今回はフナを落ち着かせる方法について解説して行きます。
川で採ってきた野生のフナが水槽に入れてもエサを食べてくれないことはありませんか?
水槽の隅でじっとしたり、目の前を近付くだけで暴れたりしませんか?
フナを導入してから飼育環境に慣らせるためには、
いかに早く、落ち着かせる環境を作ってあげられるかが重要になります。
一緒に見て行きましょう。
なぜ暴れてしまうのか

新たな魚を水槽に導入する時や水槽の水換えしたときは、急な環境の変化によりフナ(特に野生個体)は適応できずに過多のストレスを感じます。
他の魚類と比べて慣れにくい場合は拒食することがあり、エサを与えても食べない状態になります。
これは大型の個体になればなるほど症状が長引きやすいため、早い段階で適応しフナを落ち着かせることが重要となります。
落ち着かせるコツ
簡単にコツのリストを紹介します。できるところから始めてみましょう。
❶ ゆとりのある大きさの水槽で飼育する
❷ 単独飼育を避けて、ゆとりのある飼育密度で飼う
❸ 照明は控えめにする
❹ 水流も控えめにする
❺ エアレーションを添加する
❻ 適度に隠れ家を設置する
❼ 3方向をバックスクリーンで覆う
いずれも初期環境で気をつけることです。
なお、一度飼育環境に順応してしまえば下記のことを行わなくても順応し続けてくれることもありますが、できる限りのことはやってみましょう。
水槽の広さにゆとりを持たせる。

これは、大型個体(~20cm)を導入する際に気をつける必要があるのですが、
体長が合わないほど小さい水槽へ導入を行うと、多くの場合は拒食を起こします。
川や池で採集してきた25cm程度のフナ類を60レギュラーの水槽で飼育しようとすると、殆どの場合はエサを食べてくれません。
大型個体の導入時にはなるべく大きな水槽を準備しておくことが大事です。
ある程度の密度で飼育する。

単独飼育するよりも複数で飼育する方がエサを食べてくれることが多いです。
群れを成すほうが行動性が上がるので、そのことも考えて水槽のサイズは大きい方が良いです。
照明や水流を強すぎない

飼育において過多なストレスを与える要因の一つ。
そもそも、フナが生息する環境はそんなに日当たりが良く水流が強い環境ではなかったはずです。
生態的にそこまで強くしない方が適応しやすい傾向がありますので、ほどほどにしましょう。
照明に調光機能がある場合は明るさを控えめにしてあげましょう。
エアレーションを添加する

フナの食欲をあげる方法の一つとしてエアレーションの添加があります。
これは、水中の溶存酸素を増やして代謝を向上させることにも繋がります。
過度にエアレーションをしても慣れません。
水槽に適合したサイズのエアレーションを使用して適度に与えると非常に効果がありますよ。
水槽で隠れ場所を作る。

次に隠れ家です。
これは隠れ家を作ってあげることで、魚の定位置を作ってあげることができます。
自然界でもどういう場所に生息しているのかという雰囲気作りにもなりますね。
しかし、無理に隠れ場所を作ってしまうといつになっても魚が隠れてしまうので、人慣れしなかったり、撮影ができなかったりと問題も生じてきます。
バックスクリーンで覆う。

最後に紹介するのはバックスクリーンです。これは不透明な紙を水槽に貼ってあげるだけでも効果があります。
フナ類のストレスを軽減させることができるようです。
水槽に3面覆うだけで落ち着きます。水族館でも壁面が水色や黒で覆われていることも多いですよね。
水族館のように壁面を擬岩にしてしまえるなら良いかと思いますが、実際の飼育環境ではそうは行きません。
黒色のものを使用してあげるのが個人的にはいいかなと思います。
おまけ
食いの良いエサを与える。

飼育環境に慣らすために特に必要な要因としてはエサを食べられるとようにすることです。
安価なコイの餌やなどでは全く食べてくれないことが多いです。
導入初期には極力生き餌を使用して魚に確実にエサを食べさせるようにしましょう。
そういう点を考慮しても大型のゲンゴロウブナやニゴロブナの飼育が困難なのはこれが理由ですね。
ただ、これは鶏が先か玉子が先かという話なので、なんとも言えませんね。
ある程度環境を整えてもエサを食べない場合はこちらを考慮しておきましょう。
オススメの餌はこちらをご覧ください→飼育した際に使用したおすすめのエサ
まとめ
ということで、今回はフナを飼育環境に慣らせる方法について解説してきました。
ひとまずエサを食べることができればこの問題はクリアとなります。
丁寧な環境作りをして健康な長期飼育を行いましょう。
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