今回は沖縄地方のフナについて解説していきます。
日本から離れている島国である沖縄諸島でもフナは生息しています。そして、そのフナは少し 本州に生息しているフナとは違う種類であるとされてきています。
一体何が違うのか、そしてそのフナたちに現在起きている問題とは一体何なのか見てみましょう。
沖縄に生息している魚
まずは沖縄に生息している淡水魚から見ていきましょう。昔から生息していた淡水魚は、フナ を始めとして6種類 存在します。
それぞれ、地方名が存在し、沖縄地方独特の文化で愛された魚たちになります。
沖縄の王朝時代からいた魚の種類
- コイ*クーイユ
- ギンブナ*ターイユ
- ドジョウ
- メダカ*タカミー
- タウナギ*トーンナジャー
- タイワンキンギョ*トーイユ
沖縄に生息しているフナは、「たーいゆ」と 呼ばれています。
「たー」とは田んぼ、「いゆ」は魚を表しており、 直訳すると、「田んぼの魚」 となります。
産卵時期になると、田んぼに遡上して産卵し、 田んぼの中で、稚魚が成長していく過程を見ることができる魚だからこそ、こういう名前がつけられているのだと思われます。
沖縄諸島に固有のフナ
最大全長は約25センチ、体は楕円形で側辺し、 側線は完全になっています。
体の色は通常オリーブ色を基調とした青黒褐色で、背側が褐色、腹側が銀色を帯びている。
このフナは沖縄本島、伊平屋島、伊勢名島、渡嘉敷島、久米島の河川や水田及び 溜池に生息しています。
このフナの減少の要因としては、急速な河川の改修に加え、外来移入魚の侵入による捕食、他の地域のフナ属魚類(ゲンゴロウブナやナガブナ)の放流による遺伝子交雑が考えられます。
形態的には、ギンブナと一致てはいますが、日本本土や中国、台湾などのグループとは遺伝的に分化した固有の遺伝子を持つ自然分布集団であることが判明したため、種の保全としてレッドリストに掲載されました。
明治以降に移入された魚類
- カダヤシ
- グッピー
- ソードテール
- バリアタス
- ティラピア
- ゲンゴロウブナ
- ナガブナ
- モツゴ
- ブラックバス
- ブルーギル
- ヒレナマズ
- 台湾ドジョウ
- コウタイ
結構いろいろな種類の魚が移入してきたんですね。
詳しくは次の章で説明していきましょう。
沖縄に移植されたフナ類
フナも二種類移入してる!?
ナガブナ
日本の本州に生息しているフナですが、1970年代に沖縄本島へ移入したという記録があります。
ただ、意図的ではなく、他の養殖魚の種苗に混入した為とされています。
ゲンゴロウブナ
こちらも日本の琵琶湖および本州に生息しているフナですが、1972から1973年にかけて沖縄本島へ釣り魚として台湾から移入されています。
まとめ
ということで、今回は沖縄地方におけるフナ属魚類について解説していきました。
沖縄のフナは通常のフナとは違う個体です。
正しい知識をもとに生息環境を整えることができたらいいなと強く願っています。
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