは空焚き防止機能がついているものが多いですが、電源を入れたまま水から取り出すと故障の原因になるため注意しましょう。水温計を併用し、適温が維持されているか定期的にチェックすることも重要です。
適切なヒーターを選び、安全に設置して、魚が快適に過ごせる環境を整えましょう。

メンテナンス用品
魚を安全に管理し、水槽の清潔さを保つためには、いくつかの便利な道具が役立ちます。
網

魚をすくうばかりでなく、餌の残りや糞を取り除くためにも必要です。可能ならば、大小の2種類の目のものを用意しましょう。
苔取り用品
水槽の水温が高かったり、水槽内の栄養が多いと、ガラスに苔などの藻類が付着します。簡単なスポンジなどでも取ることができますが、中には強固な苔も存在します。取り除いて見栄えを良くしたいときには、このような器具があると役立ちます。
ゴミ取りホース

大きなゴミを取り除く器具です。水槽内の砂利の中に溜まった汚れを掃除できたり、同時に水槽の水替えにも使えるので、あると便利です。
バックスクリーン
水槽の側面や後ろに貼り付けます。
色や柄なども多種多様ですが、黒一色のものを選ぶと比較的無難かと思います。
フナの場合、正面以外の3方向を不透明なバックスクリーンで覆うと、早く環境に慣れてくれます。
まとめ

先生、魚を飼うためにいろんな道具が必要なんですね!

そうだね。水槽だけじゃなく、水質を保つろ過装置や酸素を送るエアポンプも大切なんだよ。

なるほど!じゃあ、しっかり道具をそろえて、フナが快適に暮らせる環境を作ります!

その意気だね!大事なのは、魚が元気に暮らせる環境を維持すること。楽しみながらお世話してね!
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