フナを捕まえて食べる水生昆虫について、紹介します。
フナが子供の時期に脅威となる水中昆虫にはどんな種類がいるのでしょうか
これらの昆虫はそれぞれ独特の特徴を持ち、水の中で生活しています。
ゲンゴロウ(Dytiscidae)


ゲンゴロウは後ろ脚を使って、水中を素早く泳ぎ小魚に近づきます。
獲物を見つけたら ゲンゴロウはゆっくりと小魚に近づき、前脚を使って小魚を素早く捕まえます。
小魚を捕まえたら、鋭い口で小魚の体を切り裂きながら食べます。
体の形
楕円形で平たい体をしています。
色
多くは黒色や暗褐色ですが、種類によってはピカピカ光るものもいます。
脚
後ろ脚が強く、泳ぐのに適しています。前脚は短く、獲物を捕まえるのに使います。
大きさ
大きいものは3cm以上になることがあります。
タガメ(Lethocerus deyrollei)


タガメは、水の中で生活する大きな昆虫です。タガメは強力な前脚で小魚を捕まえ、鋭い口でその魚の体液を吸い取ります。
タガメは水草の間に潜み、獲物が近づくと素早く攻撃して捕食します。

タガメは水中で優れたハンターですね。
体の形
平たくて楕円形の体をしています。
色
茶色や灰色で、水草に紛れ込むことができます。
脚
前脚が鋏のようになっていて、小魚を捕まえるのに使います。後脚は泳ぐために使います。
大きさ
6cmから9cmにもなり、日本で一番大きい水生昆虫になります。
3. ミズカマキリ(Nepa hoffmanni)

ミズカマキリは、カマキリのような前脚でフナの稚魚や小さな水生生物を捕まえます。
水草や泥の中に潜んで待ち伏せし、獲物が近づくと素早く前脚で捕らえます。
捕らえた獲物は、口にある鋭い口器で体液を吸い取って食べます。
体の形
平たく細長く、カマキリのような姿をしています。
色
茶色や暗褐色で、泥やデトリタス(植物や動物の残骸)に紛れ込みます。
脚
前脚が鋏のようになっていて、小魚を捕まえるのに使います。後脚は細長く、歩くために使います。
呼吸管
尾に長い呼吸管があり、水面に伸ばして空気を吸います。
大きさ
4cmから5cm程度です。
4. マツモムシ(Notonecta spp.)

マツモムシは、水面近くを背泳ぎする昆虫です。
長い後脚を使って巧みに泳ぎながら、フナの稚魚やオタマジャクシを捕まえます。
獲物を見つけると、素早く前脚で掴み、口で吸い取って食べます。

水面に浮かぶ生物を狙うのが得意です。
体の形
背泳ぎをするための舟形の体をしています。
色
背中は明るい色で、お腹は暗い色をしています。
脚
前脚と中脚は獲物を捕まえるのに使い、後脚は長くてオールのように使います。
泳ぎ方
背泳ぎで自由に泳ぎます。
大きさ
1cmから2cm程度です。
5. ヤゴ(トンボの幼虫)


ヤゴはトンボの幼虫で、水中に住んでいます。
ヤゴは水底や水草の間に潜んで、動くものを見つけると素早く捕まえます。
大きな顎を使って獲物をつかみ、口で食べます。

目立たないようにして待ち伏せするのが得意なんですね。
体の形
太くて短い体をしていますが、種類によって少し違います。
色
茶色や緑色で、水草や泥に紛れ込みます。
顎
大きな顎を持ち、素早く伸ばして獲物を捕まえます。
呼吸方法
腹にある鰓(エラ)で呼吸します。
大きさ
1cmから数cmまでいろいろです。
まとめ
ということで、今回はフナを捕食する水棲昆虫について解説してきました。
これらの水生昆虫は、それぞれ特別な体と捕食方法を持っていて、
フナの稚魚をはじめた小魚を捕まえて食べます。
しかし、フナが成長し大きくなったら逆に彼らを捕食することもありますから、
天敵というわけではありませんね。
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