今回は魚の好物と体の構造について解説していきます。
これを見れば魚の食性の違いと体の特徴がわかります。
食性
魚類は生息場所にいる餌生物を無差別に摂食するのではなく、好みのエサを食べることが多いです。
しかし、生息場所に好みの餌生物が存在しなかったり、存在していても量的に不足したり時には餌となる生物を求めざるを得ないません。
そのため、魚類の餌の選択性は必ずとも決まっているわけではありません。
魚の消化管の構成は積極的に接触する餌の生物によって反映されていますね。
食性は消化管内の餌である生物の種類や食事方法を加味して判断していきます。
食性の種類
魚の食性の表し方にはいくつかの種類があります。
大きく分けると「動物食性(肉食性)」、「植物食性(草食性)」及び「雑食性」です。
なお、食性の違いは、「口の位置」「大きさ」「開閉機構」をはじめとして、
「歯」、「鰓耙」そして「消化管」などの形態と密接に関係することが多く、
それらの器官の特徴から、その魚類の食性を推察することが可能な場合もあります。
また、魚類の生息場所と食性との間に深い関係がある例も少ないです。
フナの場合は雑食者にあたり、
底生生物、プランクトン、藻類をよくたべます。
フナの好きな食べ物は?
フナ属魚類は基本は雑食性です。
雑食性とは動物性と植物性でもなんでもを食べますので、厳密に区別するのが難しいですね。
淡水魚の場合は雑食と言いますと水生昆虫や貝類、藻類などを食べることにあたります。
幼魚時代は口の大きさに収まるミジンコやカイアシ類を主に食べると思いますが、
成長するとそれぞれの生息環境に合ったエサを主に摂食します。
これはあくまで一例になりますので、キンブナがプランクトンを食べないわけでもないですし、
ゲンゴロウブナがルアーに食いついたという事例さえ存在します。
食性と形態の関係
一般的なフナ類は底生生物食性、ゲンゴロウブナはプランクトン食性の傾向が強く、
食性だけでなく形態もお互いに異なっています。
鰓耙
鰓耙は鰓にある摂食器官であり、二次的に微小な突起が並び、濾過時には鰓耙をふるいを形成するようになっています。
フナ類は特に種類によって鰓耙数が異なりますので分類の際に使用されます。
腸の長さ
この食生の偏りは腸管の長さ、鰓把の状態が関与しています。
腸管が長く鰓把数が多いとプランクトン食性の傾向になりやすく、
腸管が短く鰓把数が少なく短い場合は動物食性になりやすいです。
では、フナの腸の長さは実際どれくらいでしょうか。
フナ類は種によって食性に差があるため、腸菅の長さが異なっています。
どのフナの平均的に腸が長いですね。
フナの中では動食性に近く、腸管が短めであるキンブナ型でも体長の約2倍程度と、他の魚と比べると平均的には長くなっています。
植食性プランクトン食のゲンゴロウブナの腸管は非常に長く他の種類とは圧倒した数値となっていますね。
このように長い腸管を体内に格納する為に、
体高が高く進化したといわれていますね。
顎の発達
また、フナ類の中でもほかの個体と比べて底に生息している生物を摂食していると顎が発達して角張る傾向もあるといわれている。
これは種による差や栄養状態の違いもありますから
あまり信憑性は高くないかもしれませんね。
まとめ
ということで、今回は魚の好物と体の関係について解説していきました。
- 食性は動物食、植物食、雑食などの種類があり、体の構造が異なっている。
- フナは雑食性であり、種類によって食性が偏っている。
- 鰓耙や腸管の長さが異なっており、食性に影響している。
コメント