
今日は「フナの食品としての価値」についてお話しします。
フナは栄養が豊富で、昔から滋養強壮の食材として重宝されてきました。また、地域の伝統料理にも使われていて、食文化の面でも大切な存在なんですよ。

フナってあまり食べるイメージがないけど、実は栄養がすごくあるんですね! どんな料理にすると美味しいんですか?

フナは焼き魚や煮物、揚げ物など、いろいろな料理に使えます。特に「ふなずし」は発酵食品として健康効果も高く、日本の伝統料理としても注目されていますよ。
フナの栄養価と滋養効果

フナは消化吸収のよいタンパク質を豊富に含む魚です。生の切り身100gには18gのタンパク質が含まれていますが、発酵食品である「フナずし」になると25gに増えます。
また、カルシウムも豊富で、生の切り身には100mgですが、フナずしにはその10倍の1,000mgが含まれています。

特に、フナずしのカルシウムは乳酸カルシウムの形で含まれているため、
体に吸収されやすいのが特徴です。

さらに、フナには疲労回復を助けるビタミンB1、細胞の新陳代謝を促すビタミンB2、脳神経の健康を支えるナイアシンやビタミンB6、貧血予防に役立つ葉酸やビタミンB12といったビタミンB群が含まれています。
また、抗酸化作用のあるビタミンCやビタミンE、骨や歯の健康に必要なカルシウム、リン、マグネシウム、高血圧予防に効果的なカリウムも豊富です。
フナの滋養効果


フナは昔から滋養強壮の食材として重宝されてきました。
疲労回復、夏バテ予防、整腸作用、食欲増進、風邪の回復、つわり対策などに効果があるとされています。
また、フナに含まれる乳酸は体内のエネルギー代謝(TCAサイクル)を活性化し、スタミナ回復を助けます。
中国や日本では、フナが産後の母乳の出を良くすると伝えられており、中国の医師も精力増強に効果があると認めています。
さらに、ビタミンB1は中枢神経や手足の末梢神経を正常に保ち、食欲不振や肩こり、めまい、動悸、しびれ、イライラなどの症状を和らげる効果があります。
フナには良質なタンパク質が含まれており、滋養強壮や筋肉の強化、免疫力向上に役立ちます。
さらに、亜鉛が豊富で、貧血予防や味覚機能の正常化、インスリンの合成促進にも効果的です。
フナの食文化と現代の評価


フナは、産卵後の初夏を除けば、一年を通して栄養価の高い庶民的な食材として食べられてきました。
しかし、日本の経済発展とともに、食文化の変化により、フナを食べる習慣は少なくなっています。
そんな中、フナを塩と米飯で乳酸発酵させた「鮒寿司」は、滋賀県の伝統的な郷土料理としてだけでなく、日本の寿司文化の原点としても注目されています。発酵食品の健康効果が再評価される近年、フナの価値が再び見直されつつあります。
また、同じ淡水魚のコイと比較すると、フナは脂肪分が1/4と低脂肪・低カロリーでありながら、タンパク質はコイを上回るほど豊富です。
フナの料理
生食


フナは泥臭いというイメージがあるかもしれませんが、適切に処置すれば臭みがなくなります。
新鮮なら刺身や子まぶしなどの生食を行う地域もあります。
しかし、寄生虫のリスクはゼロではありませんからね、普通はしっかりと火を通して食べることが多いですね。
焼き魚や煮物


基本的な調理方法としては焼き物や煮物が多いです。
フナは焼いたり、煮たり、汁物の出汁されます。特にフナのあら汁は旨味がたっぷり出ます。
揚げ物

個人的には一番好きなのは揚げ物ですね。
フナの実は熱を加えるとほろほろと崩れる食感なので、皮などの部位も含めて唐揚げや竜田揚げにすると非常に美味です。
フナの加工品


干物
フナを乾燥させると、長く保存できるようになります。干物にすると味が凝縮されて、さらに美味しくなります。
塩漬け
フナを塩漬けにすると保存が効きます。塩味がついているので、炒め物や煮物に使えます。
缶詰
フナを缶詰にすると、いつでもどこでも食べられる便利な食品になります。缶詰のフナはスープや料理の具材に使えます。
発酵食品
フナ寿司のようなフナを発酵させて作る食品もあります。発酵させると独特の風味が出ます。
地域の特有の料理

中国
中国ではフナを使った伝統的な料理がたくさんあります。例えば、「魚翅(ぎょし)」という料理やスープに使われます。
韓国
韓国でもフナを使った料理があります。また、「プルオッパン」という名のフナのたい焼きも存在しています。
ロシア
ロシアでもフナを食べる文化があります。
特に冬場のフナは美味とされ、高級料理店でも使用されるほど珍重な食材です。
フナの市場での価値

経済価値
フナはその大きさや新鮮さ、加工方法によって値段が変わります。新鮮なフナや加工品は、高く売れることもあります。フナの養殖や漁業は、地域の経済に大きな影響を与えています。
文化的価値
フナは多くの地域で伝統的な料理に使われています。例えば、祭りや特別な行事でフナが料理されることもあります。
まとめ

フナは栄養が豊富で、いろいろな料理に使われる魚です。新鮮なまま食べるのはもちろん、加工することで長期間保存することもできます。また、フナの養殖や漁業は地域の経済を支え、文化的にも大切な存在なんですよ。

へえ、フナってそんなにすごい魚なんですね!
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