今回は琵琶湖における国内外来種問題について解説していきます。
現在琵琶湖では外来魚問題が起きていて話題となっていますが、実はさりげないところにも外来生物に頭を悩ませています。
その生物とは一体何なのでしょうか?
もう一つの外来種
外来種とは、一般的に国外から来た魚の事で、「国外外来魚」という言葉が一般的かとおもいますが、
実は海外ではなく、日本国内の他の地域から人が持ち込んだ種も含めることがあります。それは国内外来種と呼ばれます。
滋賀県で定着した国内外来魚


琵琶湖に定着し、国内外来魚には、水産資源として重要なワカサギやテナガエビ、湖が全域で見られる沼秩父などがあります。
滋賀県では他の都道府県とは異なり、滋賀県漁業調整規則第50条で定めた16種以外の魚は移植が禁止しているため、本来は許可なく海や魚などを国内に放つことはできません。
意図的に導入された国内外来種として、フナの仲間では「ヘラブナ」が挙げられます。
ヘラブナは、「ゲンゴロウブナ」が釣り魚として品種改良されて全国に広まったフナです。
そんなフナですが出戻り的に琵琶湖にも放流されるようになりました。
何が問題なのか

琵琶湖にヘラブナが入るのは何が問題なんですか?
1番の問題は遺伝子の交雑問題になります。
ヘラブナはゲンゴロウブナと同じ「Carassius cuvieri」という種類になりますが、正確には遺伝子などは違いが生じています。
そんな2種類が交雑してしまうと、もともと存在していたゲンゴロウブナとは違う系統の存在になってしまいます。
そのためにも分類学などで確立する必要がありますね。

フナの湖に同じ種類だから金魚を放流するようなものです。

そりゃダメだ
琵琶湖から出て行った国内外来魚
琵琶湖には湖とその周辺にしか見られない貴重な生き物がたくさんいます。その琵琶湖ならでの国内外来種の問題があります。
代表的なものは、主に釣り目的で、アユ、ヘラブナ(ゲンゴロウブナの改良)サケ、ビワマスなどが各地に導入されています。
また固有種のホンモロコの養殖も全国各地で盛んに行われています。この固有種やそれに準じた特別な種の導入に従って、琵琶湖の魚たちが広範囲に分布するようになっています。
魚を導入する際には、放流する側とされる側で様々な影響を考慮して合意を得る必要があり、その場合にも他の魚が購入しないようにする必要があります。
まとめ
ということで、今回は琵琶湖における国内外来種について解説していきました。
オオクチバスやブルーギルなどの国外外来種と比べてあまり注目度が少ないですが、
国内外来種によってその地域に生息している魚が消えていきます。
まずは正しい知識を得た上で、理解から始めていきましょうね。
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