諏訪湖と漁業の歴史|湖に生きる人々の暮らしと伝統漁法

漁業学
先生
先生

今回は「諏訪湖と漁業」について解説していきます。諏訪湖はただの湖ではなく、昔から人々の生活と深く結びついてきた場所なんですよ。

男の子
男の子

えっ、観光地として有名だけど、漁業も盛んだったんですか?

先生
先生

そうなんです。魚をとるだけでなく、育てる漁業まで行われていたんですよ。それでは、どんな漁法や人々の知恵があったのか、見ていきましょう。

諏訪湖と人々のくらし

諏訪に住む人々にとって「諏訪湖」は、かけがえのない大きな自然です。

湖のほとりに住み始めてから現在にいたるまで、人々は諏訪湖を生活や心の支えとしてきました。

漁業を営み、氷を切り、水辺で憩い、スケートを楽しむなど、諏訪湖は多様な形で暮らしに関わってきました。

祖先たちは諏訪湖に親しみ、ときに闘いながら共に生きてきたのです。
そして現代の私たちも、諏訪湖とともに生活を営んでいます。

漁具と漁法

諏訪湖の漁具の展示

さし網漁

諏訪湖のさし網には2種類あり、小ブナ・ムロ(モロコ)・ハヤ・ワカサギなどの小魚をとる「きよめ」と、コイ・ナマズ・フナなどの大型魚をとる「たけたか」に分かれます。

網の高さは、きよめが0.4~1m、たけたかは1.5~2m、網目のサイズはそれぞれ1.7~3.8cm、5~13cm程度です。

長さ12m前後の網を何十枚も連ねて張り、夕方に張って翌朝にあげるのが通例です。

投網漁

諏訪湖は最深部でも7m程度と浅いため、全域が投網漁に適しています。

漁の場所により「沖打ち」「草引き」「岸打ち」などがあり、魚種によっても「コイ投網」「フナ投網」などの種類に分かれます。

腰のひねりで網を広げる「腰で打つ」技術が必要で、魚の習性や季節、気温などを熟知する経験も求められる漁法です。

えび押網漁

藻草地帯に生息するヌカエビなどを狙う漁法です。「片手押」(一人で舟を操縦しつつ網を押す)と、「両手押」(一人が舟を漕ぎ、一人が網を押す)があります。

舟竿に重り(ラッパ)をつけて水草の絡まりを防ぐなど、道具にも工夫が凝らされています。

やつか漁

諏訪湖独特の冬季漁法で、湖底に角ばった石を300~400個沈めて塚(やつか)を作り、冬ごもりする魚をそこに誘導します。

結氷後、氷上から塚の位置を確認し、氷を丸く割って「受け」や網で魚をとる方法です。とれる魚はフナ、モロコ、エビ、ウナギ、ナマズなど。

重労働であり、一日に1基のやつかをあげるのが限度とされます。

出格子漁(牢屋漁)

川に仕掛ける「うけ」を湖で応用したもので、スズ竹や真竹などで鳥かご状に作られた仕掛けです。魚が入っても外に出られないよう「返し」が取り付けられており、エサは粉にしたさなぎ・こぬかなどを湖泥と混ぜて使用します。

コイ、フナ、ウナギなどが対象です。

掻き具漁

湖底の貝類をとる漁で、しじみじょれん、貝掻き、かっこみ、つぶ引き網などの道具があります。

しじみじょれんは水深1〜3mで使用し、浅くかくのがコツ。貝掻きは大型の貝(カラス貝など)に対応し、櫛の歯状の長い爪が特徴です。

うなぎの流し針漁

「針打ち」「うなぎ釣り」とも呼ばれ、500mほどの道糸に多数の枝糸をつけ、エサ付きの針を順に流す漁法です。

漁期は春の「穴出」から秋までで、夕方に仕掛け、翌朝に回収します。エサにはミミズ、ヒル、シッタカ(アブ幼虫)、ケラ、ヤゴメ(ゲンゴロウサナギ)などが使われます。

網いけす・ワカサギの採卵と孵化

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とるだけでなく、育てる「育成型の漁業」も行われています。

コイの網いけすは昭和35年に研究が始まり、39年に事業化。昭和55年ごろには約120基が湖面に並びました。

ワカサギは1915年(大正4年)に導入され、1931年(昭和6年)から採卵・孵化事業が始まりました。現在では20〜30億粒が全国各地に出荷されています。

まとめ

先生
先生

ということで今回は「諏訪湖と漁業」について解説していきました。
古くからの漁法や人々の暮らしが、自然とともに築かれてきたことがわかりましたね。

女の子
女の子

ほんとに、魚をとる方法がいろいろあって驚きました! 
諏訪湖の大切さがよくわかりました。

先生
先生

その気づきがとても大事ですね。
これからも自然と人との関係に目を向けていきましょう。

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