
今回は魚の脊髄と神経について解説していきます。
前回紹介してきた脳と感覚器官、そして筋肉を繋いでいく大事な橋渡しを行う役割を担っています。
よく見てみましょう。
脊髄

次に紹介するのは脊髄です。
魚の場合は延髄の後から背骨に沿って尾の末端まで流れています。
ほとんどの場合、脊髄は円柱状で脊椎骨によって支えられています。
神経系
末梢神経は脳と脊髄、そして魚の体の各部分に張り巡らされています。感覚の末梢から脳へとつながる「感覚神経」と脳から効果器へとつながる「運動神経」からなります。それらの位置は分布している場所によって「脳神経」や「脊髄神経」、中枢がない「自律神経」に分けられます。
脳神経
魚の脳神経は魚特有の神経を加えて12種類に分けられます

終神経
0脳神経とも呼ばれます。一部の真骨魚類に存在しており、終脳と鼻腔を結んでいます。生殖と関係があり、生殖腺刺激ホルモンの分泌に関わります。
嗅神経
鼻腔と嗅球を結ぶ神経です。
視神経
網膜と中脳を結ぶ神経になります。
動眼神経
中脳から眼球の水晶体の調節などに関わる筋肉を支配する神経です。
滑車神経
中脳から眼の動きに関与する神経です
三叉神経
頭部の感覚情報を脳へと伝える神経と延髄から鰓などの運動に関与する神経です。
外転神経
動眼神経、滑車神経と共に眼の動きに関与する神経です。
顔面神経
頭部に分布する味蕾からの味覚の情報を脳へと伝える神経です。
内耳神経
内耳の三半規管からの情報を伝える神経です。
側線神経
魚特有の側線の感覚の情報を伝える神経です。電気受容器を持つ魚の伝達にも関係しています。
舌咽神経
口腔や、咽頭、鰓などから味覚、内臓感覚情報を 伝える神経と延髄から派出させて鰓の管理をする神経
迷走神経
体全体に分布して味覚や内臓感覚などの情報を伝える神経と延髄から内臓を管理する神経です。
脊髄神経
脊髄からほぼ体節ごとに対をなして神経が伸びています。
主に皮膚や鰭などの体の情報を管理する神経と体の筋肉を管理する神経がそれぞれ存在しています。
自律神経
最後に紹介するのは自律神経で、これには交感神経と副交感神経がそれぞれ存在しています。
主に心臓の拍動や血流の調節、消化器官の運動、鰾のガスの調節、色素胞中のクロマトソームの移動、虹彩の運動などに深く関わっていますね。
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