フナを食品と見た価値と現在|食品学

水産学

フナとは?

フナ(鮒)は、コイ目コイ科フナ属の硬骨魚の総称。

各地の淡水に生息し体長は10~40cmになる。ギンブナ、キンブナ、オオキンブナ、ゲンゴロウブナ、ニゴロブナ、ナガブナなどの種類に分けられます。

マブナと呼ばれるのはギンブナとキンブナのことで、ゲンゴロウブナは別名でヘラブナと呼ばれています。

フナの食文化と歴史

縄文時代の遺跡からフナの骨が発見されるなど食用の歴史は古い。

戦時中などはコイと並ぶ貴重なタンパク源でしたが、近年は淡水魚独特の泥臭さや、新鮮な海産魚がどこでも手に入るようになったこともあり、食用としての需要は減っています。

食べ方としては、洗い、塩焼き、煮付け、鮒ずし、小さなものを甘露煮などにします。 

食品カロリー栄養素成分表/栄養価鮒(100g中)

カロリーは100gあたり・・・(生)101kcal、(水煮)112kcal、(甘露煮)272kcal

  • タンパク質 18.2g
  • 脂質 2.5g
  • 炭水化物 0.1g
  • 亜鉛 1.9mg
  • カリウム 340mg
  • カルシウム 100mg
  • 鉄 1.5mg
  • 銅 0.04mg
  • マグネシウム 23mg
  • マンガン 0.02mg
  • パントテン酸 0.69mg
  • 葉酸 14μg
  • リン 160mg
  • 食物繊維 0g
  • コレステロール 64mg
  • ビタミンD 4μg
  • ビタミンE 1.5mg
  • ビタミンK 0μg
  • βカロテン 0μg
  • レチノール 12μg
  • ビタミンB1 0.55mg
  • ビタミンB2 0..14mg
  • ナイアシン 2.3mg
  • ビタミンB6 0.11mg
  • ビタミンB12 5.5μg
  • ビタミンC 1mg


栄養価は消化吸収のよいタンパク質が生の切り身100グラムに18グラムだがフナずしには25グラム。

カルシウムは生の切り身100グラムに100ミリグラムだが、フナずしには1,000ミリグラムあります

しかも乳酸カルシウムなのでイオン化しやすくなって含まれている。

フナには疲労回復に役立つビタミンB1や細胞の新陳代謝を促進するビタミンB2、脳神経の正常化に役立つナイアシン、ビタミンB6、貧血予防に効く葉酸やビタミンB12などのビタミンB群が含まれています。

ビタミンCやビタミンEといった抗酸化ビタミンや骨や歯に必要なカルシウム、リン、マグネシウムも含んでいます。また高血圧の予防に役立つカリウムも多く含んでいます。

フナの滋養効果

 滋養効果としては疲労回復、夏バテ、下痢、整腸、食欲増進、風邪の治療、つわりのときの食物であり、乳酸はTCAサイクルの活性化を促す。

中国やわが国では生きたフナと同様に産婦の乳の出を良くするといわれており、
精力増強にも効果があると中国の医師は証言している。

フナに含まれるビタミンB1は、脳の中枢神経や手足の末梢神経の機能(食欲不振、肩こり、めまい、動悸、下肢のしびれ、イライラ)を正常に保つ効果があります。

良質なたんぱく質が含まれており滋養強壮、疲労回復、筋肉強化、免疫力向上などに効果があります。
豊富な亜鉛が貧血を予防し、味覚機能を正常に保ちインスリンの合成を促進する効果をもたらします。

疲労回復、滋養強壮、免疫力向上、老化防止、貧血の予防、骨粗しょう症の予防。

人々に捕らえられたフナは、産卵後の体力回復期の初夏を除けば、大小を問わず年中滋養分の豊かな庶民的な食べ物として利用されてきた。

その重宝されてきた鮒が、わが国の経済活動の活性化に伴い、食べ物としての価値はほとんどなくなっていますね。

フナを塩と米飯で乳酸発酵された「鮒寿司」は、滋賀県の郷土料理としても寿司の元祖としても有名。 発酵食品の力が見直されている近年、注目されている魚です。

同じ淡水魚の鯉と比べると脂肪分は1/4ながら蛋白質は鯉を上回るほど、低脂肪、低カロリー、高タンパク質ですね。

東洋医学的側面

  • 寒熱:微温(やや穏やかに体を温める)
  • •昇降・収散・潤燥:潤(体を潤す背う質)
  • 臓腑:脾・胃
  • •五味:甘(滋養する作用)
  • •毒性:無毒

胃腸の機能を高める、利尿、乳の出を良くする、下血を解消できます。

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