今回はフナをはじめとした淡水魚の生息している環境に関しての分類について解説していきます。
流れのある「河川」と、あまり流れのない「池や沼、湖」に分けることができます。
どちらの環境にも生息できる魚も多いのですが、水の温度や水質によって、種類が異なっていきます。
河川
上流
川の幅が 狭くて浅く、澄んだ水が流れています。ここでは、泳ぐ力が強い魚や、吸盤で岩に張り付く、魚などが見られます。
粒の大きな岩がほとんどで、水草がほとんどなく、石につく藻類や岩の裏についている水生昆虫などを食べています。
中流
川の幅がやや広がって推進が深くなり、流れはやや遅くなっているため、水草が見られるようになります。
植物を食べる魚や雑食性の魚が多く生息しています。
下流
川の幅が中流よりもさらに広がって推進が深くなり、川の流れが遅くなります。
水の底には砂や泥が多くなり、川の岸には植物が茂っています。魚の種類が増えて、加工の近くでは海から上がってくる魚も見られるようになります。
河口(汽水)
流れが緩やかになって、川が広くなり、淡水と 海水が混じり合っています。
水の温度や塩分が常に変化するため、淡水か海水のどちらかにしか住めない魚は 生息することができません。
湖
川に比べると、あまり水の流れがありません。でき方の違いで、浅い湖や水深が数百メートルもある湖が存在します。
魚がたくさん生息しているのは、普通水深30メートル位までです。
田や池
昔の平野では、網目のように川が流れていました。川では洪水が起こるたびに流れを変えて、川の周りに広い湿地を作っています。
そこは生物の宝庫で、たくさんの魚やカエル、鳥類が暮らしていました。
また、水も豊かで土地も肥えており、米を作るのにも適していました。
しかし、人が暮らすためには水害を防ぎ、家を建てるために乾いた場所も必要なので、人々は堤防を作り何本も流れている川をまとめて田んぼや町を作って行きました。
今の田んぼは生物を育む湿地の代わりとなっているんですね。
田んぼ・用水路
田んぼは水棲生物の宝庫です。田植えが始まる頃、農業水路を伝って魚が田んぼに入り込み、ドジョウやフナ、ナマズなどが卵を産みにます。
田んぼはエサも豊富で、稚魚にとっても安全な場所になります。
池・沼
里山の田は谷津の出口にあるため池を中心に広がります。
池や沼は、湖よりも面積が狭くて浅く、水の流れがほとんどありません。
水量もほぼ決まっていますので、気温の上昇とともに水温も高くなります。
平地であることが多く、そこは主に泥があり、水草が茂っており、生物たちの格好の住処となっています。ここでは雑食性の魚が多く見られます。
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