水中の美しい世界を探求するために、私たちはさまざまな撮影技術を駆使してきました。
その中でも、近年注目されているのが「水中遠隔撮影」という手法です。
これは、撮影者が水中に入ることなく、遠隔で水中のシーンを捉えることができる画期的な方法です。今回は、この水中遠隔撮影の魅力や技術、実践方法について詳しく紹介します。
1. 水中遠隔撮影の魅力

水中遠隔撮影の最大の魅力は、撮影者が水に入らずとも、魚や水中生物の自然な行動を観察し、撮影できることです。
多くの水中生物は、人間が水中に入ると警戒し、隠れてしまいます。水中に直接入らずに撮影することで、これらの生き物たちを驚かせることなく、より自然な状態で捉えることができます。
特に、フナのように警戒心の強い魚を撮影する際には、この手法が非常に有効です。
2. 最新のカメラ技術を駆使した撮影
最近のカメラ技術の進化により、Wi-Fi機能が搭載されたカメラが増えてきました。この機能を利用すると、撮影した写真データをスマートフォンにすぐに移動できるだけでなく、スマホを使ってカメラのリモート操作も可能になります。
オリンパス製のカメラもこの機能を搭載しており、遠隔操作によって水中に沈めたカメラを地上から簡単に操作することができます。
具体的には、カメラを水中に沈めて地上からスマホで操作し、シャッターを切ることができます。これにより、より近づきやすくなり、魚たちが警戒することなく撮影することができるのです。
3. 水中遠隔撮影に適したロケーション

水中遠隔撮影を行う際には、用水路や人工的に作られた池など、人目を気にせずに撮影できるポイントを選ぶと良いでしょう。
また、人が簡単に水に入れないような場所でも問題ありません。この方法は、特に遊泳禁止のポイントでも使用できるため、安全性が高いです。
ただし、注意が必要なのは、基本的には浅い場所での撮影に限られることです。Wi-Fi信号が届かないため、遠くにいる魚を撮影するには工夫が必要です。
このため、撮影場所や環境に応じた適切な機材と準備が求められます。
4. 水中遠隔撮影法の実践指南

WiFiによる遠隔操作が可能なデジカメ
大前提として必要なものとしては遠隔操作が可能なデジタルカメラになります。しかも優先ケーブルではなくWifiによる遠隔操作が可能なものが好ましいでしょう。
OLYMPUSのカメラの場合はカメラ本体から専用のWifiが飛んでおり、専用のアプリを使用すれば遠隔で撮影することが可能となっています。
専用のコード
水中でWi-Fi信号が届かないため、陸上での操作を可能にするためには専用のコードが必要です。
Amazonや楽天市場で販売しているのでそちらを購入して使用するといいでしょう。

このケーブルをデジカメのハウジング部分に触れさせておき、もう一方はスマホのイヤホンジャックに装着させましょう。
イヤホンジャックがない場合はアダプターを噛ませるか、本体部分に触れさせるだけでも多少効果はあります。
カメラ側のハウジング
また、使用するハウジングはアルミ製の場合はWi-Fiの電波が届きにくいため、アクリルやプラスチック製のハウジングを選ぶことをお勧めします。
これにより、安定した信号を確保し、スムーズに遠隔操作が行えます。
自撮り棒・一脚
カメラを水中へおくりこむ際には、自撮り棒や一脚を利用するのがオススメです。これらの器具を使うことで、離れた場所の撮影が容易になります。
例えば、自撮り棒を水中に入れ、カメラを取り付けて操作することで、特定のエリアを広くカバーできます。
長さは長ければ長い方が行動範囲が広くてオススメですが、その分取り回しも難しくなりますので、最初は1.5m〜2.0m程度の長さのものが好ましいでしょう。

撒き餌
また、魚が遠くにいる場合や離れている場合には、撒き餌を使用すると良いでしょう。釣具店で取り扱っている撒き餌を使えば、簡単に魚を寄せることができます。
ただし、投入する場所や投入量には注意が必要です。過剰に餌を撒いてしまうと、魚が巻き上げる砂で水の透明度が悪くなる可能性があるため、巻く場所を考慮しましょう。
可能ならばカメラよりも川下の場所ならば泥も巻き上がったえさも抑えられるので、オススメですね。

5. 遠隔撮影の実際の利点

水中遠隔撮影の最大の利点は、リアルタイムでの撮影体験が得られることです。スマホの画面を見ながら、撮影したいシーンを正確に捉えることができます。
例えば、魚が泳ぐ瞬間や水中の自然の美しさを、思い通りに撮影できるのです。
また、この手法は、特に初心者や水中撮影に不安を感じる方にも適しています。
水中に入らずとも美しい水中の世界を体験できるため、気軽に撮影に挑戦できます。
6. 水中遠隔撮影の未来
水中遠隔撮影は、今後ますます注目される技術であり、さまざまな場面での利用が期待されています。特に、環境保護や生態調査などにおいて、より精密なデータ収集や観察が可能になるでしょう。
また、この技術を活用することで、一般の人々にも水中環境の重要性を伝える機会が増えることが期待されます。
7. まとめ
水中遠隔撮影は、現代のカメラ技術を駆使して、魚や水中生物の自然な行動を捉える新しい方法です。人が水中に入らずとも撮影できるため、特に警戒心の強い生物を撮影する際には最適な手法です。
必要な機材や技術を駆使し、ぜひこの方法で水中の美しい瞬間を捉えてみてください。水中遠隔撮影を通じて、あなたの撮影体験がさらに豊かになることでしょう。
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