水族館には金魚のコーナーが常時展示や企画展示されている。
ここでは、展示している金魚の品種について写真を交えながら解説していく。
和金型
金魚すくいでよく見られる形。体は細長く、一番フナに似ている。
泳ぎが上手く、丈夫で大型になりやすい。
ヒブナ【緋鮒】
中国のフナ「ヂイ」が突然変異で生まれた赤いフナ。
このヒブナから突然変異と交配を繰り返し行うことにより、様々な金魚の品種が生まれた。
テツギョ【鉄魚】
尾鰭が長いフナ。この種の場合は体色がフナの色をしていることを指すが、
写真のような緋色の個体をはじめ、近年ではいろんな色の品種が作られている。
地方の伝承ではキンギョとフナが交配したことによりできたと言われていた。
宮城県の魚取沼が生息地として天然記念物にも指定されている。
コメット
アメリカでリュウキンから作られたワキン体型の品種。
長く伸びた尾ビレが彗星(コメット)に似ていることから、この名がついた。
泳ぎやすい体型もあり、比較的健康で大型になる。
ブリストル朱文金
ハート柄の長い尾鰭が特徴的なシュブンキン。
ブリストル=ハート型の尾鰭という感じ。
イギリスのブリストルで改良され生まれたたことでこの名前がついたそうです。
イエロー柳出目金
ワキンのような体型にフナ尾、吹き流し尾を持つ黄色い体色の出目金。
ワキンとデメキンの交配で生まれた。
通常、デメキンはリュウキン型の体型の体型をしていることが多いこともあり、
このようなワキン型での出目品種は珍しい。
琉金型
体が丸く、大きなヒレを持つ多くの人の一般的に金魚といえばこれを想像する方が多いだろう。
頭が小さくて口先が細い。
キンギョ【黄金魚】
イエローコメントとリュウキンを掛け合わせてできた品種である
まさに「キンギョ」であり、名前が紛らわしい為、漢字では黄金魚と書く。
黄金色の体色が特徴のリュウキンであり、埼玉県の久喜市にある木村養魚場で誕生した。
キャリコリュウキン【キャリコ琉金】
アメリカ人の依頼で琉金とサンショクデメキンを交配して生まれた品種。
体色が赤、白、黒の3色のリュウキンである。
『キャリコ』といえばこのキンギョのことをいう。
アズマニシキ【東錦】
サンショクデメキンとオランダシシガシラを掛け合わせたことによって生まれた品種。
キャリコ柄に頭の肉りゅうが特徴的である。
フクダルマ【福だるま】
リュウキンのような丸い体型にフナのような尾ビレを持つ金魚。
この体型は、玉サバや玉黄金と同じである。
ちなみに写真の個体は網目透明鱗という皮膚が半透明な個体で、目には本来あるグアニン色素がない為黒目しかないように見える。
シルエットとしてはなかなか可愛らしい個体である。
タンチョウ【丹頂】
真っ白な体に真っ赤な肉瘤が特徴のリュウキン型の金魚。
その姿が丹頂鶴に似ていることからこの名前がついた。
選別を行うときには頭以外には赤い模様がない個体の方が美しいとされている。
チャキン【茶金】
日本ではあまり見かけない茶色の体が特徴的。
中国語で「紫魚(ツユイ)」、英名では「チョコレートオランダ」と呼ばれている。
モミジリュウキン【 紅葉琉金 】
赤い体色で網目透明鱗を持つリュウキン。
このような体色の金魚は「もみじ〜」と呼ばれる。主に埼玉県で多く作られている。
タマサバ 【 玉サバ 】
リュウキンのような体系にフナ尾や吹き流し尾の尾鰭を持つ。
錦鯉と泳げるキンギョを目指し、新潟県で作出された品種である。
コロコロっとした体型がなんとも可愛らしいが、ニシキゴイと混泳させるなら素直にワキン型を飼育すればいいのにと思ったのは私だけだろうか。
ピンポンパール
真珠のように白く浮き出た石灰質のパール鱗を持つ。
ピンポン球のようなまんまるの体型から、「ピンポンパール」と名付けられた。
なお、この鱗は一度剥がれてしまうと再生した際には普通の鱗になる為、丁寧に取り扱う必要がある。
ランチュウ型
背鰭がない特徴な体つきで、頭に肉りゅうと呼ばれるこぶがある。上から鑑賞することを重きとしている。
泳ぎは上手くなく、体も丈夫でないので飼育難易度は上記よりも高くなる。
大阪らんちゅう【 大阪蘭鋳 】
大阪を始め、関西地方で飼育されてきたキンギョ。
ランチュウの流行に押された上、太平洋戦争により一時は絶滅してしまった。様々な資料をもとに復元された。
ツガルニシキ【 津軽錦 】
青森県、津軽地方で飼育されてきた金魚で、太平洋戦争で一時は絶滅してしまったが、ランチュウ、アズマニシキ、オランダシシガシラとの交配により復元された。
サクラニシキ【 桜錦 】
元祖サクラ系金魚。
赤と白の体色に透明鱗をもつ金魚はサクラ系金魚と呼ばれる。
ハナフサ【 花房 】
花の部分が房状に大きく発達しているのが特徴。
英名で「PonPon」(ポンポン)と呼ばれている。
チョウテンガン【頂点眼】
アカデメキンの突然変異で生まれた品種。背鰭のない体に両目が上を向いている個性的な金魚。
こういう品種は水槽よりも水蓮鉢のような容器で飼育をして上から鑑賞する方が楽しめる。
まとめ
いかがでしたでしょうか、今後も金魚の種類を追加していくつもりです。
少しでも金魚の品種を楽しんでいただけたら幸いです。
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