
今回は「つくばエキスポセンターの水槽展示」について解説していきます。
科学館の中にある水槽は、どんな役割を持っているのか、一緒に見ていきましょう。

科学館に水槽があるのは意外ですね。
どんな視点で見ればいいのか、気になります。

難しく考えなくて大丈夫です。
「なぜここに置かれているのか」を意識しながら読むと、楽しめますよ。

なるほど、展示の意味を考えながら読むと面白そうですね。
今回は、つくば市にあるつくばエキスポセンターを「小さな水族館」という視点から紹介します。
本施設は科学館としての歴史と実績をもつ一方で、館内の一角に淡水魚水槽が設置されており、
地域の水辺環境を知る“入口”としての役割も担っています。
水槽規模は決して大きくありませんが、フナをはじめとした身近な魚が展示されており、淡水魚好きとしては見逃せないポイントがあります。
科学館としての第一印象


館内に入ってまず感じるのは、どこか懐かしさを伴う科学館らしい雰囲気です。
入口のロケットやモニュメントは、かつての最先端技術を象徴する存在であり、科学への憧れと同時に時代の移り変わりも感じさせます。
館内は通路が広く確保され、団体客や家族連れを想定した余裕ある設計です。
展示密度は控えめですが、その分じっくりと展示を見て回ることができます。




水槽展示だけに注目するなら短時間で見終わりますが、
施設全体を楽しむなら2時間以上は必要な規模です。
淡水魚水槽の配置と概要


淡水魚水槽は、施設に入って左手側に3基設置されています。
1基はチョウザメが泳ぐ円柱水槽、残り2基が「つくば市周辺の魚」として紹介されている小型水槽です。この2基の水槽内に、それぞれフナの姿を確認できました。

展示されていたフナは体長10cm未満の小型個体が中心で、全体で3匹ほど。
体型や雰囲気から、おそらくギンブナと考えられますが、その中には明らかに体色の異なるヒブナ個体も含まれていました。

水槽内ではフナが最も大きな存在であり、他魚種と比べても目に留まりやすい展示になっています。
混泳魚と展示内容の特徴


フナと混泳していたのは、モツゴ、タモロコ、タイリクバラタナゴなど、関東の水辺で見られる魚たちです。
ただし、タイリクバラタナゴは外来種であり、その点についての解説は特にありませんでした。




水槽サイズは60cm規格、照明は蛍光灯1灯式。
水質は比較的クリアで管理自体は悪くありませんが、レイアウトは人工水草や陶器ブロック、植木鉢といった人工物が中心で、自然の水辺らしさはあまり感じられません。

バックスクリーンもなく、生態展示としての没入感は控えめな印象です。
観察して気になった点

観察していて特に気になったのは、タモロコの栄養状態です。
痩せた個体が目立ち、中には転覆気味の個体も見られました。

展示の規模が小さいからこそ、個体の健康状態は来館者にも伝わりやすく、
今後の改善が望まれる点だと感じます。
展示から読み取れるメッセージ


展示パネルには「つくば市に生息している魚」という最低限の説明しかなく、魚種名や背景についての解説はほとんどありません。
一方で、外来種であるタイリクバラタナゴや、ヒブナ(もしくは野生化した金魚の可能性)と考えられる個体が混在している点を踏まえると、
「身近な川にも、見た目では分かりにくい外来魚が入り込んでいる」という現状を、結果的に示している展示とも受け取れます。
人工物だけで構成されたレイアウトも、ある意味では“人の手が入った水辺環境”を象徴しているのかもしれません。
良かったポイント
フナが展示されている点は、淡水魚ファンとして素直に評価できます。
来種としてのフナが水槽内で主役になっており、地域の魚としての存在感を示してくれていることには安心感があります。

小さな展示ながらも、フナをきちんと入れている姿勢は評価したいところです。
改善してほしい点
一方で、魚の種類や生態についての解説が不足している点は大きな課題です。
子どもが「この魚はなに?」と聞いたとき、保護者が答えられない展示は、教育施設としては少し惜しい印象です。
チョウザメ水槽ではしっかり解説がなされているため、できないことではないはずです。

また、魚の健康管理やレイアウトの見直しによって、展示の印象は大きく向上すると思われます。
総評

今回は「つくばエキスポセンターの水槽展示」について解説していきました。
科学館の中にある小さな水槽だからこそ、身近な水辺や魚に目を向けるきっかけになります。

派手さはなくても、地域の魚を知る入口としての役割があるんですね。

その通りです。水槽展示だけでなく、科学や自然を幅広く学べるのが、この施設の魅力です。
視点を変えて見てみると、新しい発見がある場所だと言えるでしょう。

次に訪れるときは、展示の意味を考えながらじっくり見てみたくなりました。
科学館としての魅力は高く、霞ヶ浦のフィールド解説や、生態系シミュレーション、しんかい6500の展示など、水槽以外にも見どころは豊富です。
方で、水槽展示だけを見ると「とりあえず置かれている」印象が否めず、小さな水族館としての満足度はやや低めです。
それでも、フナを含む淡水魚が展示されていること自体に価値があり、科学館という文脈の中で水辺環境に触れる入口としては十分な役割を果たしています。
子どもの好奇心と時間に余裕があれば、何度でも楽しめる施設であり、淡水魚好きとしても今後の展示改善に期待したい場所だと感じました。
施設情報
- 住所
茨城県つくば市吾妻2-9 - 電話番号
029-858-1100 - 公式サイト
https://www.expocenter.or.jp/ - 営業時間
9:50〜17:00(最終入館16:30) - 休館日
月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始、臨時休館あり - 入館料
大人(18歳以上)500円/子ども(4歳〜高校生)250円/3歳以下無料
アクセス
- 公共交通機関
つくばエクスプレス「つくば駅」A2出口から徒歩約5分 - 自家用車
常磐自動車道「桜土浦IC」または圏央道「つくば中央IC」から約10〜15分 - 駐車場
あり(平日は無料、土日祝・繁忙期は有料)

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