今回は、ニゴロブナの飼育について詳しく解説していきます。
ニゴロブナは、日本の琵琶湖に特有のフナで、古くから鮒寿司の材料として親しまれてきました。
しかし、野生の個体と養殖個体では飼育の難易度が異なるため、初心者には慎重なアプローチが求めら
れます。
この記事では、ニゴロブナの特徴や生態、飼育における注意点、適したレイアウトについて詳しく説明します。
ニゴロブナの特徴

ニゴロブナは琵琶湖の固有種で、鮒寿司の材料としても知られている魚です。
体長は野生で最大40cmに達する大型種の一つで、その成長には琵琶湖という広大な湖の生息環境が影響しています。
そんな大型になる魚ではありますが、飼育下では20cm程度で成長が止まるため、
ニゴロブナを単独で飼育する場合は、最低でも60cm、可能ならば90cm以上の水槽を用意するのがおすすめです。
琵琶湖に住む魚の特性を理解することで、ニゴロブナの飼育環境を整えることができます。
リンク先の記事でもさらに詳しい情報を提供しています。
ニゴロブナに関する詳しい情報はこちらから→【魚類解説】ニゴロブナ
生態から読み解くエサのやり方

ニゴロブナは、成長段階に応じて生息域が変わる特徴を持っています。
幼魚の頃は琵琶湖の岸辺にあるヨシ帯で群れて生活し、成長すると湖の中層から底層に移動します。
この変化により、エサの摂取方法も異なります。
ニゴロブナは、細かい鰓耙を持ち、微細な生物を捕食する傾向があります。
そのため、飼育下ではエサの大きさや種類に注意が必要です。
配合飼料に慣らす際には、幼魚のうちから飼育することで、エサの受け入れがスムーズになります。
配合飼料以外にも、植物性のフードや、小型の生物を与えることで、自然に近い食生活を提供しましょう。
ニゴロブナの飼育方法

ニゴロブナは、幼魚の頃は他のフナに比べてややデリケートな一面があります。
特に、エサを積極的に探しに行かない傾向があるため、エサの種類やタイミングには工夫が必要です。
成魚になると環境への適応力は高くなりますが、幼魚時代は痩せやすく、
病気にかかりやすいので、特に注意しましょう。
病気の予防と水質管理
ニゴロブナは水質の変化に敏感であり、飼育者が特に注意すべき点です。
白点病やマツカサ病といった病気にかかりやすい傾向があり、水質の悪化が原因となる場合が多いです。
濾過装置のメンテナンスと定期的な水換えを怠らず、水質を安定させることが重要です。
特に幼魚時代は水質とエサの管理を徹底することが健康な成長につながります。
群れの作りやすさ:○
食事のとりやすさ:△
環境の慣れやすさ:◎
最大体長 :○
成長のしやすさ :◎
野生個体と養殖個体の違い

ニゴロブナの飼育では、野生個体と養殖個体の違いが重要な要素となります。
現在、琵琶湖ではニゴロブナの捕獲に関して漁業規制があり、野生個体の入手は困難です。
たとえ手に入ったとしても、野生個体は環境の変化に適応しにくく、エサの受け入れも難しいため、
飼育が難しくなります。
そのため、観賞魚店などで販売されるブリード(養殖)個体のほうが、初心者にとっては飼育しやすい選択肢です。
小型の個体から飼育を始め、配合飼料に慣らすことが推奨されます。
販売していることが多いサイト
リバースケッチ
https://onoda.ocnk.net
おすすめの混泳魚

ニゴロブナの飼育では、琵琶湖の環境を再現することが、より自然な姿を楽しむポイントです。琵琶湖に生息する魚との混泳が適しており、例えば以下の魚種が挙げられます:
- ビワヒガイ
- ワカサギ
- ホンモロコ
- ワタカ
ただし、ニゴロブナは鑑賞価値が高いため、単独飼育でも十分に楽しむことができます。水槽の中で自由に泳ぐニゴロブナの姿は、とても美しいものです。
展示水槽のレイアウト

適正水槽
60cm水槽
底砂
田砂、大磯砂
濾過方式
上部式フィルター または 外部式フィルター
混泳魚
ホンモロコ、ワタカ
水草
小型個体にはネジレモ、エビモ。成長したら流木に付けた水草を使うのがおすすめです。
琵琶湖をイメージした環境を整えるため、スクリューバリスネアやヒロハノエビモなどの水草を使用しましょう。
水草飼育を考える際には、田砂などの細かい砂を使用することで、より自然な環境を再現できます。
まとめ
今回は、ニゴロブナの飼育について詳しく解説しました。
ニゴロブナは野生個体の入手が難しく、特に初心者にとってはブリード個体から始めるのが無難です。水質管理やエサの選び方に注意しつつ、琵琶湖の生態系を再現したレイアウトで飼育を楽しんでください。
美しいニゴロブナの成長を見守りつつ、日々の観察を楽しんでいきましょう。
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