今回は滋賀県にある「琵琶湖ベース」という小さな水族館についての訪問記を書いていきます。この水族館は琵琶湖の近くに位置し、淡水魚を専門に展示している施設です。
規模は小さいですが、展示されている個体数が非常に多く、淡水魚や両生類が好きな人にはたまらない魅力的な場所です。
展示している個体
琵琶湖ベースでは、フナを中心に4種類の魚が展示されています。
展示されているフナの種類は以下の通りです。
- ニゴロブナ
- ギンブナ
- キンブナ
- ナガブナ
展示されているフナの数や種類は、日本国内でもトップクラス。4つの異なる水槽でそれぞれのフナが展示されています。
水族館自体は小規模ですが、淡水魚や両生類の展示がとても多く、展示方法にも細かい工夫が見られます。
魚たちと水槽の魅力
関内の雰囲気としては、水族館などのアミューズメントパークと言うよりかは研究室(ラボ) に近い雰囲気です。 ひっそりと、 多くの水槽に囲まれながら、のんびりと調べ物をしたり、魚の研究をしているような雰囲気に近いですね。
館内は、一般的な水族館のアミューズメント性よりも、研究室(ラボ)のような落ち着いた雰囲気があります。
展示されている魚たちがいる水槽も、それぞれの魚の特徴や生息環境を考慮して丁寧に設計されています。
①びわこブース
このコーナーでは、琵琶湖の湖岸を模した展示が特徴です。
ギンブナ、ニゴロブナなどが展示されており、水草や流木を配置した自然感あふれるレイアウトが魅力的です。水槽内には琵琶湖に生息するタナゴ類やビワヒガイなども共存しており、湖岸の生態系を再現しています
展示個体:ギンブナ、ニゴロブナ、ギンブナ(色彩変異)
混泳個体:特になし
アクセサリー:岩のみ
底砂:砂利
展示しているヒブナ は、体が赤みを帯びているだけでなく、ヒレも少し長めで、コメットに近い雰囲気を醸しています。
ここの水槽にいるフナ は、どれも小型の個体なので、見分けが非常に難しいです。特に見分ける場所が少なく、目の大きさや顔つき位でしょうか。
ギンブナとニゴロブナの幼魚 の違いは、私でも頭を抱えます。
展示している個体は、人慣れしているのか、水槽の奥には隠れず、すぐに前に集まってきます。 近くに集まりすぎて写真の撮影が難しい位でした。個体としての健康状態は非常によさげで、ちゃんと餌は食べているようですね。展示係も問題はなく、照明もしっかりとしております。
ただここのエリアの通路が狭く、水槽も下の方なので、撮影が少々難しいです 魚たちの動きも早いので、シャッター速度を高めにし、なるべく遠目から広角レンズで狙うのが良いでしょう。
琵琶湖湖岸の水辺
展示個体:ギンブナ
混泳個体:コイ、モツゴ、アブラハヤ、ウグイ、ギギ、ズナガニゴイ
アクセサリー:水草(セキショウモ、エビモ)、流木、岩
この水槽に入っている魚たちは、まだ小型の個体であるため、水草を食べてしまう心配が少ないとされています。そのため、この水槽に収容されているのでしょう。
水槽にはメタハラランプが照明として使用されており、明るさが十分で、水槽全体がとてもクリアに見えます。そのおかげで撮影も非常にしやすい環境です。
レイアウトも工夫されており、障害物が多くて魚が隠れやすい部分もありますが、どの角度から撮影してもバランスがよく、美しい写真が撮れるように設計されています。
さめの個体よりも大きめの魚を狙ったほうが、写真の雰囲気がさらに良くなるでしょう。ただし、唯一気がかりなのは、ズナガニゴイの行動です。
飼育員さんによると、以前は別の水槽で飼育されていましたが、成長しすぎたため、現在の水槽に移されたとのことでした。
水槽内の水草にはセキショウモやエビモが使われており、一部にはウィローモスが石や立木に貼り付けられるように植えられています。
この自然なレイアウトが、全体的に落ち着いた雰囲気を醸し出しています。
みんなで水族館〜希少淡水魚ブース②
ここではキンブナとナガブナが展示されています。各水槽には、魚の特徴を生かしたレイアウトが施されています。
キンブナには細かい砂が、ナガブナには丸みのある砂利が敷かれており、それぞれの自然環境に近い雰囲気が楽しめます。
展示個体:キンブナ、ナガブナ
混泳個体:なし
アクセサリー:岩
ここでは、希少な淡水魚をまとめて展示するコーナーがあり、40センチほどの水槽が縦に並べられています。
水槽内の装飾は控えめで、少し岩が置かれている程度ですが、壁面に生えた苔が意外にも良い雰囲気を醸し出しています。もしかすると掃除が行き届いていないのではと思う部分もありますが、全面がきれいなことから、苔を意図的に残しているのかもしれません。
展示されているフナは、水槽のサイズに対して比較的大きめの個体が多く見られます。特にキンブナは体長10センチを超えるものもおり、小型のフナとしてはかなり立派です。
隣に展示されているナガブナと並べて比較できるのは興味深いポイントです。
こうして見ると、キンブナは黄色味が強い体色をしているのに対し、ナガブナは赤褐色をしており、諏訪湖で「アカブナ」と呼ばれる理由がよく分かります。
水槽のろ過装置は投げ込み式のフィルターが使われており、ろ過性能はそれほど高くはなさそうですが、水質管理が丁寧に行われているためか水は澄んでいます。
また、展示方法にも細やかな配慮が見られます。
たとえば、キンブナの水槽には細かい砂が敷かれているのに対し、ナガブナの水槽には丸みのある小石や砂利が配置されています。
これは、それぞれのフナが自然環境で暮らす際の特徴を考慮しているのでしょう。展示のこだわりが感じられる工夫ですね。
まとめ
琵琶湖ベースは、小規模ながら淡水魚への愛情と知識が詰まった施設です。展示されているフナや他の淡水魚は非常に健康的で、解説も丁寧にされているため、訪問する価値があります。また、希少な淡水魚の展示や琵琶湖の生態系を模したコーナーも見応えがあり、淡水魚マニアにはたまらないスポットです。
次回の週末、淡水魚の魅力をじっくり堪能しに琵琶湖ベースを訪れてみてはいかがでしょうか?
施設情報
- 住所
〒520-0514 滋賀県大津市木戸1383-1 - TEL
077-532-0008 - 営業時間
金曜日・土曜日・日曜日・祝日 10:00~17:00 - アクセス
JR湖西線「志賀駅」より徒歩約10分 - 公式サイト
びわこベース公式ページhttps://www.biwako-base.com
びわこベースでは琵琶湖周辺の淡水生物の展示や保全活動を行い、地域の生き物に触れられる場を提供しています。訪れる際は公式サイトで営業日やイベント情報を事前にご確認ください
ただし、営業日は金曜日、土曜日、日曜日のみと限られているため、訪問を計画する際は注意が必要です。
私も金曜日の休みを利用して訪れましたが、平日訪問が難しい方には少しハードルが高いかもしれません。それでも、この水族館は一見の価値があります!
滋賀県内には、他にも草津市にある「琵琶湖博物館」や長浜市の「小さなびわ湖水族館」といった淡水魚関連の施設がありますが、それぞれ展示内容や特徴が異なり、どれも長時間楽しめるため1日で回りきるのは困難です。
私も琵琶湖ベースをじっくり観察した結果、琵琶湖博物館への訪問は次回のお楽しみにしました。それほど、この施設には引き込まれる魅力があります。
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