今回は魚の骨格と骨の種類について解説していきます。

魚を食べる時に邪魔に感じる骨。
かく言う私も子供のことは何度も魚の骨が喉に刺さって痛い目をみました。
魚は実際に標本を用いることで、骨格についての構成を実際に見ることができますので、参考にしていきましょう。
骨は何のためにあるのか

あまり意識したことのない「骨」の役割。でも生きていく上で大きな役割を果たしています。
- 体を支える。
骨がないと動くこともできません。 - 体を守る。
脳や内臓など大切な期間を守っています。 - カルシウムを溜めておく。
カルシウムは神経や筋肉の維持、活動などに使われています。
骨格
魚の体には大小多数の骨があり、これらが複雑に組み合わさって魚体を保持する機能があります。
そして骨と骨を間接で連結しており、
食事や呼吸、遊泳などの運動を円滑にする役目を果たしています。


軟骨魚
主に軟骨から成り、比較的簡単な構造になっています。
硬骨魚
主に硬骨からなり、多くの骨片に分かれています。
骨格は脊索、軟骨、硬骨によって構成されています。
しかし、魚の種類によって骨格が異なっています。
標本からみる骨の構成
透明標本






見た目がとても綺麗ですね
骨格の構成を確認するにあたってオススメは透明標本です。
と言うのも、透明標本の場合は魚の筋肉や皮膚と透明化させた上、
硬骨を赤色に、軟骨を青色に染色することできます。

これによって
魚の構成している骨格を確認することができます。

たしかに軟骨と硬骨の違いもわかりやすいですね
デメリットとしては必要な薬品が非常に多いことでしょうか。
中には過酸化水素水のように肌に触れるだけで害がある薬品もありますので取り扱いには非常に注意が必要ですね。
骨格標本

一方、骨格標本は実際に魚の骨を摘出し結合して作成します。
軟骨魚類、無顎魚類の骨格
脊索と硬骨のみで構成されている。
硬骨魚類
脊索、軟骨、硬骨で構成されています。
硬骨には軟骨が硬骨化した軟性硬骨と、結合組織が直接骨化した膜骨が存在します。

小型の個体だと骨が完全になっていないので摘出前に壊れることが多く、
うまく作ることができないのが難点ですね。
骨格の成り立ち

魚の骨格には体表の鱗とか鰭条によって代表される外部骨格、
また体内の各部を支える内部骨格に大別されます。
内部骨格はその存在部位によって分類され、下の図のようになります。
中軸骨格
→頭骨
・神経頭蓋
・内臓頭蓋
→脊索
→脊柱
付属骨格
→肩帯
→腰帯
→担鰭骨

フナの骨格は如何にも魚類の代表的ともいえる骨格をしていますね。
頭骨

頭骨は脳を保護する神経頭蓋と呼ばれる内側の部分と、
口や鰓を構成する内蔵骨と呼ばれる外側の部分とに分かれます。
脊索・脊柱

脊椎骨は体側筋が支持し、運動性を保つのにきわめて重要な器官です。
脊椎には前半に位置した助骨があり、内蔵を守っている腹椎と、
体の後半にあって助骨にない尾椎と呼ばれるものに分けられます。
担鰭骨

泳いだり、体の姿勢を変化させるのに重要なのは、鰭や筋肉の動きであり、
その動きを支えているのが、体の外側で鰭を支えている鰭条と、体の内側で鰭を支えている担鰭骨である。
多くの担鰭骨は軟骨製硬骨に成ります。
背鰭と臀鰭は鰭条と関節する骨片から内側へ向けて遠位担鰭骨、間担鰭骨、近位担鰭骨の順に並びます。
腰帯
腹鰭は1本のやや太い腰帯と呼ばれる担鰭骨で支えられています。
硬骨魚の場合は 基鰭骨によって構成されており、形状によって分類の特徴となります。
肩帯
胸鰭を支える肩帯もいくつかの骨によって構成されています。
硬骨魚の肩帯は普通の場合は骨化していて、直接的には射出骨と肩胛骨・宇高骨に支えられています。
さらに、これらの骨は擬鎖骨や後擬鎖骨など、一連の骨で支えられている。
まとめ
ということで、今回はフナの骨格と標本について解説していきました。
- フナは脊索、軟骨、硬骨で構成されていること
- 骨格を見るなら骨格標本や透明標本を用いるのがおすすめなこと
- 骨格はそれぞれの骨のパーツによって合わさってできていること
かなり複雑なので、実際に魚を食べるときなどに観察してみるのがいいかもしれませんね。
くれぐれも骨を喉に刺さらないようにお気をつけて。
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