【フナの生息地】河川(細流)

生物学

今回はフナの生息地として河川の細流について解説していきます。

細流(ホソ)とは、川幅が1〜2mほどの幅が狭い農業用の水路や小川やその支流のことを呼びます。

釣り人からは身近に釣りが楽しめる釣り場として親しまれており、魚の溜まり場さえ見つけてしまえば1時間で数十匹もの釣果を上げることもできる場所になり冬以外ならオススメのスポットです。

フナを探すなら一番ここが見つけやすいポイントですね。

 細流でマブナことギンブナやキンブナのフナ類、タナゴやタモロコ、モツゴにテナガエビなどの小型の魚を中心に多くの魚種が生息しています。

また野池から流れ出た細流では野池の水を落とし込んだ時のコイやナマズなどの大型魚が入り込むこともあります。

また、河川につながっている細流では産卵期に合わせて大型のフナ類が入り込んでくることも少なくありません。

細流の四季

細流に生息している魚は主に水の動きと水温の変化と共に移動しています。

最も釣りがしやすいのは魚が水深30cm〜50cm前後の浅い場所に群れる春〜秋になりますが、
冬の時期には深場に集まります。

 農業用の水路として使用されている細流は、一般的に春になると近隣の湖や河川から田園の農耕のために水を引き入れて、
秋の収穫時期になると水を抜いてしまうことが多く、場所によっては冬季には枯れ水路となってしまうところもあります。

 冬場でも大きな水量の変化のない湖や河川周辺の細流や防火用水として貯水されている水域、
冬でも水を湛えているハス田まわりの細流では秋の収穫期を過ぎても水を落とさないためか、
通年を通して魚の姿を見ることができます。

しかし、ハス田周辺の細流の場合はハスの収穫時期になると大量の泥水が流れ出ることもあり、
一時的には釣りをできない環境になってしまうこともあります。

 また、農薬を散布する地域も存在しますので、田んぼから流れ出る排水に農薬が混じると魚の活性が落ちることもあります。

細流のポイント

細流のポイントとしては水が動いており、流れの変化がある場所は比較的魚が生息しています。

目に見えるポイントとしては揚水機や水門、樋門、橋などといった人工物付近でしょう。

こういった場所は他の場所と比べても水深があるので、水量が減って魚がホソへと入っていけないような時期であっても湖や河川につながる水門や樋門の周辺だけは魚が集まっていることもありますので、減水期や冬の間は重要なポイントですね。

細流にかかる小さな橋も魚が潜んでいるポイントです。

橋の下は日陰になっているので魚が隠れ家として集まる傾向があります。

 田んぼから水が流れ込む排水溝周りも魚が集まりやすいですね。

逆に直線部分は一見何位もポイントがなさそうに思えますが、アシや水草などの水棲植物が生えているので、隠れ家となっていることも多いです。

コンクリートで護岸された細流の場合、は湖岸のコンクリート壁を支える支柱の周りに魚がついていることが多く、護岸が劣化している場所は根元がえぐれていることが多いです。

ここにも魚が集まりやすいですね。 

フナが見られる細流【蓮沼川】

今回はフナが見られる細流として蓮沼川を紹介します。

ここは透明度がよく、コイやヘラブナを観察することができます。

蓮沼川(はすぬまがわ)は、静岡県東部にある狩野川水系の支流です。

三島市にある楽寿園の小浜池の湧水から流れている川で、かつては小松宮彰仁親王の別邸であったことから宮さんの川とも呼ばれて親しまれています。

楽寿園内より園外へ出た辺りには銅像と一体になった噴水や水車、ガス灯などの設備が設置されています。

一方、で広小路駅付近からは一変し、ゴミが多い川となる。

下流には、千貫樋という珍しい、蓮沼川のための境川を渡る橋もあり、清水町伏見などに流れていきます。

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