今回はナイルアロワナが所属しているアロワナ達の解説をしていきます。
アロワナ目は硬骨魚類の分類群の一つです。
オステオグロッスム目、あるいは骨咽目と呼ぶこともあります。
アロワナ目は4科28属で構成されアロワナやピラルクーなど熱帯地方に分布する淡水魚を中心としておよそ218種を含みますね。
概要

アロワナ目はアメリカに生息している「ゴールドアイ」をはじめとするヒオドン目とともにアロワナ上目に属する魚のグループになります。
その系統は古くしばしば古代魚に含められることが多いですね。

化石記録から約1億4千万年前のジュラ紀後期には既に出現していたことがわかっています。
また、多くの化石種が、アメリカ・ヨーロッパ・アフリカなど広い範囲にわたり発掘されていますね。
なお、日本にはアロワナ目の魚類は存在していません。
舌骨および口蓋を構成し、口腔を構成する骨によく発達した歯をもつことが、アロワナ目魚類の特徴ですね。
そのため、獲物を捕らえる際に、多くの魚類のように上下の顎ではなく、口蓋と舌で捕捉するのが特徴です。
アロワナ類を総称した「オステオグロッスム(Osteoglossid)」という語は、
アロワナ属に由来していますが、このオステオグロッスムという学名はギリシア語の「οστεον/ostéon(骨)」と「γλωσσα/glôssa(舌)」に由来する造語で、
「骨の舌」を意味しています。
アロワナ目魚類の特徴として背鰭と臀鰭が体の後方にある種類が多いです。
尾鰭を支える軟条は16本以下で、骨格の一部(上尾骨など)は癒合していますね。
盲腸は2つあるのもこのグループの特徴ですね。
分類


アロワナ目は4科28属218種で構成されています。
かつてアロワナ目に所属していたヒオドン科 は独立のヒオドン目とされた。
アロワナ科をアロワナ亜目 、ナギナタナマズ科・モルミュルス科・ギュムナルクス科をナギナタナマズ亜目としてまとめる場合もありますね。
アロワナ科の魚達
ナイルアロワナが所属しているアロワナ科 (Osteoglossidae) は2亜科5属8種です。
南アメリカ・アフリカ・東南アジア・オーストラリア北部の熱帯域に分布する、雑食性あるいは肉食性の淡水魚が多いですね。
ヘテロティス亜科(Heterotidinae)



ヘテロティス亜科は2属2種になります。
他のアロワナと比べると下顎にヒゲがないのが特徴的ですね。
本種はナイル川や西アフリカの河川に分布しているのと比べて、ピラルクーはアマゾン川などに生息し生息地が大きく離れています。
副蝶形骨の歯を欠くほか舌骨の歯も退化的である。ピラルクー共に鰾に空気呼吸能力を有する。
アラパイマ属(Arapaima)
ヘテロティス属(Heterotis)
アロワナ亜科



アロワナ亜科は3属6種。
オステオグロッスム属および スクロパージ属はいわゆるアロワナという部類で下顎にヒゲを持っているのが特徴ですね
一方、パントドン属はバタフライフィッシのみを含み、以前は独立の科として扱われていました。
バタフライフィッシュは西アフリカの熱帯に分布し、鰭条が長く伸びた腹鰭が特徴である。
上記アロワナの2属は空気呼吸をしないが、バタフライフィッシュは鰾に空気呼吸能力を有する。
・オステオグロッスム属(シルバーアロワナ、ブラックアロワナ)
・アロワナ属(アジアアロワナ、ノーザンバラムンディ)
・パンタトドン属(バタフライフィッシュ)
ナギナタナマズ科(Notopteridae)

ナギナタナマズ科は4属8種からなる。
主に観賞魚としては「アロワナナイフ」が当てられますが、アロワナという名がありますが完全に別グループです。

アロワナナイフは聞いたことがある品種ですね。
ナギナタナマズは顎に歯をもち、突起状に伸びた浮き袋が、耳の側面を通過し頭蓋骨内にまで達しています。臀鰭が非常に長く、尾鰭と連続しています。背鰭と腹鰭はないか、あっても極端に小さいです。
体には斑点状・波状の模様がみられます。大型の魚類で最大で1.5mに成長しますね。
このグループは4属共に鰾は空気呼吸能力を有します。
・Chitala 属
・Notopterus 属
・Papyrocranus 属
・Xenomystus 属
モルミルス科

続いて紹介するのはモルミルス科です。
これは18属201種で構成され、アロワナ目の中では最大のグループです。
顎に歯がなく、浮き袋は頭蓋骨内に達し、尾鰭は二又に分かれます。
本科魚類は口の形が多様性に富んでおり、吻(口先)が長い鼻のように突き出たもの、エレファントノーズフィッシュなど下顎が伸びたもの、丸みを帯びているものなど種類によってさまざまですね。川底で餌を探す底生の種類では顎ヒゲをもつ場合があります。多くは体長10cm未満から50cmまでだが、一部1.5mに達する種類がありますね。
モルミルス科魚類の一部は尾部の筋肉から分化した発電器官をもちます。
発生できる電流は一般に微弱ではありますが、夜行性である彼らは発電能力を周囲の物体の位置を特定するために用いている可能性があるほか、外敵への警戒や仲間とのコミュニケーションにも利用していると考えられています。
ジムナーカス科


ジムナーカス科 は1属1種。ナイル川などに生息しています。
体は細長く、腹鰭・臀鰭・尾鰭を欠き、副蝶形骨および舌骨の歯もありません。
背鰭は非常に長く、波打たせるように泳ぐことで後進も可能ですね。
大きな小脳・小さな眼・発電器官の存在・頭蓋内に達する鰾などモルミュルス科との共通点が多いことから、本科を含めないモルミュルス科を側系統群とみなす場合もあります。
鰾は空気呼吸能力もありますね。
Gymnarchus 属
まとめ
今回はアロワナ目の解説をしていきました。
幅広く、見た目もアロワナとはかけ離れているものもありましたね。
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