ここではフナの繁殖方法についてさらに具体的に解説していきます。
フナを繁殖させるのは以前は熟練した愛好家や研究機関だけが可能なことでした。
しかし、現在は濾過装置や飼育器具が充実していますから一般の人でも繁殖自体の敷居は低くなってきたと感じています。
ぜひ、この記事を読んで繁殖に挑戦してみてくださいね。
フナの産卵期
フナの産卵期は年に1回です。
一般的には水温が15℃〜25℃くらいまでの間で行われるとされており、水温が20℃の時が最も適しています。
したがって、自然界ではこのくらいの水温が安定する時期として春から初夏、4月上旬~6月中旬がフナの産卵期といえます。
産卵はこの期間中7~10日くらいの間隔で数回行われ、1回の産卵で5,000〜1万粒の卵を産みます。
ただ、この回数がますにつれて不良魚が増す傾向がありますので、採卵は早い段階で行う方が好ましいですね。
手順1、水槽へフナを移す
まず天気予報などで、天気が崩れない暖かい日が続くタイミングから採卵日を決め、水槽にフナを入れていきましょう。
まずは、水槽に親となるフナを入れていきます。
産卵用の水槽は最低でも成魚2尾がいてもストレスがない大きさの水槽や容器を用いてください。
オスメスの割合
基本的には使用するものはメス1尾にたいしてオス1尾の割合で水槽に入れておけば自然と産卵します。通常はこの割合で十分ですが、大型の飼育環境ならオスを2~3匹使用する場合もあり、こちらの方が孵化率が上がります。
この場合、同年齢を使用し体格差を減らしておくと相性がいいです。
2、フナが産卵するまで待つ
産卵行動はオスがメスを追いかけて体を擦り付けたり、腹部を突いたりします。メスはこの行動に誘われるように産卵を行い、すぐさまオスが卵に精液をかけます。
こういった産卵行動は基本的に水面にて行われますので、魚巣は浮かべるようにしておくと魚巣に卵がつきやすいですね。
水槽の水を水換えすることで新しい水が刺激となって産卵が促されます。
また、親魚の放養が遅くなったり、夜に冷え込んだりすると産卵が翌々日に延びることがありますので、気温や水温の確認は的確に行いましょう。
3、採卵確認
産卵は翌日の日の出から午前中にかけて行われることが多いので、お昼前には魚巣を点検して、卵が付着しているか確認しましょう。
魚巣に卵は均等につけるべし
また、魚巣の表裏を手返しして均一に付着させることで、孵化率が良くなります。
というのも、魚巣に多くの着卵した場合には卵がひとかたまりとなってしまい、窒息死して死卵が多くなります。
そうなると水生菌も繁殖して健康な卵までもが犯され、多くの卵が死滅するリスクも高くなります。
手順4、卵を別の容器に移す
魚巣に均等に卵がついていたら、孵化させるために別の容器へと魚巣を移しましょう。
そのまま水槽に入れておくと、
親が卵や稚魚を食べてしまうからですね。
魚巣を移す容器としては別の水槽でも洗面器やタライでも構いません。
このとき、マカライトグリーン溶液の10,000分の1の溶液に20~30秒程度浸けるておくと、
水正菌の蔓延を防止し、孵化率を高めることができます。
手順5、孵化
孵化用の容器に移したらエアレーションを行い、水の循環を酸素供給を行いましょう。
卵も呼吸をして酸素を消費しているからですね。
孵化に要する日数は、水温によって異なります。水温20℃前後で5日、22℃で4日、24℃で2.5日で孵化します。
逆に水温が低すぎると孵化率が低下したり、奇形な稚魚が生まれたりしますので
水温管理はしっかりとしていきましょうね。
まとめ
ということで、今回は卵の採卵について解説していきました。
産卵させるのには魚巣の設置と水温管理が重要であるとわかりましたね。
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