
今回は「クリーンレイク諏訪の水槽展示」について解説していきます。
下水処理施設なのに、なんと魚の展示があるんですよ。

えっ?下水処理場で魚が見られるんですか?
ちょっと意外です!

そうでしょう。
でも、ここでは諏訪湖にちなんだ在来魚が展示されていて、
実はとても貴重な観察ポイントなんです。
クリーンレイク諏訪(豊田終末処理場)とは


クリーンレイク諏訪(豊田終末処理場)は諏訪湖流域の下水処理を担う高度処理施設で、1979年から稼働、1997年以降は窒素・りん除去能力を強化しています
生物浄化や消化ガス発電(バイオガス活用)など環境に配慮した取り組みも実施され、地域の下水浄化と省エネに貢献しています。
見学者向けに水質処理の流れやプランクトン観察など教育的イベントも定期的に開催されており、環境学習の場としても親しまれています

諏訪湖は長野県中央部に位置する中部最大の湖で、地域の風景や文化・観光の象徴として知られています。
近年は水質汚濁対策が進められ、クリーンレイク諏訪など高度処理施設の導入により透明度や生態系の回復が見られるようになっています。
また、御柱祭などの伝統行事や湖畔の遊歩道、温泉街との相乗効果により、地域住民や観光客を引き寄せる存在。
美しい景観に恵まれ、富士見スポットや夕日の名所としても人気です。
諏訪湖のほとりでひっそり泳ぐフナの展示水槽

長野県・諏訪湖の湖畔にある下水処理施設「クリーンレイク諏訪」。
環境保全の拠点としての役割を持ちながら、その入り口では意外な出会いが待っていました。
なんと、施設の玄関前には2基の展示水槽が設置されており、その中に諏訪湖にちなんだ在来魚たちの姿を見ることができるのです。

今回は、その中でも特に注目すべき存在である「ナガブナ」に焦点を当てて紹介していきます。
展示水槽は2基──ウナギとフナ

玄関先に並んで設置されている水槽は2基。ひとつはウナギ水槽、もうひとつはフナのいる大型水槽です。

まず、ウナギ水槽の方には、いかにもウナギが好みそうな筒型の隠れ家が複数配置されていました。
しかし、この日は肝心のウナギの姿は見られず、どうやら砂の中に潜っていたのか、そもそも展示されていなかったのかは不明です。
現地の解説によれば、「見つけたらラッキー」程度の存在とのこと。
混泳していたのはタモロコのみです。

もしかすると餌として導入されているのかもしれません。
注目のフナ水槽──おそらくはナガブナ


一方で、もうひとつの水槽には注目すべき展示がありました。
こちらは150cmクラスの大型水槽で、展示個体は「ギンブナとキンブナ」との表記。
ただし、よく見ると解説パネルには「アカブナ」と呼ばれる個体が諏訪湖では確認されており、それらが展示されているとあります。
この「アカブナ」、実は地方名で、分類上は「ナガブナ(長鮒)」にあたる可能性が高い個体群です
ナガブナは関東以北に分布し、体型や体高に特徴があります。実際に観察したところ、展示されていた個体はいずれも15cm前後で、臀鰭から尾にかけての体高がなだらかで、急激に細くなっていない特徴が見られました。

この点からも、すべてナガブナである可能性が高いと考えられます。


このフナの何がすごいの?

ナガブナは水族館での展示例が非常に少なく、こうして観察できる機会は貴重です。
フナ愛好家や在来魚ファンにとっては、見逃せない展示といえるでしょう。
混泳魚と水槽環境


このフナ水槽には、フナ以外にもコイやウグイが混泳しており、諏訪湖周辺の自然環境を反映した水景が再現されています。
魚たちの健康状態もおおむね良好で、泳ぎも活発です。
ただし、一部のフナに腹水病のような膨らみが見られたのは少し気がかりでした。
濾過方式は配管の形式から外部式フィルターが採用されており、水質は比較的良好です。
観察環境の課題──直射日光の影響


惜しい点があるとすれば、水槽の設置場所でしょう。施設の東側が全面ガラス張りとなっており、日中は直射日光が強く差し込みます。
ガラスはおそらく遮光タイプのものが使用されていますが、それでも水槽には茶ゴケが発生しており、観察面では不利な状況です。
光の入り方の関係で、片方からは逆光となり魚がシルエット状にしか見えず、もう一方からはコケが目立ってしまい、撮影にも苦労しました。

水槽には照明が設置されていないため、
日光が唯一の光源になっているのも原因の一つでしょう。

可能であれば、日光が直接当たる箇所には不透明な布などを使って調整してほしいところですが、現状のロケーションでは難しいかもしれません。
ソファに座って魚と池を眺める贅沢

水槽のそばにはソファが設置されており、屋内の水槽と、外に広がる池の風景を一緒に眺めることができます。
光と水、そして魚たちがつくる癒しの空間は、ちょっとした休憩や観察にはぴったり。
ソファは非常にふかふかで快適ですが、あまりにリラックスしてしまって、作業や執筆にはやや不向きかもしれませんね。
施設情報
- 住所
〒392‑0016 長野県諏訪市大字豊田字湖畔1866‑1 - 電話番号
0266‑58‑2955 - 見学対応時間
平日9:00〜17:00(土日祝・年末年始は除く) - 休館日
土日・祝日・年末年始(12/29〜1/3) - 入館料
無料(見学申込が必要) - アクセス
諏訪市豊田湖畔地区、事前予約の上訪問ください
まとめ:諏訪湖のナガブナに出会える貴重な水槽

ということで今回は「クリーンレイク諏訪の水槽展示」について解説していきました。
水族館ではなかなかお目にかかれないナガブナを間近に観察できる貴重な施設です。下水処理施設とはいえ、展示にはきちんとした意図と工夫が感じられ、環境教育の一環としても非常に意義のある試みだと感じました。
もし諏訪湖周辺を訪れる機会があれば、ぜひクリーンレイク諏訪の展示水槽にも立ち寄ってみてください。ガラス越しに泳ぐ在来魚たちは、私たちの生活と自然とのつながりを静かに語りかけてくれる存在です。

ナガブナってあまり水族館では見ない種類なんですね。
今度、近くに行くときにはぜひ立ち寄ってみたいです!

そうですね。
ふだん見られない魚に出会えるチャンスですから、ぜひ観察してみてくださいね。


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