
今回は「新潟の漁業文化」について解説していきます。
川や潟とともに育まれてきた道具や知恵を、身近な目線で見ていきましょう。

新潟ならではの漁法や道具があるんですね。
どんな特徴があるのか気になります。

まずは全体の流れをつかんでから、具体的な例に触れていきます。
歴史や暮らしとの結びつきにも注目してください。

はい、地域の文化としての漁を意識しながら読んでみます。
新潟の漁業文化
新潟県は、日本一の長さを誇る信濃川や阿賀野川をはじめ、数多くの川や湖沼に恵まれた地域です。古くから人々は川と共に生き、魚を捕り、食べ、暮らしに役立ててきました。
その中で工夫された漁具や漁法は、自然環境に合わせて発展し、地域文化として受け継がれてきました。
特にサケやサクラマスは有名ですが、実はフナやコイといった身近な淡水魚も人々の生活を支えてきたのです。

フナは食料であると同時に、田畑とつながる川や潟の生態系を映す魚としても重要でした。
刺網と流し網 ― サケやマスを狙う漁法

刺網(さしあみ)は、魚が網に頭やヒレを引っかけて捕まる仕組みの漁具です。川の流れに直角にW字形に張られ、網に泳ぎ込んだサケやサクラマスを効率よく絡め取ります。秋から春にかけて盛んに行われました。
似た方法に「流し網」があります。舟に網を結び付け、川を下りながら魚を捕らえる方法です。
こちらも大型魚を狙う漁法ですが、川を流れる生態系全体に影響を与え、結果的にフナやコイの環境にも関わってきました。

サケやマスを捕る漁って迫力がありますね!

そうですね。でもその背景には、フナなど小さな魚も含めた川全体のつながりがあるのです。
簾漁(シジミ漁) ― 川のもうひとつの恵み


新潟の川や潟は魚だけでなく、貝類の漁場でもありました。
「簾漁(すだれりょう)」では、長い竿の先に鉄の爪を付けたかごを取り付け、川底をさらってシジミを捕ります。
夏場に盛んに行われたこの漁は、地域の食卓を豊かにしました。

魚だけじゃなく、貝も重要な食料だったんですね。

そうです。
フナやコイと同じように、シジミもまた川の生態系を支える仲間なんですよ。
筌(うけ) ― フナを捕らえる伝統漁具


フナと直接深い関わりを持つのが「筌(うけ)」です。
竹や柳を編んで作られた筒状の漁具で、一度入った魚は出られない構造になっています。
川底に沈めておくと、フナやコイが入り込み、効率的に捕獲できました。農作業の合間に仕掛けておき、夕方に取り上げて食卓に並べる――そんな光景がかつては当たり前にありました。煮つけや甘露煮など、素朴な料理にして食べられるフナは、地域の味そのものでした。

魚が自分から入ってしまうなんて、不思議ですね!

自然の知恵を活かした、とてもシンプルで効率的な仕組みなんですよ。
鉤や手銛 ― サケ漁の迫力ある道具



サケ漁では「鉤(かぎ)」や「手銛(てもり)」といった道具も使われました。
鉤は金具の先でサケを引っかける漁具で、夜間に使われることが多く、漁師の経験と勘がものを言います。
また手銛は、透明度の高い上流でサケやマスを突き刺す方法。大物を狙う緊張感ある漁でした。こうした漁が成立するのも、フナなどが暮らす川の基盤があってこそ。小さな魚と大きな魚が同じ川でつながっているのです。
投網と袋網 ― 多様な魚を捕らえる知恵

投網は円すい形の網を投げて魚を包み込む漁法です。
アユやウグイ、サケ、マスなど幅広く捕獲できます。網を広げる技術は熟練を要し、漁師の腕前を示すものでもありました。
一方、袋網は大きな網の袋に流れ込む魚を捕らえる方法で、ヤツメウナギなども対象となりました。冬場に使われることが多く、厳しい季節の食料を確保するための知恵でした。
フナが語る新潟の漁業文化


フナは新潟の漁業文化において、派手な存在ではありません。しかし、筌を使った素朴な漁や日常の漁獲の中で、人々の暮らしを長く支えてきました。
さらにフナは「環境の指標」としての役割も持っています。水質が悪化しても生き残る力があるため、逆に川の環境変化を知る手がかりとなるのです。

つまり、大きなサケやマスの漁と、フナのような身近な魚の漁が両立していたんです。

なるほど!川や潟全体を使って、人と自然がつながっていたんですね。
まとめ
新潟の漁業文化は、サケやマスを狙う迫力ある漁法と、フナを捕る素朴な漁具の両方によって形づくられてきました。
フナは目立たない存在ですが、人々の生活と川の環境をつなぐ大切な魚です。
川や潟での漁法を知ることは、ただ昔の暮らしを振り返るだけでなく、自然と人との共生を学ぶきっかけになります。フナを含む淡水魚たちは、今も新潟の川と人々をつなぎ続けているのです。

今回は「新潟の漁業文化」について解説していきました。
地域ごとの漁法や道具を知ることで、人と川とのつながりがよく見えてきましたね。

なるほど、魚の種類だけでなく、
暮らしや工夫まで感じられるのが面白かったです。

そうですね。特にフナのような身近な魚からも、
地域の歴史や文化が浮かび上がります。

はい、これからは魚を見るときに、
その背景にある文化にも目を向けてみたいと思います。


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